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事業部の責任者がリクルーターに、ついやってしまっている・・・5つのNG行動

企業では、人材不足が事業成長を脅かす経営課題になっており、事業部と人事部との強固な連携が求められています。そのため各採用担当者(リクルーター)が事業部ごとに付くように組織も変わりつつありますが、実際はうまく機能しないことも多いようです。
 
その原因の1つとして挙げられるのが、リクルーターに対する事業部の責任者の言動だったりします。気づかぬうちにやっている立ち振る舞いが、採用活動においてマイナスに働くことがあったりします。事業部の責任者がリクルーターに、ついやってしまいがちなNG行動とは何なのか。どのように対応すれば良いのかを、解説します。

執筆者プロフィール

InterRace株式会社VPoS(Vice President of Solutions)
木津和 弘祐

2007年リクルート入社。新卒・中途向けメディア、人材斡旋、RPO事業、事業開発に従事し、マネジメント(課長・部長)、プロフェッショナル職を経験。RPO事業を立ち上げ期より参画し、HR領域の戦略フェーズから母集団形成、選考オペレーションまでのプロジェクトマネジメント、プロジェクトリーダー、コンサルティングを経験。世の中に存在するHRサービスに広い知見と人脈を持つ。2022年にInterRace株式会社に参画。株式会社KITSUWAの代表取締役としても活動。


採用活動が停滞する!5つのNG行動


事業部の責任者が気づかずにうちにリクルーターが行っている言動は、大きく分けて次の5つです。チェックしていきましょう。
 
1.アンコンシャス・バイアスを意識して向き合っているか
2.育成観点のコミュニケーションになっていないか
3.採用に対して協力的に動いているか
4.市場に存在しない人材像を求めていないか
5.定例会が一方的な報告で終わっていないか
 

1.アンコンシャス・バイアスを意識して向き合っているか

事業部の責任者は、担当のリクルーターとディスカッションする際に、指示的な物言いになっていないでしょうか。リクルーターからすれば、事業部の責任者は組織的には上位レイヤーになるため、たとえ「こうした方がいいんじゃないか」というアドバイスであっても、命令や指示としてとらわれてしまいがちです。
 
事業部の責任者とリクルーターの間においては、本来対等な役割であるはずなのに、事業部の責任者に対して「上司」という認識を持つようになってしまうと、言われたことしかやらなくなってしまいます。
 
こうしたバイアスがなければリクルーターからも提案がでてくるでしょうし、事業部の責任者としても、リクルーターに対して、そういうスタンスを望んでいるはずです。だからこそ事業部の責任者は、リクルーターのアンコンシャス・バイアスを踏まえた上で、できる限りフラットに話せる場づくりを設けるように心がけましょう。

2.育成観点のコミュニケーションになっていないか

もう1つあるのが、リクルーターに対しての育成的な観点でのコミュニケーションです。たとえば、人材がなかなか採用できないと、ターゲットをどういうスキルセットに設定するべきか悩んでしまいます。そんな状況が続くと、事業部の責任者もついリクルーターに向かって「それを考えるのが仕事だろ」と言ってしまう。そんな光景をよく目にします。
 
リクルーターから提案があれば問題ありませんが、経験の少ないリクルーターだと、業界や職種理解も浅く、採用市場や競合情報を持ち合わせていないことも多々あります。そのため、一方的にリクルーターだけに任せても、効果的な採用にはつながりません。できる限り事業部の責任者には、ターゲット設定や自社・職種の魅力づけなどのチューニングをリクルーターと一緒に行っていくスタンスが必要になってきます。

3.採用に対して協力的に動いているか

中途採用を行う主な理由は、「事業拡大」もしくは「欠員補充」のどちらかです。しかし、どちらにおいても事業部側の人たちは極めて多忙な日々を送っていることに変わりはありません。そのため、本業以外で時間を取られたくないという意識が働き、採用活動に対して、非協力的な態度になることも多いです。
例えば、現場のミドルマネージャーが本業を優先して、求職者とのカジュアル面談のアポをずらしたり、商談を優先し、再度日程調整を行うなど、選考が長期化してしまうケースもあります。現場の声を聞きたいと思っている候補者も多い中、こうした状況では、採用率も高まりません。
 
事業部側の人たちがクイックレスポンスを行えるかどうかで、採用の是非が決まるといっても過言ではありません。また事業部の責任者においては、現場が面接官などに率先して取り組んでいるかどうかを把握していないことも多いです。将来的な事業部の拡大につながる採用活動にメンバーが主体的に取り組めるように、事業部の責任者はこまかにチェックすることが重要です。

4.市場に存在しない人材像を求めていないか

例えば、事業部門に在籍していたリーダー・Aさんが退職した場合、事業部の責任者はリクルーターに「Aさんのような人材を採用してほしい」とオーダーしていないでしょうか。Aさんと同じように自社での経験があり、自社のカルチャーを理解している人材は市場には存在しません。もう一段階、求める人物のスキルや任せる業務の解像度を高めて、明確にする必要があります。
 
営業マネージャーなどを求める場合は、マネージメントとプレイングのどちらをより業務として任せるのかクリアにしなければなりません。また、扱う商材や業界内での会社のポジションなどによっても戦い方が違ってきます。その辺りも踏まえた上でオーダーをかけないと、即戦力を求める場合は、応募や採用につながりません。求人要件の洗い出しには注意しましょう。

5.定例会が一方的な報告で終わっていないか

事業部の責任者は、自社の採用動向を把握しているでしょうか。何か問題が生じた際に迅速に手が打てるように、定期的にミーティングを行っているでしょうか。採用市場は日々刻々と変化しています。それゆえ、採用活動もスピーディに対応しなければ、自社が求める人材には出会えません。また、定例ミーティングもリクルーターからの一方的な報告だけで終わっていないでしょうか。本来の定例会では、今起きている問題に対して、その要因を確認して、どのように改善していくのかを、リクルーターと一緒に考えていくスタンスが事業部の責任者には求められます。
 
この時、エージェントの担当者(RA)や外部のプロリクルーターなどを活用するのも施策の1つとしてあります。現在の採用市場や競合情報を素早く把握でき、彼らから次の打ち手につながる意見やアドバイスももらえるので、迅速な対応が可能です。

まとめ

事業部と人事部との連携を強化していくためには、事業部ごとにリクルーターを配置する組織体制が理想です。しかし、事業部の責任者とリクルーターとの連携や、リクルーターのスキル不足などにより課題が噴出し、最初は思うように採用活動が回りません。こうした採用体制においても、InterRaceは豊富な経験と知見を有しています。伴走しながら、ルール整備やリクルーターの育成などを行いますので、同じような悩みを抱えているCHROや人事部長の皆さんは、一度ご相談ください。


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