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発見の30歳

30歳になって、何気ない日常に何かを見つける力って生きる上で、結構重要じゃないかなぁって思うんすよね。なんか、ほっといたらあっという間に、ジィさんになる感じがハンパないんすよ。

毎日仕事で忙しく働いてるから、別に暇でもないですし、生活が充実していないわけでもないんですよ。ただ、なんとなく毎日の生活は単調で、経験したことが多くなってくると、惰性で生活できるようにもなってくるじゃないですか。

そうなってからというもの、すごい時間が早く感じられるんですよね。だから何かを発見したりしないと、流れる時間のストッパーが無いまま、直滑降でジィさんに突き進んでしまう気がするんですよ。学生時代や新入社員時代のような、右も左もわからず毎日が発見だったあの頃のような、ドキドキする発見を、これからは自力でしていかないといけないんやないか、そう思ったんですよね。

そんな気持ちで、ちょっと今日は何かを発見しようと思った平日の朝。いつもはポッドキャストのニュースを聞いて出勤してますけど、イヤホンを外して電車に乗ってみたんですね。

何か発見があるんじゃないか。そう思ってると、綺麗な制服着た賢そうな小学生が2人乗ってきたんすよ。

歩いて3歩の向かいのドアまでわざわざ走って来てた2人。おそらくBボタン押しっぱなしなんでしょう。「俺が一番!」と言わんばかりの2人を見るとほっこりする限りです。

お前今日何時に起きた?

綺麗な制服を着てても中身は小学生。このギャップが可愛らしいですよ。そして起床時間を聞かれた男の子は、自慢げに答えるわけです。

俺?6時23分!

それを聞いたもう1人は、なんかちょっと悔しそうな顔をしてるんすね。ただすぐに悔しそうな顔は自信満々な顔に変わっていました。

「そうなん!でも全然すごく無いやん!」

そして彼は、電車内に響き渡る大声で言うんすよ。


俺は6時17分やもん!!


ん?お前らSiriなんか?

エラい時間にストイックな生活送ってんねんな。


朝から小学生の意地の張り合いを見ながら、いつから意地の張り合いが、責任の押し付け合いになったのかなと、ニヒルに笑いたくなる発見をしてしまった、平日の朝でございました。

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