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「ルフィーと手口が酷似」~中国系不良集団の創設メンバー逮捕、特殊詐欺・強盗の組織犯罪化の背景に日中地下水脈?


【画像① 10月10日、警視庁に逮捕・連行される汪楠容疑者。中国残留孤児2~3世などが集まった不良集団「チャイニーズドラゴン」の創設メンバーで「受刑者・更生支援をしている」としてメディアにも登場していたが、外国人狙いの強盗事件の指揮をとていたとされ、「ルフィー」グループとの接点も注目されている。】



◆「更生支援」をウリにしていた「チャイニーズドラゴン(怒羅権)」創設メンバー、強盗傷害等で逮捕



10月10日、警視庁は強盗傷害と住居侵入の容疑で「チャイニーズドラゴン(怒羅権)」創設メンバー、汪楠(ワンナン)容疑者(51)を逮捕した。「チャイニーズドラゴン」とは、中国残留孤児2・3世らで作る準暴力団で、汪容疑者が十代の頃、日本に親と共に帰国しても居場所を見つけられなかった仲間と共に作ったグループで、暴走族として活動し暴力行為、窃盗、薬物乱用などの非行を繰り返していた。汪容疑者自身は、17歳の頃にスカウトされ、住吉会系暴力団に属するようにもなっていた。


「東京都豊島区のマンションの一室に今年3月、男5人が押し入り、現金などが奪われた事件で、警視庁は10日、事件を指示したとして中国籍の汪楠(ワンナン)容疑者(51)を強盗傷人と住居侵入の両容疑で逮捕した。…逮捕容疑は実行役と共謀して3月21日午前9時から同11時半ごと、豊島区東池袋2丁目のマンション9階の一室に点検業者を装って侵入。いずれも中国籍の40代男性と30代女性の両手両足を結束バンドで縛り、現金約109万円などを奪ったというもの」


「事件では、この部屋に押し入った実行役のモンゴル国籍の20代男が現場で死亡した。反撃した居住者に刃物で首を刺されたとみられるという。…捜査1課はこれまでに40~50代の実行役や運転役の男計5人を同容疑で逮捕していた」

(参考)「強盗指示した疑い、更生支援する中国人逮捕 実行役1人は現場で死亡」2023/10/10 朝日新聞DIGITAL
https://www.asahi.com/sp/articles/ASRBB4Q9LRBBUTIL013.html

やり方の荒っぽさはともかく、ターゲットにされた中国人側も反撃して実行犯の1人を刺殺したというのだから、並みの強盗事件ではない。犯行、”被害者”側双方が外国人というのも、特殊な事件といえる。警察関係者は、こう述べている。


【画像② 汪容疑者は「半生記」も出版するなど、自らが更生したかのようにふるまいマスコミにも登場していたが、警察関係者は「隠れ蓑にしていたのではないか」と疑っている。】



「明らかにイリーガルな収益金を狙った犯罪で、『チャイニーズドラゴン』メンバーが過去、起こしてきた窃盗、強盗の手口の流れを汲んでいる。しかし、今回の事件で捜査側が注目しているのは、手口が進んで昨年問題になった『ルフィー』のやり方にも酷似してきたことだ。どうも、汪容疑者は『ルフィー』の司令塔役だった今村磨人被告と交遊関係があるらしいことも分かってきている」

フィリピンの獄中に収監されているリーダーが日本国内に指示して、独居老人の資産家などを強盗や特殊詐欺で狙わせた「ルフィー事件」は記憶に新しいが、この日本人不良グループと「チャイニーズドラゴン」が結びついているとしたら、事態は深刻である。そもそも特殊詐欺のような組織犯罪は犯行組織の全容の解明が難しい。ここに在日中国人地下人脈が加わるなら、解明・把握はいっそう困難になるし、犯罪そのものの根絶も相当な大仕事になる。

汪楠容疑者はすでに「チャイニーズドラゴン」は抜けたとして、在日中国人犯罪者の更生支援活動に取り組んでいると称し、10代から荒ぶれてきた自身の人生を回顧した『怒羅権と私~創設期メンバーの怒りと悲しみの半生』との著書まで出している。受刑者更生支援を目的とするNPO法人「ほんにかえるプロジェクト」の発起人ともなり、テレビや週刊誌などのメディアにもしばしば登場していた。

そんな汪容疑者が、いったいなぜ「強盗傷害事件指示」なのか?


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