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【エッセイ】強いだけじゃダメなんだ。

こんばんは。


ゲームのクランって知ってますか?
簡単に言うと、オンライン上のチーム。

前に、あるゲームで一時期クランに入ってやり込んでいたけど、やめた。

ただ強くなるのが無意味だとわかってしまったら、やる気がなくなってしまった。


・・・


あるゲームをはじめた。
ジャンルでいうとタワーディフェンスでいいのかな…?

「ここは守り」
「このダメージは許容」
「相手の手数が薄いタイミングで攻め切る」

と戦略がとにかく重要で、上にいくには、ただ「攻める」「守る」だけじゃだめ。

それが面白かった。

ただ、プレイスキルがまだまだで勝てない、力技で押され負け、なんてことも多かった。

伸び悩んだ。


「強くなりたい。うまくなりたい。」

そう思った私は、クランに入ることを決めた。

クランに入ると、毎日ポイントを集めるための対戦をしなければならない。
それによってクランのランク付けがされる。

で、それを毎日こなすことがルール。
できなかったら追放。
高みを目指す人達が集まる、厳しいところだった。

もちろん、加入してから対戦は怠らなかった。
はじめは負けてばっかりだったけど。

とにかく、うまくなるため、貢献するために対戦をこなした。


・・・


そうして3か月が過ぎた。

勝率もかなり安定するようになった。
クラン内の週間獲得ポイントも トップ5 に居座るくらいには成長した。

やっぱり、うまくなると楽しい。

戦略を考えるゲームだからこそ、その達成感は大きい。


しかし、クランのランクはだんだん下がっていった。

メンバー全員が対戦をしなかったため、ポイントが足りなかったのだ。

リーダーはしっかりしているので、その人を追放する。
開いた枠に、新たなメンバーがやってくる。
その人もやらないので、また追放。

…とメンバーの出入りが激しく、実際ポイントを稼いでいるのは、一部のメンバーだけ。

その半分が全力で足し算をしても、全員で稼ぐ相手チームに勝てるわけがないのだ。
数の暴力に、実力がひれ伏す。


有力なメンバーはこれに嫌気がさしたのか、他のクランに移動してしまった。

獲得ポイントもトップを取ることも簡単になってきた。

どうでもよかった。
それで勝てるわけじゃない。
「強い」だけじゃなにも得られない。


こうして私はクランを抜けて、このゲームをやめた。
他のクランに入ろうか とも考えたけど、ゲーム自体に飽きていた。

今もやっていない。


・・・


「団結」ってやっぱり難しい。
ネット上ならなおさらそうだ。

このチームには「対戦を毎日行う」というルールがあった。
それを把握したうえで参加した。

その 選択 は自身の責任だが、放棄する人はいっぱいいた。
放棄しても 責任 が降りかかることはない。
そんな人に かまうだけ無駄だった のかもしれない。

ただ、リーダーをはじめとした残りのメンバーは、それでもクランを強くしようと貢献していた。
「団結」のために やるべきこと を尽くす。
たとえそれがゲームであっても。

私もその一人でありたかった。
それを諦めたのは、私。

ただ強くなっても、何か変わるわけじゃない。
それを活かす環境を作れるのが、本当に「強い」人間なんだろう。


その人が今もクランのリーダーを続けているのだろうか。
ランクが上がったのだろうか。

わからない。


なにかをするときに、必ず「責任」が伴ってくる。
年齢を重ねるうちに、それは大きくなるんだろう。

その責任を放棄するのではなく、受け止めて対処できる人間になりたい。





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