しまらっきょの冒険
しまらっきょの冒険
しまらっきょは旅に出た。
自分と最も相性のいいカレーを探す旅だ。
しまらっきょは一般的な家庭に生まれた。
父は地方公務員、母は専業主婦、3つ上の姉は先月結婚した。相手の青豆は文学部でスピノザのけんきゅうをしている。
しまらっきょは、幸せだった。
しかし、彼は行かねばならない。
なぜなら、彼にはカレーが必要だからだ。
たとえ今が幸せでも、彼はカレーなしでは生きていけないのだ。
しまらっきょは旅に出る。
それは自分の半身を探す旅なのだ。
しまらっきょは、ごはんと出会った。
カレーが半身だとするなら、ご飯はその下半身だ。
しまらっきょは、抗えない吸引力をかんじ、2人はすぐにねんごろな関係になった。
そして2人は子供を授かった。
子は成長してモヤシになった。
モヤシはすくすく成長し、幼稚園に通った。
モヤシはませた子供だった。モヤシは、働く車は卒業したと言いながら、トーマスの模型を机の奥に大事のしまっていた。
ご飯は腰回りの脂肪が気になり、以前にも増してワークアウトに力を入れるようになった。
しまらっきょは幸せだった。
あの頃に感じていた、焼け付くような孤独はもうどこかに行ってしまった。
しかし、そんな平穏な生活も長くは続かなかった。
しまらっきょがスーパーでジャガイモを手にとって眺めていると、その隣を何かが横切った。
それは、今までに感じたことのない吸引力だった。
見ると、赤いワンピースにビニールの帽子を被ったカレーが立っていた。
このカレーと寝なければならない。しまらっきょには、それがわかった。
気がつくと2人は日暮里のラブホテルにいた。
隣の部屋からはねぎ焼きの激しい喘ぎ声が聞こえた。
カレーはスルスルとワンピースを脱いだ。あたりにコリアンダーの香りが充満した。
その時ふと、しまらっきょの頭にモヤシの顔が浮かんだ。
こんなことをしてはいけない。一度これをやったら二度と戻れなくなる。
そう思いながら、しまらっきょのしまらっきょは硬く怒張して…
下ネタになったので終わり。
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