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インパクトスタートアップ協会第1回アニュアルミーティングを開催しました!

インパクトスタートアップ協会事務局です!
5月30日(火)に、インパクトスタートアップ協会の第1回目のアニュアルミーティングを開催しました。初開催となる今回は、なんと正会員企業35社・60名、賛同会員9社・50名のほか、木原誠二衆議院議員をはじめとするインパクト領域に関わる政財官の皆様約40名含め計150名にご参加いただきました。本記事では当日の模様をレポートします。

発起人挨拶

はじめに、発起人の一人である米良はるか(READYFOR株式会社 代表取締役CEO)よりご挨拶をしました。少子高齢化を含む社会課題を抱える「課題先進国 日本」。閉塞感の漂う状況を打破し、将来の世代が明るく過ごせるようにしたいという想いを述べたほか、国が主体となって動くのではなく、民間が主体的に課題解決に取り組む時代のキープレーヤーとして、インパクトスタートアップ協会の役割を強調しました。

米良はるか(READYFOR株式会社 代表取締役CEO)

木原誠二衆議院議員ご挨拶

続いて、今回のスペシャルゲストとしてお迎えした、内閣官房副長官、内閣総理大臣補佐官を務める木原衆議院議員からもメッセージをいただきました。木原衆議院議員は、インパクトスタートアップや社会的起業が進むことは政策の重要な部分の1つであるとし、今年はスタートアップ育成5か年計画をさらにブラッシュアップしていきたいと述べられました。また、なぜ日本は成長しないのかこれまでずっと考えられてきた中で、以前の日本はコストカット等に集中しすぎたのではないか、むしろ、人や未来そして社会へ投資していくことが大事である、と言及。社会課題を解決するようなスタートアップの必要性を述べました。

パネルディスカッション

続いて、「新しい資本主義とインパクトスタートアップ」をテーマに、パネルディスカッションを実施。木原衆議院議員と米良をパネルに、モデレーターは理事の岡田光信(株式会社アストロスケールホールディングス創業者兼CEO)が務めました。

パネルではまず「新しい資本主義」という表現に着目。これについて木原衆議院議員は、英国ブレア政権が提唱した「第3の道」にインスピレーションを受けたストーリーを紹介。「インパクトスタートアップ」に関しても、社会課題に取り組む民間を国は必要としているし、欲しているし、これからもサポートそして育てていきたいと述べられました。

また、官民連携の重要性や、民間の投資と成長についても話し合い、その後のQ&Aセッションでは、インパクトスタートアップ=社会貢献といったような誤解があることや、どのように若手を巻き込んでいくかなどについての質問が上がり、インパクトスタートアップは慈善活動ではないこと、社会課題先進国として解決方法も輸出していくのが大切であることに言及したほか、人材育成や学べる環境づくりのプロジェクト等も紹介。そして最後に、日本国内だけでなく「ぜひ世界を目指していただきたい」というメッセージもいただきました。

左から:理事の岡田光信(株式会社アストロスケールホールディングス創業者兼CEO)、木原衆議院議員、米良はるか

金融庁の発表

金融庁からは、総合政策局 総合政策課長の高田英樹様をお招きし、インパクト投資に関する取り組みについてご紹介いただきました。その中で、インパクト投資は社会・環境的効果(インパクト)と投資収益の両立があってこそと説明。そして、イベント前日(5月29日)に金融庁が発表したばかりの、インパクト投資についての必要な要件などを定めた基本的指針案の概要を紹介いただきました。

金融庁 総合政策局 総合政策課長の高田英樹様
当日発表された資料は、金融庁のWEBサイトで公開されています。

分科会

フォトセッションの後は、8つのグループに分かれて分科会を実施。ファイナンスや、自治体との連携など、グループごとに異なるトピックについてディスカッションを行いました。どのグループでも、とても熱心に意見交換をしていました。以下、簡単に各テーブルで語られたキーワードをご紹介します。

グループAは、ゲストから直近の資金調達で工夫した点や苦労した点、インパクトの打ち出し方についてお話頂きました。参加者からは、スタートアップのExit戦略に対する考え方や、国内投資家と海外投資家の違いについて質問があり、活発な議論が行われました。
グループBでは、アフリカなどの地域展開によるビジネスモデルや情報の非対称性バイアスと、それを乗り越えるためのコミュニケーションについて質問されていました。他には、インパクトとしての収益との両立、収益を超えられるインパクトの計り方も議論されていました。
グループCでは、正会員よりインパクトスタートアップがさらに発展していくために、金融機関からの支援や仕組み化が必要との声が上がりました。賛同会員からは、スタートアップ側が求めていることを知り、そこで果たすべき役割について学んでいきたいとコメントいただきました。
グループDでは、インパクトIPOについて、起業家、および投資家サイド双方の見方・考え方を中心に議論しました。正会員からは、IPOの背景、株価とインパクトの関係性および国内と海外の違いについて意見が交わされました。
グループEでは、企業と地方自治体の連携について議論しました。地方自治体との取り組み事例の紹介や、地方自治体と連携することで、スタートアップの課題をどのように解決できるのか活発に意見交換が行われました。
グループFでは、大企業とスタートアップの連携について議論しました。実現させたい未来へのビジョンを双方でぶらさなければ、連携やパートナーシップのあり方は臨機応変に求め続けられるという意見が共有されました。
グループGは個人と企業という二律背反する2つのwell-beingを、どのような形で同一化できるかが主な論点となりました。その中で、大企業ならではの社員のエンゲージメントに対する課題感を、スタートアップとの共創により向上させていく点などが議論されました。
グループHでは、世界的にみてもまだフォーマットや正解が存在しない、インパクトマネジメントやレポーティング、B Corp認証取得の領域について、実践者・取得者のリアルな体験談に関して多くの質問が寄せられ、知見の共有が行われました。

経済産業省発表

経済産業省からは、経済産業政策局 新規事業創造推進室室長の石井芳明様をお招きしました。インパクトスタートアップ支援の取り組みに関して紹介される中で、スタートアップ育成プログラム「J-Startup」のインパクトスタートアップ版の新設を検討していることに言及。その選定基準として、社会的課題解決に向けてのインパクトとビジネスとしての持続可能な成長の両立を目指す意志があること、社会的インパクト向上を目指す効果的な取り組みを行なっていること、ロールモデルとなる取り組みであることなどを検討中と紹介されました。

経済産業政策局 新規事業創造推進室室長の石井芳明様

QWS館長ご挨拶

今回のアニュアルミーティングの会場としてお借りした渋谷QWSの館長である野村様からは、社会を良くする人たちを応援する施設として、インパクトスタートアップの活動への応援メッセージをいただきました。

懇親会

そして待ちに待った懇親会。「次世代の社会に向けて、乾杯!」という挨拶とともに始まりました。各テーブルにて、参加者の皆様は食べるのも忘れるくらい名刺交換や交流に夢中になり、閉会直前までその時間を楽しまれました。

代表理事の水野雄介(ライフイズテック株式会社代表取締役CEO)が乾杯のご挨拶

最後に。協会のWEBサイトもローンチしました!

アニュアルミーティングにご参加いただいた方々にはご案内しましたが、インパクトスタートアップ協会のWEBサイトをローンチしましたのでお知らせいたします!

Webディレクション:Chiaki Shimizu (ALFALFA design studio)
AD/デザイン/STUDIO実装:Shohei Sugano (minm)

「多様なインパクトを円に見立て、その拡大に寄与する」というインパクトスタートアップ協会ロゴのコンセプトをベースに、社会に一石を投じ、ポジティブなインパクトを広げていく様子をオープニングアニメーションにて表現しています。

また、インパクトスタートアップの定義および協会の方針、各社が生み出している社会への「インパクト事例」を紹介しています。正会員および賛同会員の入会申請もWEBサイトより受け付けています。当協会に所属する正会員企業については、協会からのお知らせなどnoteと連動しながら発信していきます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!


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