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なんとか生きているって話。1

すんごい久しぶりなんですけど、数年後にこんなんあったんなと言えるように、ちょっと混乱を抑えるための備忘録。長いから区切ったよ。
文章はここ数年仕事以来に書いてないもんで、誤字脱字は目をつぶってほしい。

タイトルの通りなんですよ。
正直言ってびっくりしました。苦節3x年生きてきて、記憶にある限りでははじめて長期(いうても1ヶ月ほど/本人にとっちゃ大事件じゃぐらいの感じ)入院というものをしていました。

時はさかのぼって3月中旬。
前振りなしの吐き気に午前2時から襲われ、嘔吐が止まらず朝まで眠らずに過ごしたあの日よ。
次の日も水飲んでは吐き、自らの唾を飲み込んでも吐き、のくり返し。
さすがにこりゃおかしいと駆け込んだ近所の病院。(評判は悪い)
医師にこう言われました。
「急性胃腸炎かな。なんか変なの食べた?」
持病なしとなったらまあそりゃそのコメントからはじまるわな! とどこか冷静に突っ込みながら、前日に両親交えて行った居酒屋のシメサバがなんか味がおかしかったこと、そんでも私以外の参加者はみんなピンピンしてること、など吐きながら答えたわけです。
診断はもちろん急性胃腸炎。
「吐き気が次の日も治んなかったらまた明日おいでよ」
なんて言われながら4時間点滴を受け、ふらつきながら家に帰りました。
はじめて自転車に道を譲られました。たぶん死にそうな顔してたんだろうなあ。

ーーまさかこれが地獄のはじまりだとは思わなんだ。

次の日、吐き気は治りましたが、月のアイツが始まりました。毎月のことです。まあ、いつも通り。
ただちといつもより早いんですね。
最近ズレても後ろにズレるぐらいなので、ああ……急性胃腸炎のせいかな……なんて思いながら鎮痛剤を飲み死んだように寝てました。それしかできなかったもんで。
いつもと違かったのは、4日目以降も鋭い痛みが続いたこと。
四六時中鎮痛剤が手放せず、1日に4〜5回飲み(許容スレスレ/もしくはアウト)家に保有していた薬は空っぽになりました。
さすがに5日目、異常を感じました。なんかちゃうぞ、と。
いつもなら治ってるやつが、内臓を捻ってもんどり打ってる祭に進化している。
6日目、腹の痛みを抱えつつ電車に乗れてしまったので出社し、1日を苦しみながら過ごしました。
アホにアホの積み重ねですよ。ほんとに。

ようやく終わった1日、そしてまた始まる午前2時からの異常(この頃にはすっかり午前2時がトラウマ)

今度は痛み、壮絶な痛み祭りが始まります。
鎮痛剤はもう切らしていたし、震える指で電話したのはアレです。9119ってやつ。
電話口に出た看護師さんに言われました。
「自力歩行が可能なら救急車ではなくご自分でタクシーを呼び救急外来に行ってください」
そりゃプロが言うならそうね、と痛みで脂汗が出ながら電話を切り、頭の中で計算したのはタクシー深夜料金とやっている病院への電話をする工数、それから残りの体力の計算。

ーーだめだ、無理だ。もろもろ。

ここで私は諦め、残り6時間寝ずに待って病院に行くという選択肢を選んだのでありました。
もんどりうち、痛みで5分ごとに目が覚め、それでも1週間まともに睡眠なんてとってない。うとうとしながら長い6時間を過ごしました。
朝日が差し込んでいるのを見て、ちょっと助かったような気持ちになりつつ、空腹でも腹が痛むことをこの1週間で自覚していたので、小さいおにぎりを腹に突っ込み、軽く着替えると、行きました。近所の病院(尚評判は悪い以下略)
そこで1週間前にかかったが症状が変化したこと、などなど早口で看護師に伝え、待合室で腹が痛いと唸りながら待っていたわけです。

先週とは違う医師。開口一番の一言。
「症状が違う? 確かにおかしいけど。お金かかるけどいいかな? 検査……する?」
するわボケなめんな、と心中で毒づきました。
おめーんとこで初診かかったんや、さっさと検査せぇや、とは口に出さなかったですが。命握られてるんで。検査に後ろ向きな医師の声を聞きながら頷いたわけです。
理由を教えてくれよ、この痛みの。

ああ、出ましたか。CTの画像。
ああ、出ましたか? 血液検査の結果。

どうやらCTの結果が先に出たらしく、待合室のご老人をすっ飛ばして名前を鋭く呼ばれました。ハイ、なんでしょう。ハイ、動くのも息するのもなにもか辛いし痛いし、しんどいんです、と乗り込んだ診察室。
医師に睨まれました。
「どうして早く来なかったかな」

は?

呆然とする私にマジトーンでした。はい。
早口で説明されたのは、虫垂炎だということ、膿が既に虫垂から腹の中に溢れていること、即紹介状書くからでかいところに行け、とのことでした。
「病院はこれから探すから。あのね、入院になるから。家に家族いる? 呼んで。ひどいよこれ。確実に手術だから。なんですぐ来なかったの? 意味がわからないよ。痛みが異常でしょ。開腹手術で腸を取り出して生理食塩水でジャブジャブ洗うタイプのやつだから」

なんぞそれ。
初診、お前んとこで急性胃腸炎やないか。
なんぞそれ――なんぞ、それ⁈ 

混乱しながら年嵩の看護師に手を引かれ、旦那にLINEと電話。仕事中にも関わらず申し訳ないんだけど、と前置いた上で大きい病院に行くこと、入院ほぼ確定•手術になること、など矢継ぎ早に説明しました。
必要なもの、と聞かれてスマホの充電器と下着ぐらいしか出てきませんでした。混乱していたので。
そうこうしている合間に行き先が見つかり、タクシーを自分で呼び、舞台は大きな病院へ。

そうして怒涛の1ヶ月は幕を開けたのです。

続く

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