これでいいのかポケモントレーナー
凄まじい勢いで、アルセウスをプレイしている今日この頃でございますが、皆さんもプレイされましたかね。
ってのも前にも書きましたが、アルセウスのシステムってのが、俺にはバッチリハマりましてですね。黄色版でポケモンが止まってる、究極のビギナートレーナーにとっては、個体値もそれほどなく、オフラインでダラダラプレイできるこのゲームが、面白くて仕方ないんですよね。
加えてストーリーも、まぁまぁ面白いんですよ。主人公が、時空の歪みを超えて、昔の日本に来るところから始まるんですけど、ポケモンに対する価値観とか、世界観が結構しっかり作り込まれてるんですよ。
人間描写がうまいんですよね。世界はモンスターボールができたばかりの世界なんですけど、未知のポケモンに対する恐怖心とか、信仰であったりとか、いろんな文化に生きる人たちの、ポケモンとの付き合い方ってのが、繊細に描かれていましてですね。SFを読んでいる時と、同じワクワクや発見があるのが、このゲームのすごいところなんですね。
それこそ主人公がいるギンガ団は、モンスターボールを使って、ポケモンとの共存を目指す集団なんですよ。他にもポケモンを神として崇める集団もいて、「モンスターボールを使って飼い慣らすなんて野蛮だ」なんていう人達もいるわけなんですね。
そんな中で、ポケモンを通じて主人公はそれぞれの人達とも和解し、ポケモンとの共存を訴えて行くんですけど、ゲームに慣れてきた頃、少し違和感が出てくるんですね。
物語で主人公は、ポケモンと一緒に豊かな世界を作ろうとする人として描かれています。初めは怪訝そうにしていた神と呼ばれるポケモンも、主人公の想いに触れて、人を認め始めたりもしていきます。
物語上では、人とポケモンを繋ぐスーパースターのような主人公です。俺も主人公に感情移入してますから「ポケモンと人間が一緒に暮らせる世界を!」なんて、大きなことを考えながらプレイもしています。ただ、いざ自由行動が始まると、なんか変なんです。
俺の操作する主人公。
ただ草食ってるだけのポケモンを、気づいたらノールックで乱獲してるんですよ。
一応ポケモンを捕まえる理由は生体調査ですから、10匹も捕まえればもう研究度合いは規定値を超えて、ゲットする必要もないんですね。加えて危害を加えてくることもなければ、こっちを無視して餌食ってるだけのポケモンもいっぱいいるんですよ。
一方俺はなまじ色んなゲームをやってきたアラサーです。どう動けば効率が良くて、ゲームとしてうまく立ち回れるかは、感覚でなんとなくわかってきます。
するとどうなるか。
無防備な雑魚ポケモンが、絶滅する勢いで乱獲されて行くんですよ。
さっきまで人を嫌うポケモンに、「仲良く暮らそう!」と訴えかけてたやつが、次の瞬間、寝てるだけのポケモンに、ボールをぶつけまくりだすんですよ。
さっきまでポケモンを神と崇める人達に「彼らも苦しんでいるんだ!」と熱く語ってた奴が、次の瞬間、バレないように忍び寄って、背後からモンスターボールを投げまくるんですよ。
さっきまで、古のポケモンに「お前はポケモンと人の架け橋になる」なんて評価されてた奴が、次の瞬間、親子っぽいポケモンの子供だけを狙い撃ちにして、乱獲しまくってるんですよ。
なんか、思ってたんと違うんよ。
ゲーム脳が、ゲームの中の人々を不幸にしとるんよ。
そんなことを言いながら、どうせ今日も、僕は楽しく、ポケモンを乱獲することでしょう。
気がついたら個体値を求めて、0歳児ポケモンを野に放つ、非道のガチ勢になっていないか、今から心配な今日この頃でございます。
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