あにげーる ありがとうございました!!&初オーガナイザーとしての記録(DJイベント運営の運営側のいろいろ)
先日はAniGale !!ご来場いただいた方、応援してくださった方、運営に関してアドバイスして下さった方、ありがとうございました。おかげさまで次回のイベントも開催できそうなくらいの動員があり、楽しんでいただけた方も多く、成功したといって良いかと思います。
簡単にイベントと私の紹介をさせていただきますと今回のイベントAniGale!!はDJ募集と早い者勝ち公募の要素を持つ新人中心のDJイベントです。2023デビューのDJがいたり、アニソンで回すのははじめてという人がいたりと新進気鋭でフレッシュなイベントとなっております。
わたしはINOMUSICAといいます。
配信イベントOTAKU_DOORSのオーガナイザーおよび近くの県では主にVJとして活動しています。今回現地主催は初めてです。
今回のイベントをやるにあたって、工夫した点がいくつかありまして、全てのイベントでこうしろというわけではありませんが、有効だった点や反省点も多かったのでそちらを共有できればと思います。
DJイベントの運営方法や自身の心理管理等については岡山のオーガナイザーのRABOさんと言う方がまとめています。わたしもオーガナイザーやるにあたって参考にしたり心理的支えにした記事なので有料記事ではありますがおすすめします。
オーガナイザー
オーガナイザーというのはどんな役割かは人によるところだと思うんですが、いちばんしっくり来る表現でいうならパリピ孔明における孔明みたいな役割だと個人的には思っています。
この作品は歌に心を打たれた孔明が音楽による太平の世を目指して活躍する物語です。
これと同じように、「いいDJをする人を見つけてその人をマネージャー的に応援する&軍師としての作戦を立てる」みたいな要素がオーガナイザーにはあります。
もちろん様式的に決まっているところやマナーはありますが、いろいろと知略を張り巡らせられる要素もありそういったところが面白さかなと思います。
一回やるとハマる人もいて私自身も早く2回めのイベントをやりたくてワクワクしてるので、やってみないとわからない楽しさがあるなとは感じました。
イベントをやろうと思ったきっかけ
イベントをやろうと思ったきっかけなんですが過去の同地のイベントで思ったことがいろいろあったからです。
・2020-2023年のコロナウイルス流行とイベント制限によってイベントがめっきり減ってしまった
・イベントがあるものの県内のお客さんが少なかった
・DJイベントやオタク向けイベント・コンサートを副目的とした東京への転勤転職が多く発生し地方はオタクやサブカルに関してつまらない土地という認識がいろんな人にあった
・安定してアニクラに1ヶ月に1回以上参加するなら隣県への遠征を考慮に入れなければならない(それによって育ってきたシーンや友情もあるけど全員に遠征しろとはいえない)
・新しいDJが生まれてるけど成果を披露する場がなくあったとしても東京や仙台だった。福島県内のDJやお客さんにプレイを知ってもらう機会がなかった
・ほかのイベントで見た2022-2023年にデビューしたDJがみんないい意味でバケモンだった
・オーガナイザーとしての知識はないが文化部運営としての渉外の知識とTwitter等のインフルエンサーの知識、フライヤーデザイン、VJとしての知識は普通のDJよりはある
・箱と住んでいるところが地理的に近い。イベント自体は日曜昼にはオタク系以外あまりないこともあり日曜昼開催のイベントは両方にとってWin-Winである
・VJならではの特徴でもあるが人脈が薄く広いタイプで、若手や大学生・配信DJ出身者等ともつながりがある。
じゃあ私がやるか、となりました。
イベントの時期について
イベントの時期についてですが他のアニクラの間に打って次につなげるのがいいかと思います。そうすると共通のお客さんがきたり告知の導線を引きやすいのではないかな・・・?と思っています。なので同じく新しく始まったLearn New!!というサブカルDJイベントの1ヶ月後というタイミングにしました。こちらでDJとして出演させていただいたので、こちらで告知を打ち1ヶ月にイベント1回ある状態を同じ箱で3月から継続できるようイベントを組みました。地元のアニソン中心オールジャンルに限って言えば
3月 いつまでもオタクでいたい
4月 ウルトラオレンジ郡山
5月 Learn New!!
6月 AniGale!!
といった感じです。
結構このイベント間でのリピーターもかなり多く告知し合ったり演者同士で遊びに行ったり、また5−6月の新規イベント導線も引けたのでいい時期にイベントを開催できたと思います。
実際近くのオーガナイザーさんからも感謝の声がありました。なので、新しくなにか始めたい人は躊躇せずやってみるといいと思います。
改めまして3月からイベントしてくださった各オーガナイザーさんに御礼を申し上げます。
地方のDJイベントはリレーみたいなものかもしれない
特に新潟あたりのさかんなアニソンDJシーンを見てるとそう思う点が多いんですが、何人かの演者が共通でイベントに乗る+各オーガナイザーが3-4ヶ月に一回イベントを打つということを行い、その土地に住んでいれば十分にカルチャーが満喫できる土壌ができてきてるというのを感じてきました。
(現状福島で毎月アニクラに参加するには隣県までの遠征が必須になります)
イベントの間隔が短いほどそこでのコミュニティって育つもので、お客さんにとっても知り合ったばかりの人と再会できたり、話した記憶を覚えたまま会話ができる、場合によっては前参加したイベントのお話もできるなどメリットが大きいです。
ただしオーガナイザー自体特に地方だと作業量や集客できなかったときの金銭的なリスクもかなり多いので毎月イベントは打てないというのが現状です。イベント自体に固定集客があったり、曜日自体が毎月固定だったりすればまだいけるかもですが・・・
そこで、イベントの母数自体が増えるとオーガナイザーの負担を減らしつつ毎月イベントが行われているという状態にすることも可能になります。
そうなれば鉄は熱いうちに打てって感じに界隈の熱気があるうちに次のイベント次のイベントと集客と熱量を持ち越すことができるので、主催はもちろん出演者・会場・お客さんみんながハッピーになります。
イベントが乱立するとお客さんを取り合うようなイメージが一部の人にはあるかもしれませんが、実際のところ箱の数も限られているので実際はイベントが増えるほどすべてのイベントの動員が増えるんじゃないかな・・・?というのが地方シーンをみてきた感想です。
情宣・告知について
実は告知というものは初回のイベントにおいては最重要な事項です。
厳しい話をしますが例えば告知をしないイベントというのは
・オーガナイザーにとって→赤字になる
・DJVJにとって→見てくれる人や高まってくれる人がいない
・お客さんにとって→行きたくても情報を手に入れられず知ってたら行ってたのに知らなかったから行けなかった
・会場にとって→収益が減る
と誰にとっても悲しいものとなります。なので、こういうと言い過ぎかもしれませんが告知および導線を引くことはDJプレイ以上に大事と言っても過言ではありません。
告知において重視する事項
失礼を承知で申し上げますと、私はアニクラ界隈にくる前はアニクラのDJさんは当時いろんな場所に引っ張りだこの人も含め全然知りませんでした。
知っているDJさんといえばDJ和さんやDJシーザーさんといったプロの方々や、TAKU INOUEさんやヒゲドライバーさんといったトラックメイカーさんくらいでした。
隣県のおおきなイベントの長年オーガナイザーをされてるDJさんでもDJイベント行き始めて1年くらいでようやく名前を知ったくらいです。(お恥ずかしながら・・・)
(私とてそれなりにVJとして知名度も上がってはいる気はするのですが、隣県くらいでもINOMUSICAって誰?くらいに思われてるかもしれません)
そう考えると新規客層にとってDJさん自体のネームバリューは(プロやトラックメイカーの方は別として)意外と重要ではないような気はします。なので、「間違いないDJを呼びました!」は言ってもいいセリフではありますが、新規客層を呼びたい場合やその土地ではじめてアニクラに参加する人に対しては効き目が薄いかもと考えてます。「間違いないDJを呼びました!」の要素は文面じゃなくプレイで伝えれば十分伝わります。
いずれにせよ新規イベントで「間違いないDJを呼んだから告知を薄くしても人がくる!初心者に優しい!」というロジックは大変危険です。先程申し上げた通り「DJが誰か?」は既存客層には効果あっても新規客層には効果はありません。(もちろんDJが初心者だから初心者に優しいってのもロジックは破綻してます)
ライブとかでもそうですが、演者として壇上に立つ以上一定のレベルを有しているというのはお客さんから見てももはや「前提」なまであります。つまり原曲DJ分野において「この人はDJがうまい」という情報は初心者から見てインパクトとして薄いのです。
それより優先して伝えなきゃならないのは、「流れる曲と年代」「システム」「マナー」「イベントの雰囲気と客層」あたりです。
今回はこの辺りに重きを置いて告知を行わせていただきました。
もちろんDJのプロフィール等を共有するとイベントのイメージが捉えやすくなるためこれは有効かなと思いますし、既存客層にイベントを見てもらったり伝聞してもらうことはかなり有効であるので演者選定自体は大事です。
デザイン
クラブイメージの刷新をイメージして作ったフライヤーです。
具体的に言うと「公民館に置いてもよさそうなチラシ」をイメージしてます。
(そもそもがクラブ!的なかっこよくてバチバチなフライヤー製作が苦手なので・・・)
客層としてちょっとおしゃれしてイベント行きたい!って層を狙うのもアリですが平服でアニソンバーとかに行く感覚で気負わず楽しみたい人をターゲットにしてるところはあるので、よかったんじゃないかなと思います。
あとは具体的なジャンルを書いとくことです。
アニソンはもちろんなんですが、今の人ってオタクでもアニメを見るとは限らないので、ボカロ・VTuber・二次元アイドルが好きな人も多く、サブジャンルを具体的に明記しておくのもいいかなと思います。
今回PickUp DJにそのあたりが得意な人が多かったし伸び伸びDJしてほしかったので、そこも流れるよ!ってのを伝えました。このジャンル具体的に書くことはそのジャンルを流しやすくするという点でも非常に有効だと思います。
注意事項の記述について。当たり前のマナーみたいなものは私たちは当たり前に認識しているのですが、初めてくる人はそう言ったものが分かりません。とくに初心者は「わたしマナー違反とかしてないかな・・・」ってのが不安になるところも多いので、暗黙の了解に任せず注意が必要な点は書いておくといいと思います。
あと意外と書いてない文言として「飲酒運転・未成年飲酒・お酒の強要の禁止・飲み過ぎに注意してください」「ネットワークビジネスや宗教勧誘はお断りします」こういったことをTwiplaの注意事項に書いておくのをおすすめします。
クラブってお酒を煽る文化ももちろんあるしそれが売り上げに繋がっているところではあるんですが、お酒は理性を飛ばしてしまうので怖いイメージを持たれがちです。なので、クラブでお酒は飲めるけどお酒で人が狂うようなところとは限らないよというイメージをちゃんと伝えることが大事だと思います。(もちろん酒イベも雰囲気は好きですがイベントとお酒との付き合い方に関しては酒イベ・健全イベを問わず告知でコントロールするといいかもしれません)
また、どうしてもこういう集まりで心配になるのがネットワークビジネスや宗教勧誘などです。
実際私もアニクラに来る前の話ですが「オタク集まって飲みするぞ!」みたいな地元の集まりでまんまとネットワークビジネスの勧誘にあったことがあるので、そういうのは自分の文化にはないし、やらせないよってのは伝えました。
注意事項詳しく書いてあるってことは初心者も受け入れられてくれるんだ、そういう印象を持ってもらえると思うので、フライヤーやTwiplaには注意事項系はしっかり書いておくといいと思います。
余談ですがフライヤーデザインはどのお店にフライヤー置きたいか?でも変わってきます。オタク向けのお店に置きたいかオシャレなカフェに置きたい でも変わってきます。オシャレなカフェにおくなら情報少なめにしてインテリアとして馴染むフライヤーにするなどデザインのスタンスが変わってくるかと思います。
イラスト
絵はVRoidで作成したものを線画抽出して塗り、線をちょっと加筆修正したものを親戚の絵描ける子に投げて書き直しと仮塗りしてもらい、それをデータで送信してもらったものをわたしがGIMPで加工して作成しました。
今だとモンタージュ式でキャラが作れるツールとか、VRoidとか、フリーのアニメ風素材とかもあるのでそういうのを使うのもありです。
(今後使えるようになるか分からず現在は倫理上使わないほうがいいですがもしかすると今後そういったものにも使用できるAIイラストとかも登場するかもしれません。2023年6月時点では使わない方がいいとしか言えませんが、キャラデザのヒントをAIにもらうことは可能です。上この服着せるんだけど下何がいい?とかこの服装に合う髪型は?とかですね。)
キャラクターデザインとしては・・・
・活発で若い女の子
・躍動感
・いやらしすぎない
・ポップな画風
・地元要素(制服のデザインを一部オマージュ)
を意識しました。
おかげさまでかわいいフライヤーができました。
(茶髪緑眼いいですよね。)
こういうイメージキャラクターを作っておくとイベントに愛着生まれやすかったり、アニメ系のイベントというのが伝えられるのでいいかなと思います。
裏話ですがこの子の服装は分かる人にはわかる近くの高校の制服×2の要素がエッセンスとして入ってます。あとお察しの通り映野ごぐる(旧)のモデルの転用なので人によってはごぐるちゃんと思ってる人もいますが緑眼だったり後ろ縛りだったりとちょっとした違いがあります。
フライヤーを作って配布することは意外な効果がある
今回実感したのはここです。今回フライヤー(チラシ)を印刷・配布したのですがこれが意外な効果をもたらしました。
一般的にフライヤーって
「フライヤーを見て手に取ってくれた人がフライヤーを見てイベントに来てくれる」
が主な目的かと思うんですが、実はSNS時代だと事情が変わってきます。
(アニメショップやCD屋さんといった大手チェーンに置いた場合はこの既存の導線となります)
今回やったのは
「フライヤーを置くことで他界隈の人とつながりをもちSNSでの告知導線を引く」
このスタイルになります。
具体的には・・・
お店を利用して店主とお話をしてフライヤーを置かせてもらう→
お店の簡単なレビューとフライヤーを置かせてもらったことをSNSで発信する→
お店側がRT→
お店のフォロワーに伝わる
こういうことがフライヤーを置くことによって可能になります。お店側としてもこちらのTwitterアカウントが宣伝媒体となるので、互いに利がある行為となりフライヤーが置きやすくなります。また、お客さんとの会話の要素があるお店であればイベント自体をお客さんとの話題にすることもできます。
あと個人的な事情ですが近くのいいお店を探すきっかけになったり、新しい界隈に足を踏み入れる人の心理を再体験することができます。どうやってそのお店を知ってなにがきっかけで立ち寄ったかを復習してみると導線の参考になるかもしれません。
告知自体も印刷の関係上実質的に期限が設けられるので、告知を早くする心理的なモチベになります。
なので、大手のチェーン店に置くのももちろんですが個人経営のお店に声をかけてみるのはかなり有効だと思います。今回はこの部分が新規客層の開拓に少しつながりました。
また、お店単位で告知してもらうことで複数人で行ってみよう!ともなるようで遊びに行く心理的なハードルを下げることもできそうです。
いずれにせよSNSとフライヤーを組み合わせて告知をすることで互いの宣伝効果が上がるというのが今回のおおきな気付きですね。
SNS
アニクラの告知はTwitterが多いのでアカウント作りました。アカウント作るかどうかは運営が煩雑になるので個人にお任せですが前述の通りフライヤーによる告知効果を高めることができ非常におすすめです。演者にとっても引用RTするための情報を検索しやすかったり、インプレッションの純粋な分析がしやすかったりとメリットは大きいです。
また、SNSの使い方次第では個人アカウントにすると状況によっては鍵をかけなくてはならないこともあるので鍵をかけたり外したりすることがある人であればなおさらアカウントはイベントとして持っていて良いでしょう。
今回の試みなんですが上記のフライヤーの件で述べた通りこのアカウントにて「県内の他のアニクラを宣伝する」「フライヤーを置かせてもらったお店を宣伝する」ということをやってます。
そうするとイベントやお店と客層をシェアすることができるのが大きい点です。お客さんにとっても楽しそうなことを地理的に近いところで探せるので、みんなハッピーになります。
イベントのRTとかがあると実質アカウントが動いてることもわかりやすくツイート等をするきっかけにもなるので、こういった使い方もありかと思います。
総合的なツイート量をbotに頼りすぎずに増やすのが大事です。
SNSの使い方についてはお店とかでインプレッションを得る方法とだいたい手筈は似ていると思うので、そういったインフルエンサー向けの本や記事を読んでみるのもありかと思います。
↑参考にしたのはこの本です。
また、今回は運用してませんがInstagramでイベントを探しにくる方も多いので、そちらのノウハウがある方はInstagramの併用をおすすめします。
地域ハッシュタグがあればそれを検索できるのと特に地方だとInstagramの方を重点で動かしているお店が多いです。お店によってはTwitterアカウントは運用していないということもあります。意外な客層にリーチできることも多いので、今後運用できればと思ってます。
回数とインプレッションの確認
最近Twitterでインプレッション数が見れるようになりましたが、これは告知がうまくSNSで回ってるかどうかの指標になります。
配信でも現地でも規模問わず10000閲覧くらいは体感的に欲しいというのがわたしの感覚です。(これに達してなければ告知が足りないくらいの認識でいいと思います)
またTwiplaにもview数という概念があります。
こちらも他の盛況したイベントと同じくらいの数になるよう告知を増やしました。(人口にもよりますが1000Viewが目標くらいです)
告知はやりすぎて困ることはないですが、先ほど申し上げた通り足りないと誰も幸せにならないものです。
告知多いとウザがられそう・・・って思うものですがbotを仕込んで1時間ごとに同じ文面で機械的に送信するとかじゃければウザがられることはあんまりないと思います。特にTwitterはツイートの中に告知が埋まりがちになるので、多すぎるかな・・・?くらいでようやく届けたい人に届きます。
レギュレーションについて
レギュレーションとしてこちらからは「アニソン4割以上」を指定しました。
実験的ではあったものの、このレギュは大正解でした。
最近だとDJ活動っていうのは推し曲の布教という概念があります。DJもなんらかの好きな曲・コンテンツがあってDJをはじめてることが根底にあります。
そこで頭をよぎったのが「Spotify」のレコメンドの存在です。
Spotifyの新しい曲をレコメンドする機能なのですが、この機能って「知ってる曲や知ってそうな曲を混ぜ込むことで知らない曲を聞いてもらえる機会が増えた」みたいなエピソードがあるらしく、最近DJでもその手の心理学を感じる機会が増えてきました。
例えばボカクラでボカロDJをするのとアニクラでボカロDJをするのには手法がちょっと異なるところがあるわけでしてアニクラで別ジャンルを流したいのであればまずお客さんの興味をちゃんと引いてあげる必要があると考えています。
つまり、比較的メジャーなアニソンを間に介在させることで、自分の専門分野をより伝えやすくする効果があるのでは?と考えてこのレギュレーションにしました。実際知らなかったジャンルも聴いてみようかな?となった人も多くこの試みは成功したのではないかな?と思っています。
あと他の理由として
・曲がりなりにもアニソンを中心としたイベントとしてやりたかったのもある
・DJさんには得意分野を使って欲しい
・その得意分野を聴いて欲しいし自由にやってもらいたい・・・!
・DJ募集があるけどアウェーな分野100%でやってしまうと厳しい、軸があると新鮮な心境で挑めるんじゃないかな?
などいろいろ欲張りなことを考えて、それを全部やりたいがために思いついたレギュレーションがこれです。
結果としてですがDJとしても
・アニソン10割近く
・アニソンとボカロ等半々
・二次元アイドルの劇中使用曲中心
・最初と最後だけアニソンにして真ん中に得意分野どーんと置く
がすべてレギュレーションとして成立するので多様性ありつつも共通性もあり望んでたバランスになりました。
今回のDJはアニソンが第一分野ではない方も割といたんですが、そういう人であれば知っているアニソンを流すことでアンセムの回収もできるという要素もあるので、このレギュは人によっては厳しいかもですが続けていきたいと思います。かなりイベントの個性になった部分なのでは?と思っております。
Twiplaについて
あと今回Twiplaがあっても表明による割引はしませんでした。
Twipla/Twinvite割というものはあればDJの選曲の助けになったり会計が合わせやすいなどのメリットもありますが、
・料金がそもそも高く見えてしまう
・受付での作業が煩雑化してしまう
・当日の参加表明が億劫で飛び入り参加しにくい
などデメリットも多い気はします。
とはいえ、
・Twiplaの参加するお客さんを見て曲をリサーチできる
・お客さん同士で「○○さん来るなら行こうかな!」となる
・地図でイベント探せる
・同種のイベントからレコメンド受けられる
・来た人のTwitterをフォローできる
・イベントの記録をネットの海に残しておける
などTwiplaの導入自体にはメリットも多いです。
個人的な観点ですが「Twiplaは作るけど参加表明による割引特典はいらないかな・・・」といったところです。会場のキャパシティ以上の来客が予測される場合(情報開示後即定員埋まるレベルの人気イベント)、アーティストのライブパートがある、有名な演者を呼ぶ、特典として限りある何かを渡すなら必要になってきますが基本的にはTwiplaに参加表明することのメリットだけ伝えて参加表明推奨くらいにしておくのがいいかと思います(ここはオーガナイザーさんで賛否分かれるところではあると思います)
余談ですが慣れてきた人でも「参加表明しないで飛び入って友達のDJを驚かせたろ!」って人も過去に割といたのと今回それがとても嬉しかったので小規模なイベントなら参加表明は必須じゃなくてもいいかな・・・という感想です。(某yさんありがとうございます)
「Twiplaは準備するけど参加表明はあくまで掲示板的役割」くらいが一番しっくりきますね。
名札について
名札についてですが名札はあると顔と名前一致しやすくなるのでおすすめです。また、初心者にとっても空間に招き入れてもらえた!みたいな感覚を得ることができ、馴染みやすくなるきっかけになると思います。
どうしてもクラブって暗がりではあるしクラブに来る人って結構髪型や髪色変えたり、体型が変わりやすかったり、マスクしてたり、最近だとマスクした状態で顔を覚えていて外すと逆にわかんなかったりと同じ人でも顔と名前を再一致させることが難しいところがあります。
また、音が流れる空間で名前も聞き取りにくいので、自己紹介の際視覚的な手助けは何かしらあったほうがいいと思いました。
そこで名札があることで自己紹介しやすく、2回目以降の挨拶もしやすくなるのでは?と導入してみました。
実際わたしもこの人だれだっけ・・・?ってのは思って2回目以降話しかけられないのも過去イベで結構あったので私自身が挨拶回りをするのに助かりました。(最近人の顔と名前を覚えるのが苦手でして・・・)
慣れた人でも新規層と交流してたのもあり有効だったのではないかな?と思います。
名札を回収することで参加した人の名前をリスティングすることもできるので、そういった意味でもいろんな効果があると思います。
(配る手間は割とかかりますが・・・)
プロジェクターについて
プロジェクターの配置ですがアニクラにとっては割と重要で、お客さんの立ち位置と視線・およびスイートスポット(一番音がよく聞こえる場所)で音を聴いてもらえるかどうかの重要な要素となります。
プロジェクターですが会場であるDOOZさんのプロジェクターは右に1台なのでアニクラ等の場合視線が右に集中してしまいます。また、配置の関係上スイートスポットと映像が一番見える位置を両立させることが難しく、お客さんとして行ったときにここに映像ほしいなと思った次第です。
そこで左にも導入し、そちらは後ろの壁に投影することでいい音で聴ける位置に立っていても映像が見えるよう観客の誘導を行いました。
すると観客のフロアにいる率が高くなりフロア滞在時間も長くなったので、DJ側としてもモチベーションが上がったのでは?と思います。
VJ視点からしても画面が大きいほど、また画面が増えるほどモチベーションは上がると思うので重い荷物でしたがいい機器導入だったと思います(他の同地のイベントでも使いたかったら教えてください。常設したい・・・)
実際のところ箱を作ったり運営する側の視点にはなってしまうのですがVJ画面をどこに置くかでどう音を聴いてもらえるかが変わってくるところではあるので、こだわると楽しいと思います
設営関連
会場には基本的にはミキサーとターンテーブルと旧式のCDJしかないので全員MIDIコンでお願いしました。
持ち込んでイベントやる人もいたりトラックメイカーさんや遠方の方を呼ぶのであればCDJの貸し借りが必要ですがそこまではいいかな・・・と。
MIDIコンは荷物が増えますが赤白を両方に挿しておけば設営が爆速で終わります。
が注意すべき点もあって
音量に関してはイベント中も含め苦戦しました。
音出しのとき映像の設営してたので任せっきりになってしまったところもあるんですが、最初の最初の音出しだけは自分でやった上で調整できるところは調整、そのあと目安を教える。とかできればもうちょっとなんとかなった気はします。
ここは下見時にミキサーに自分の機材繋いでみて音量はこのくらいで!とか写真にとって教えるとかでも良かったかもですね。
もしくは同じ音源でチェックとかの手段をとるのもありです。DJソフトとして特定のソフトが多ければヘッドルームこれでこのぐらいのGainみたいなのは伝えてもいいかもですね。
OpenMixと10分前スタートについて
今回はオープンとして10分間を確保しOpenMixを最初のほうの演者に渡して再生してもらいました。
ゲームのタイトル画面とか、コンサートが始まる前に会場で薄く曲が流れてる空間とかのわくわく感ってあると思いまして並んでる人を入場させてから1曲目に触れて欲しかったのもあるので、割と有効だったんじゃないかなと思います。
今回はOPの_gaku21くんがアンセム主体でOPを務めたのもあり、オープンDJのスタイルを自由化するのにも「ちょっと前にオープン+Mix再生」はかなり有効だと感じました。
最近は配信の影響もあり、一発目のDJは結構「イベントの要約」的な役割を果たすスタイルも流行りつつあります。そうなったときにインパクトを与えられるように、オープン前/オープン後で雰囲気が違うといった空間形成をするのもかなり面白いかもしれません。オープンのスタイルの自由化ができます。DJにやらせるのもいいですが心の準備とかもしたいのでこの部分は1本MIXでもいい気はします。
あと単純にこの時間があると設営が押した場合にも時間調整がしやすいというのもありメリットはかなりあると思います。
タイムテーブル
まあ「この人をこの番手で聴きたい!」でいいと思います。
役割的にもこの番手でこれをしろ!といろいろ言われることはあるんですがかなり番手と作る雰囲気はパーティごとに自由性があっていいと思います。今回オールジャンルだったのもあり大体の人は40分の番手でテンションが高い曲から落ち着いた曲まで展開をつくる感じだったので飽きずに聴けたのかなと思いますね。
ただ今回はPick Up DJが何をするかわたしも分からなかったので先輩のDJを間に挟んだり前半に固めたりしてバランスをとりました。
今回のDJは新人含め番手内での緩急作りがうまかったので、結果誰をどこにおいても良かったのかもってはなってます。
当日
緊張してるのとトリで回収しなきゃいけない曲を観察するため実は挨拶回りにあまりいけませんでした。
あとはVJとしてはしゃべり慣れてるんですが主催としてしゃべる機会が少なかったため、音がとまったときやラストのMCがうまくいきませんでした。
緊張する人は台本的なものを決めておくといいかと思います。
あとは結構考えなきゃみたいなことは多く、緊張もあって体が固まってしまいました。プレイ中のVJへの差し入れとかも頭が回りませんでした。
その中でもDJ・VJ・会場のスタッフ・お客さんを含めいろんな方がお手伝いしてくださり、周りの人に助けられてイベントを行ってるんだなあ・・・と実感できました。みなさんありがとうございます。
プレイについて
みんな自由にやってもらう
それだけです。
今回レギュレーションで縛ったのでそれ以外は自由にしてもらいました。好きにDJしてもらうのがDJという文化の楽しさを一番に伝えられるとわたしは思ってます。(ここもオーガナイザー次第です)
会計について
基本的には来場がゼロという想定で初期資金を用意し、過剰であれば次のイベントに持ち越しのスタイルをとります。こうすれば赤字があってもまた収入があったときに補填してイベントを続けることが可能です。
大きい金額を管理するため、物理金庫か口座および会計帳を作っておくと良いでしょう。
地域やゲストの人数にもよりますが会場代+ゲスト交通費+演者分ドリンク代くらいが初期費用です。(小箱&隣県ゲストくらいならちょっと機材買うくらいの初期投資で済みます)
演者ドリンクは必須ではありませんし出すタイミングもプレイ前後、乾杯分、ドリンクチケットなど自由ではありますが、人数分の金額は会計から確保しておくといいと思います。(ここは来場者数とどれだけ赤字でるか次第です)
あと箱によってはまとめ買いボーナスみたいなのもあり、10杯分頼むと自分のドリンクが+1されることもあったり600円のドリンクが500円で買える会場もあったりします。
出演費についてですが交通費の相場を割ってしまうことも地方では正直ありまして、DJと出演費のスタンスがDJによってまちまちなのもあるので出演費は事前に伝えておくのがいいかと思います。イベントによっては野外イベントや会場費等の関係で交通費0円になることも珍しくはないですがそういったときにこそ事情を説明したうえで納得してもらうのが重要です。
・交通費かからないところで出演する場合でも出演費ほしい
・地元なら交通費なしでもOK
・旅行やアテンドできるなら交通宿泊費あればOK
・交通費自腹でも出たい
・入場料とらないイベントだったら無料でもいい
・大きいゲストと共演できるなら・・・
・仲いい人と共演できるなら・・・
などほんとうにスタンスがバラバラです。条件提示して金額を変えたり必要な交通費を聞いて交渉するのは別に悪いことではないと思うのでうまく落とし所を見つけて下さい。
極端な話例えば私がブラジルのアニクラに出るとして交通費込で出演料2000円ですとか言われたらたぶん断ると思いますし、茨城県とか栃木県であれば出演者との関係次第で無料でオファー受けることもあります。ようは金額を提示された上で自分の負担金を割り出し、天秤にかけるわけです。
交通手段が不明な場合もあるのでその際は具体的な交通手段とかかる費用を聴くのもありです。
いずれにせよお金が全てな世界ではないし義理人情や友情といった要素もあるのですが、一番トラブル起きやすいところなので一番しっかりしましょう。
出演費渡すタイミングですが出演前が一番おすすめです。
終わったあとは撤収や誘導でバタバタすること、演者とお客さんが混ざり合ってて誰がどこにいるかわからないこと、どちらかが泥酔しており渡しそびれたり渡されたのに覚えてないことがあること、あとは会場でお酒代の足しにでき会場に還元できるので会場からの印象もよくなります。
出演後に渡したほうがお疲れ様でした感が出たり黒字を反映させたりできますが、他の音楽イベントと違いお酒が絡むことが多いのでそれを考えると出演前が安牌かなと思います。
イベント名について
イベント名はじっくり考えるのも大事ですが実質ホームページでいうドメインみたいなもので、ハッシュタグに被りがない&イベントとしてわかりやすいものがいいかなと思います。
人によってはイベント名で「あに」や「オタ」を入れるなって人もいますが、別ジャンルでも使っている会場でイベントやるならこの手の単語はあえて入れるのも手だと私は考えています。(必須というわけではないですが)
あとはChatGPTさんに相談とかもありです。出てきた名前そのまま使うはともかくイベント名のヒントくらいは得られます。一応「風」をあらわす単語の候補を挙げてもらったり単語のニュアンスを教えてもらったりしました。
コンセプト:
・新しいDJにDJしてもらいいい循環を作りたい
・循環・・・サーキュレーター・・・
・風?
・そういえば郡山って布引高原の風車があるよね
・郡山のイメージカラーって青とか緑っぽい。GReeeNの結成地だし。
・じゃあ風で。
みたいな連想ゲームです。
そこでWindが候補だったんですけど実は一文字違いのイベントが同箱にアニソン以外で存在していること、野外のイメージが強すぎることもあり、AniWindは候補から外しました。
(裏話をすると他のコンセプトイメージとして「道路」もあったりはしました。)
あにげーるは語呂としても人物名「アビゲイル」に近く呼びやすいのもありハッシュタグが平仮名でみたとき柔らかい感じになるのもありこちらに決定したのもあります。
反省点
いくつか反省点を簡単に。
・音量についてチェックが適当だったのでばらつきが出てしまった
・音止め時のMCちゃんとやる
・学生の動員数が少なかった(次はちょっと学生の集客数を上げたいです)
・オーガナイザーとしてもっと多くの人と話せばよかった
・VJ・受付にドリンク差し入れできればよかった
・大手のお店にフライヤー置くときは店長に直接交渉を行えばよかった(店長不在のとき来店してしまった)
・新規客層の引き込みはまだできるかも
・VJに関しては育成もしてかなきゃならない(GuestVJが実質茨城栃木福島で動いてる人たちなのでイベント安定させるには地元でできる人を増やしたほうがいい)
そして
ステッカーのQRが小さすぎて読めない
思いつくことだとこんなところです。
結語
オーガナイザーは考えることも多いですが何かを仕掛けたり企画できる楽しさもあると思います。何より自身のDJとしての人脈を一気に広げられる特権もあります。
大変な役回りと思われがちですが、思いついたことをどんどん実践していきそれがうまく当たると自身も楽しいいいパーティを作れるのではないかな?と思っています。
初めてのオーガナイズで反省点もありましたが、このnoteがオーガナイザーをはじめる人のヒントになったりすれば幸いです。
改めてありがとうございました。今後とも本イベントとINOMUSICAをよろしくお願いいたします。
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