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神津島3日目


7時45分くらいに起床。8時朝食。

納豆にホッ。
パッションフルーツのすっぱさに目が覚める


部屋に戻ってすぐにまた寝た。

11時半に起きるつもりが12時半に再起床。
この日は行きたいお店があった。
しかし、「今から行っても13時半にはラストオーダーの時間になってしまうので間に合わないかな…」と宿でグダグダ。


拗ね心が滲み出てるよ


コタツでグタグタしている間に時間はどんどん過ぎてしまう。
結局慌てて準備をして向かったのはhuga brewery。
ギリギリの13時半前に入店した。

島の人にhugaをオススメされていて、どこかのタイミングで来ようと思っていたので拗ね心にギリギリ負けなくてよかった。

着いたらごきげん


パッションフルーツ、桑の実で作った「かあの」というビール、明日葉のお酒、コーヒーのような?ビールなどたんまり飲んだ。

どれも風味が良くて味わい深い。

満足。単純です。



食べ物はくさやの春巻きや塩辛のバケット、クリームチーズとコーンビーフのパテ、カレーなど色々たべてみる

くさやとチーズあうね
しおからが洋風に

美味しいお酒を飲んで、ふわ〜っと幸せをかみしめた。まだお昼か。

もう、これで十分だなと思う。
大好きなエレカシのライブに行った時の「最高だな〜!明日からまた仕事頑張ろう!」という感情ではなく、「十分」


日常はそれなりに楽しくて充実しているけど、日々埋まることのない何か。
どこの何が足りていないのだろう。
どこを埋めてあげたらいいのかもわからないけど、すっぽり空いている。

言葉にできない欠けていたところがじゅわっと埋まるような感覚だ。
ああ、私ってここが足りていなかったのか。埋まってみてはじめて気づいた。

十分だと思った時、今のまま止まればいいのにと思った。


15時過ぎくらいになって、
「ぼちぼち夕日でも見に海に行くか」とお店を出た。
その前にちょっと気になっていた神津島郷土資料館へ。

昔の農機具や文献、黒曜石など、興味深いものがたくさん並ぶ。

中でも「おたあジュリア」の話は神津島に来てからずっと気になっていた。
神津島に行くと立派な十字架が立っていたり、お祭りがあったり、名前を目にする機会が多い。

おたあジュリアとは?
徳川家康に仕える侍女となったがキリシタン棄教により、神津島に流罪となった才色兼備の女性。詳しい歴史を知りたい方はぜひ調べてみてほしい。

満足するまで資料館を堪能し、海へ向かう。ゆっくりと日が落ちる
何度見ても飽きない光景だ。

おちる


何度写真に収めても、肉眼には敵わないと分かっている。
神津島で日が落ちるのを見るのはこれが最後。
毎日毎日、この活動が行われている。
明日も明後日もしあさっても。

おちた


ふと、島田洋七さんから教えていただいたことを思い出す。「落ちていくのも上がっていくのも誰も止められへん。いつか飽きられて、それでも耐えたらまた少し上がっていったりする。そりゃそうやんか。とにかくブレたらあかんで。」

突然電話がかかってきて、熱く語ってくれた。
でもやっぱり未来が怖くてたまらなかった。
夕日を見て洋七さんの言葉がとてもしっくりきた。
未来がどうなっても変わらない光景がここにある。そう思ったらとても心強かった。



日が沈んだのでぼちぼち宿へ。

日が落ちて暗くなるから宿に向かい、波の状況を見て船が出航するかの心配をする。

空模様や月を見て、星が綺麗に見えるかどうかと予想する。

こちらにきて3日だが、自ずと自然の摂理に従う生活をしている。


帰り道に、正月休みだったスーパーもようやく開店していたので寄ってみる。
島寿司や島の焼酎の盛若、つまみになりそうなお菓子を買って宿へ。

18時お風呂に入り夕食。

おかみさんに
「夜な夜な何されているのですか?随分おそくまで外に出られていますが…」と純粋に聞かれてびっくりした。
こんな時間までやることある?くらいのノリで。

私にとっては「まだ」18時だ。

東京にいると21時から飲みに行くことなどザラにあるので感覚のギャップに驚く。


夕食は明日葉とおかみさんが採ってきたカニの汁物が特に美味しかった。

神津島ずくし!
赤いか
おかみさんが捕まえたカニ入り

赤イカの煮物、魚のフライやパッションフルーツのサワーなど。
島の食材がたんまり入っていた。なるべく島のものを使いたい、なるべく自分の口で説明できるような素材を使いたいなど、おかみさんのこだわりを感じる。

終わってなぜか扉にサインを書かせていただくことに。

扉にかくのはじめて

今日は星が綺麗に見えるからと、夕食終わりで高台に連れて行ってくれた。

昔の三宅島噴火の話や、伊豆大島の噴火の話、四国から東京に飛行機で帰るときに神津島の上空を通過し、自宅が見えて感動した話を目を細めて懐かしそうに話してくださった。

山の形もかわいいのよ、雲もかわいいのよ、愛おしそうに空を眺めていた。
落ち込んだときに星を眺めると気持ちが楽になるのだという。ここに住んでいると小さいことがありがたく感じる。空が晴れれば外に洗濯物を干せる。朝日で目が覚める、「自然に左右されながら生きて行きたいの」とおかみさんは言った。

島の方に話を聞いていると知らなかった幸せや価値観をたくさん教えてもらえる。

宿に戻り、自分の出ている番組を見る。この島の人たちも見ていてくれているのかもしれないと思うと、なんとも言えない不思議な気持ちになった。
目の前の人やネット上の声なんてごくごく一部だということに気づかさせる。


おかみさんお手製のくさやと盛若がぴったり

飲んで話して、夕日が落ちるのを見る一日。
多分東京でやっていたら、もったいないことしたな…と思ってしまうのかもしれないがここではとても豊かな時間に感じる。ゆったりと時間を使える贅沢さを噛み締めた。

Netflixで「初恋」の続きを見て就寝。
恐らく3時ごろ。