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婦人科に行って、前向きになれた話

計測アプリでの周期からして、たぶん生理ではないのに「不正出血」と「腹痛」の症状が数日続いた。
たまにあるけど、いつもより痛みが強い…。今年に入って生理周期がとても長くなったこともあり、何かあったら…と突然心配になってしまい、婦人科に行くことにした。

電話をして駆け込んだ婦人科の先生は、白髪のボブが似合う女性の先生で、とても明るくさっぱりとした話し方の人だった。
結果的に、私の症状は排卵によるもので、病気などの心配はなかった。
だけどそれより、婦人科に行って、今回診てくれた先生の言動や考え方が私を前向きにさせてくれたし、マインドの参考にしたいと思ったので、noteに書いておくことにした。

デリケートな話ではあるけど、悩んでいたり病院に行くことにハードルを感じている人がいたら、ちょっとした安心材料になったらいいな。
また、この出来事や私の考えの全て正しいということではなく、色々な意見があると思うので、ご承知おきください。もし気を悪くしてしまった人がいたらごめんなさい。

生理の周期が長いということ


初めて行くクリニックだったので、名前を呼ばれてキョロキョロしながら診察室に向かうと、「さあさあ、入って入って!鍵はちゃんと閉めるから。」と、自宅に招くように軽快な声で、先生は私を案内してくれた。
私は症状を説明し、生理が2ヶ月くらいの周期でくることも聞いてほしいな…と思い、深刻気味に話した。
そうすると先生は「大体30日って言うけどさ…正直、60日の方が楽でいいわよね!」と笑い飛ばした。
生理の周期は、約1ヶ月ほど空くのが通常とされている。だから、健全な身体であるためにも生殖機能を果たすためにも、その周期を「目指さなければいけない」と思っていた完璧主義な私は、その言葉に少し拍子抜けしてしまった。でも、なんだか心がふわっと軽くなったように気持ちが良かった。

私の気まぐれな卵巣ちゃん

先生は「ま、検査しちゃいましょ。そのほうが早いしね。」と言って、不正出血と腹痛の原因について、超音波で調べることになった。
検査の間、私の目の前にはカーテンがあり、天井しか見えない。なので、なぜか目を閉じて、先生の声だけを聞く。正直こわくて、ドキドキしていた。
最初に子宮には問題がないことを確認したあと、排卵が行われる卵巣を見てもらった。卵巣の状態を見ながら、先生は言った。
「あ〜、あなたの卵巣は気まぐれな子なのね。だから排卵が遅れたり起こらなかったりしちゃうのよね〜。ピルを使ってリセットする方法もあるけど、こういう人は他にもいるし、よっぽど気にしなくて大丈夫だから。」
私はそれを聞いてまず少し安心したけど、「卵巣に性格とかあるんだ?」みたいな、頭にハテナが浮かんで、一瞬よくわからなくなった。


全部ストレスだと思ってた。

気まぐれというのはどういうことなのか。なぜそうなるのか。検査が終わってから質問すると、
「ストレスで〜とかよく言うけど、気まぐれなかたちというか、体質みたいなもんなんだよね。規則的に来る人もいれば、女性ホルモンの波が上手に立ち上がらない人もいて、排卵の時期がずれたりできなかったりする時もあるのよ。だから、そういう体質なんだと思えばいいから。」と先生は言った。

そうか。もしかしたら、私は私自身の身体のことを受け入れてあげられていなかったのかもしれない。

生理や排卵が遅れたりするのは、自己管理ができず、ストレスを溜めてしまう自分のせいだと思っていた。
だけど、子宮や卵巣にも人それぞれの性格、体質があるんだとしたら、それってただ思い詰めて、自分を苦しめているだけなのかもしれない。
頼むから普通になってくれって、すごく頑張ってたけど、普通ってそもそも、人それぞれだしなあ。
それなら、まずは今の私の身体を受け入れてあげよう。気まぐれな卵巣も、時々上手いこといかない女性ホルモンも、まるごと受け入れて一緒に生きていきたいと、今までにない感情が湧きあがった。

性器の不調について、いつからこんなに不安を感じるようになったのだろう。きっとそれだけ自分にとって大切な部分ってことなんだよな。
100%不安がなくなったかと言われたらそうではないけど、
私は先生のおかげで、自分の身体の状態を前向きに捉えられる術を身につけた気がする。機械みたいに完全操作できるわけじゃないんだし、自分を嫌いになるんじゃなくて、全部ひっくるめて私なんだって、楽しんでいきたい。きっとそうなれた方が幸せだ。

もとはといえば、思い立って婦人科に行かなければ、そんな先生とも出会えなかったし、こんな気持ちになることもなかった。それに病気じゃなかったとしても、子宮や卵巣の状態を見てもらうとなんだか安心したので、行ってよかったなと思う。

そして先生、ありがとう。
そして私のからだ、これからもよろしく!


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