📕１９８４📕のレビューより抜粋・・・‼️🐧⁉️

一番驚いたのは【１９８４の世界】を１９８４の世界とは真逆な【トランプ政権】と関連付けている、まるで中国共産党や、ディープ・ステートの洗脳のような、、気味の悪いレビューが垣間見られた事です。。。本当に恐ろしい。。。🐧💦

Amazon.co.jp：カスタマーレビュー: 一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

（ 下記はレビューよりの抜粋です ）

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「見られている」世界という意味では、小説の中以上に今のほうが怖い部分も。
携帯端末により「いつでも」連絡がとれるのはとても便利な今（2011年）ですが、人によっては、いつでも、どこでも（昨今は海外でも）連絡を「取られてしまう」と考えると、監視されているまではいかずとも、１９８４に出てくる世界以上に、今は良くも悪くも、つながっている（みられている）世界なのかもと私は感じました。　携帯電話が当たり前でないときを知っている人もマイノリティとなり、今のつながっている感が「当たり前」になっている感覚、『１９８４年』において、その世界を「当たり前」と感じている感覚に似ているような気もします。

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「2024年」というタイトルにすると・・・
2018年9月22日に日本でレビュー済み
ジョージ・オーウェルの名作やっと読む機会ができました。大雑把なストーリーは知っていましたが、読んでみるとその迫力、恐怖は想像以上でした。特に人間心理の面でオーウェルの深い洞察を感じました。
現在急速に進むデジタル化社会を背景に考えると、オーウェルの描く世界が現実のものになるのではないかと空恐ろしくなります。権力は手段ではなく目的そのものになってしまう。また党の存続こそが至上命題という世界です。
これを読んでいると特に中国を念頭においてしまうのですが、中国ではデジタル化の進展によってインターネットやセンサーで個々人が監視され、ネットでの発言や購買履歴などからその人の趣味や友達、さらには秘密にしている嗜好なども政府は把握しようとしていると言われています。社会信用制度が導入されると全国民がレーティングされるという世界が生まれるわけですが、これは本書以上に範囲の広い話になります。本書では「プロール」と呼ばれる大衆（プロレタリアート）は監視の対象外になっていて、監視されているのはあくまで党員。しかし中国で起こりつつあるのは全国民を対象とする仕組みの導入です。デジタル化社会のディストピアシナリオとして本書は多くの人に読まれるべきだと思います。おすすめです。

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2018年6月1日に日本でレビュー済み
70年近く前に書かれたとは思えないほど現代を通り過ぎ、この先の暗い未来までもを予感させる。
わたしはここまではいかないだろう、と楽観的に考えるのだけれど、それも各自の努力次第だろう。
この小説を存分に味わうには第一次世界大戦前からのヨーロッパと世界の歴史を認識している方がよりいいと思う。
後半の主人公が執拗な拷問にかけられるくだりは作家の戦争体験によるところがあるのではと思わされるほど詳しく
読者にじりじりと迫る。
作家はたった47年という長くない生涯で人間とは何か？と問い続けたのではないかと感じた。
想像以上にお話の結末が暗く救いがないが、
付録をすべて丁寧に読むと最後の最後に作家が深く文学を信じ一筋の希望を残したのではないかと感じた。
結末を知った上でもう一度読み直したい本。
もし、わたしが作者だったらもう少し希望を
感じさせるようにしただろう、と思うので星は５つにはできなかった。

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自由であるべきか、支配されるべきなのか
2010年11月3日に日本でレビュー済み
ビッグブラザーというディストピアのシンボルを生み出したこの小説は、人間の尊厳、社会制度と幸福、言論と自由といった重く深い問題を、自由主義・資本主義という一つの答えが出たかに見える現代社会に対しても投げかけているように思います。

党が全てを監視する小説中の社会は暗く、失笑してしまうほどのプロパガンダにあふれ、歴史は改ざんされ、生活レベルも徐々に後退していきますが、決して体制が倒れる事は無く淡々と不気味に日々は過ぎていきます。

そんな党の体制に違和感を覚えた主人公のウィンストンは、やがて内面に党への反発と自由奔放さを持った謎の美女と出会い恋に落ちます。

監視をかいくぐりながら逢瀬を楽しむ二人ですが、やがて体制打倒をもくろむ伝説の地下組織と接触し、反体制運動に身を投じようとしたところで、ついに党の誇る最強の監視組織「思考警察」の手に落ちてしまいます。

そして、物語は２０世紀文学史上最も陰鬱といえるエンディングへ向かっていきます。

ウィンストンに訪れた幸福とはいったい何だったのか。無知と恭順こそが唯一の人の解放なのか。自由は人を堕落させるのか。単なる体制批判という域を超え、人の有り様の核心にすら触れようとする鬼気迫る傑作です。

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2017年11月14日に日本でレビュー済み
子どものころ、映画の1シーンが強烈に印象に残ってたので読んでみた。
「動物農場」も一緒に買って読んだのだけど、怖くなった。
人間というのは、信念があれば良いも悪いも何でもできるんだな、という
怖さ。
しばらく重い気分にだった。
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歪んだ社会では歪んだほうが生きやすい
2018年9月16日に日本でレビュー済み

この小説は高度に洗練された監視社会に生きる一人の男性に焦点をあてたものです。
この社会における事実の捏造過程は非常に強引なもので、あらゆる市民は捏造を体験していますが、
改竄により"真実"で無くなった事実を頭から破棄し、考えないことこそが適切な処世術であると理解しています。
しかし「党」による捏造を強く意識しているという点において、主人公は他の市民と一線を画しています。
この彼の気質は読み手が主人公に共感することを容易にしますが、第一部における主人公はあくまで小市民であり、
党への反逆行為そのものに意義を見出すような革命家ではありません。
第一部において主人公は衝動的に日記を書くことを決意しますが、何故このようなことをしてしまったのか悩んだ末、
彼が勝手に反体制派であると思い込んでいる党員に読んでもらうことこそが目的であると結論づけます。
第二部において人と懇意になり、党の改竄行為を自分が強く意識していることを誇らしく思うようになり、
反体制派の大義を聴いた後にはいかなる行為にも加担すると豪語してしまうようになります。
自分の生きる理由を自分の中に見出だせず、他人との関わりの中で如何様にも行動指針が揺れ動く。
そんな、私達にとっては普通の人間である主人公に共感しながら読み進めると、第三部で局面が大きく変わり、
歪んだ環境に適応できない人間がどのような末路を辿るのか、身につまされることとなります。

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1949年の作品
2017年8月24日に日本でレビュー済み

70年近く前の小説なのに、ぞっとするほどリアル。
スノーデン関連の書籍で知りましたが、今は監査が非常に安価にできるようになったそうですね。技術的にはこの小説に書かれてるのと同じことを、政府はすでにできるようです。

そんなことを想像しながら読むと、物語がより身近に感じられます。為政者にとっては、これほど素晴らしい世界はないでしょう。
数十年後にはこんな世界になってるかもしれませんね。

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日本はいいところ
2021年2月12日に日本でレビュー済み

アニマルファームは、こうやって勤勉に働いても使い捨てになっていくんだ、権力者だけが得をする世の中なんだな、と共感できたけど、1984年は、息が詰まりそうな小説でした。
ここまで、希望のない世の中は厳しいと思いました。日本に生まれて本当によかったです。
この本を読んでよかったと思えるのは、だいぶん経ってからかもしれません。

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ビックブラザー党が支配する超監視社会の中で人間らしく生きようとする主人公。
生殺与奪の権利を全て党に握られているという儚い命だがそこには読むものの心を動かすような魂の輝きが見てとれました。
加えて、オーウェルのユニークな文体表現。
特に主人公ウィンストン・スミスの作中の世界観において時代錯誤な思考や感受性。ジュリアとの性交の場面などに見られる恍惚的な感情表現には読み手にまでその感動が強く伝わってきました。

厳しい社会の中で己を見失わないため。また、それに立ち向かう強さ など、この本から得た教訓は多いです。
是非読んでみてください。

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2017年のトランプ大統領就任時に再注目を浴びた名著です。（👈⁉️洗脳書評）
70年以上前の作品にもかかわらず、現代にも通ずる点があります。むしろ現在のほうが思い当たる節があるほどです。現代でも本書を読んでいることを前提として平然と使われている言葉があります(ビッグ・ブラザー、ニュースピーク、ダブルスピーク等)。
時代が移り変わっても色褪せることのない本書は、もはや必読書と言っても過言ではないでしょうか。

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小説だけど、非常にリアルで恐ろしい一党独裁国家の世界。
2018年11月12日に日本でレビュー済み

一党独裁国家の監視社会の中、歴史の改ざんを仕事にする主人公が反政府活動に染まっていく物語。
小説ではあるが、一党独裁国家の考え方、行動指針が非常にリアルであり社会の裏側を体感。
記録は一つ残らず廃棄もしくは捏造。矛盾する2つの考え方や嘘を知りながらも、両方が正しいと信じる、もしくは忘却する「二重思考」。年ごとに言葉の語数を減らし、制限することにより、思考の範囲を狭めていく。人民を無知なままに、理解力をかいたままに維持。産業の車輪を回しつつも、絶え間なく戦争を行い、物質を消費・破壊し続け、貧困状態を維持するための戦争。等の考え方は恐ろしくも衝撃的だった。

「彼女は理解しなかった──幸福などというものは存在しないこと、唯一の勝利は自分たちが死んでからずっと先のはるか未来にしかないこと、党に宣戦布告した瞬間から自分は死人だと考えるべきだということを。」

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精神を削って破壊する
2019年7月19日に日本でレビュー済み

　物語の不条理さは凄いが、これと同じような現実があるのが恐ろしい　社会派の小説になるのだろうか　文章は読みやすく登場人物の配置も綺麗なのでスラスラ読めてしまうが内容はやはりというか　どんどんと行き場がなくなるような展開は賛否が分かれるかもしれない　個人的にはこういう破滅的な物語は好きだ

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読んだふりしてしまう本、第一位を読んでみた。
2021年3月30日に日本でレビュー済み

本書は、著者ジョージオーウェルの母国英国で読んでいないのに読んだふりをしてしまう本第一位、と訳者の高橋和久氏が2009年新訳発行のあとがきに書いてます。読んでみてその理由が分った気がした。
1903年生れのオーウェルが本書を発表した1949年、第二次大戦を経て新しい秩序に向っていた世界はスターリン率いる全体主義国家・ソ連の台頭・脅威に曝され、対する民主主義国家を主導する米英はその浸食を止めようと躍起になっていた時代、文字通り35年後の近未来1984年における全体主義国家とその社会を描いた本書が民主主義国家知識人必読の書と目され、挙って入手したであろうことは想像に難くない（訳者によれば、1983年から1984年にかけ英国滞在中、何ヶ月か本書がベストセラーリストのトップを走っていた記憶があるという）。オーウェルが想像し描いた1984年の6年後1991年、周知のように全体主義国家・ソ連は崩壊、共産主義の脅威は去り、本書への興味も薄くなり、オーウェルの描いた社会が実際とどの位合ってたかを検証する方向に変わって行く。
　ところが、旧ソ連とそれを率いたスターリンに擬せオーウェルが描いた思わせる超大国ユーラシアと支配者ビッグブラザーに酷似する全体主義国家と支配者出現により、俄然、本書が引用されるようになった。そう、中国と習金平の登場である。国際政治学者藤井巌喜氏は、昨年末、米大統領選挙結果にコメント、自身が推し中国に厳しいトランプが親中と目されるバイデンに敗れそうだと観るや、バイデンになったら世界はジョージ・オーウェルの描く世界になってしまうとネットTVで警鐘鳴らしてました。
　ジョージ・オーウェル読みましたって顔してないと恰好悪い時代再到来です。本書は3部構成、１部は、全体主義国家とその社会を主人公ウィンストンの日常を通し、2部で小説らしく全体主義国家で道ならぬ恋に走るウィンストンを、3部で、心の底から国家に馴染めぬウィンストンが拷問洗脳される行りを、描きます。実は、ペパーバック全463頁の最初の159頁に当る1部を読み進むのが結構大変。当方、つまらなくなって、この間、他の本2冊に手を出しながら何とかクリアーした次第。その後、2部、3部は一気に読みました。
　本書を読んだふりする方々は、多分、読み始めの1部で挫折した方々ではないかと密かに思っています。

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本の内容はともあれ断裁機にかけられてない
雑な断面に、まずは驚いた。
　何々主義、というのは幻想だなと思う。
ロシア革命でロマノフ王朝の財宝は奪われ多くのロシア人が殺害され
プーチンが言ったようにユダヤ人が指導層に多かった。
　スターリンを褒められはしないが
チャーチルに戦後領土の分配を言い渡される、朝鮮戦争では北朝鮮に味方しないなど
独裁者にしては頭を捻る。
　スターリンは後期に結局ユダヤ人（アシュケナジー系？）を迫害する事になるので正史と見なされていない部分で色々と想像されるものがある。
　冷戦時代も欧米を恐れていた事が
フルシチョフ回顧録から読み取れる。
　ヒトラーも民主主義が誕生し国際金融家に支援されバーター貿易をし怒りをかったり
　ソ連方面にユダヤ人を移送する計画を迫害されつつ、一部のユダヤ人（シオニスト）やアメリカ企業と連携し協力しつつイスラエル建国を助けたり独裁と言いきれる内容は見当たらない。
1984の中にある様な支配なら
世界政府を公言している人達や
テック企業家が頭に浮かぶし
子供を政府の許可なしに産むのは罪で
制限すべきと考える人達がいるのも
一般庶民には悪魔の様にも思えるが
古代史を探ると　彼等にとっては正しいことをしているつもりなのかも知れないなと
思う様になった。　（イヤだけど）
　
　超監視社会へと突入している時代だけど
コロナ騒ぎも無関係で無いと思うし
日本は少し距離をとった形で推進される事を願うばかり。

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人間の「実存」を最後に支える心を、まるで外科手術のように変えようとする社会
2020年11月23日に日本でレビュー済み

じつに巨大な小説だ。中国の現代SF作家たちが影響を受け、オマージュ作品を書くだけのことはある。
この小説は3つの部から構成されている。第一部は主人公、ウィンストン・スミスの、私たちから見ればあまりにも異常な日常だ。ただし、いま振り返れば伏線がたくさんあるのだが、ストーリーとしては退屈で、多くの人がここで「ヤーメタ」となるだろう。私もそうなりかけた。ここでどれだけ時間がかかったかわからない。
第二部である女性と出会い、何やら恋愛小説のようになってくる。ここでようやく物語が動き始める。そして運命の第三部は…やめておこう。主人公が体験する絶望は計り知れない。自分の心をもビッグブラザーに明け渡さない限り、際限のない拷問が続き、殺してさえくれない。そのときウィンストンはどうしたのか？
たまたまちょっと寄り道をして、マーク・トウェイン『人間とは何か』を同じ今日、読んだ。この本を補助線に使うと、人間は自ら何一つ作り出したものがない、ただの機械であるとする前提であっても、トウェインは、意思とは関係なく心は動き回り、それが個人の中に存在する絶対君主となって、かれが満足することなら人はどんなことでもする、つまり人間に自由意思などというご立派なものなどなく、ただ心を満足させるためだけに行動すると作中の老人＝作家は言う。
とすると、『一九八四年』のウィンストンは、自由意思だけならやすやすと放棄できるのだ。しかし心を奪われるとは、つまり自分を自由に動かす（その結果が善であれ悪であれ）ものが他者に奪われることになる。スターリンもヒトラーも抵抗する人間を片っ端から処刑した、しかしそれは間違いだった、なぜなら心から独裁者を憎む人間がいること自体が社会に綻びをもたらすからだ、私たちは党を憎む人間（それを「最後の人間」ともいう）をそのままで処刑したりはしない、生きても死んでも党を憎む人間がいることを許さないと、党中枢であり「思考警察」のオブライエンは言う。人間の「実存」を最後に支える心を、本人がそうと気づかぬうちに、外科手術のように変えようとする社会。ウィンストンが最後にやることは、その狂った状況なら私だってやりかねないことなのだ。

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後半はネタバレがあるかもしれないのでお気をつけを。

この現代社会においてSNSなどでこの作品の題名を話す人がいるのではあるが、内容はあまり触れられていないような気がする。この作品はいろいろ注目すべき点が多いのではあるが一つだけというのであれば、これを挙げる『ニュースピーク』他の人々は『真実を歪める』とか『監視社会』などでこの作品を上げることが多い気がする。

『ニュースピーク』とは一体なんだろうかそれは言葉を減らしてしていくというものである。それをすることによって物事を言葉では言い表せなくしているのである。
それのどこが悪いかというと――個人の体験になるが私は教えてもらっていないので『知らなかった』ものに対して上司が他の人に説明する際に『わからなかった』と発言をしたのである。これのどこが悪いかというとそのわからないには意味が複数隠れることになる。例えば『上司は私に教えたのだが理解をしていなかった』とも上記の言葉には含まれる可能性がある。これが個人的には今も残っている言葉の恐ろしさであった――物事が曖昧にしか表せなくなったり最悪存在をしなくなるということである。では今はどうかというと、言語の表現を差別だと糾弾する人々が多くなってきた昨今においてどう彼らを表現すればよいだろうかと言う問題になってくるのである。

現在はまだ杞憂であったと言えればいいのであるが、将来的に現実になったときには笑えないのである。さて本は個人が読んでみて初めて作用するものである。今回述べた『ニュースピーク』はこの作品の一部にしか過ぎないため暇であれば読んでみることをおすすめするが、作品としてはこれよりも過激な作品が多い気がするためその社会制度の設定などに興味がない人にとっては多分この本はつまらないだろう。

この本はどちらかというか主人公がハッピーエンドになるかというよりも、その社会においての普通に感じない人がその世界での当たり前を受け入れられるようになったというだけの物語さ。だから主人公は幸せになった。その世界かどうであろうともこの人は幸せだ。君たちから見ればそうではないかもしれないがこの本の世界か見れば君たちの世界はどうであろうか。果たして幸せなのだろうか。っと思う終わり方。

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コロナ禍で民主主義の国でも監視社会が進みつつある。そんな中で気になったので買ってみました。とあるゲームのストーリーでこの本と似たような展開があると知ったときから読みたかったのですがようやく読めました。
内容も読みやすく一気に読んだり寝る前に少しずつ読んだりとどんな風にも読むことができると思います。話が途中で少し複雑になるので時間を開けて読むのはあまりオススメいたしません。特に最終パートはややこしく読み返すことになるかもしれません。
半世紀以上前に現代の監視社会、これから社会主義国が辿るかもしらない世界をここまで描けたことからジョージ・オーウェルに先見の明があったことが分かります。
イギリスでは読んでないのに読んだことがあると嘘をつく本のかなり上位に入るらしいです。
氏の書いた他の本「動物農場」も読んでみたくなってきました。

読後感は最悪で最後まで読むのも苦痛でした。でも今回の米国の大統領選挙で起こった事を見た直後だったので最後まで読まなければ、と言う脅迫感、義務感に駆られて読み切りました。その後1984年のアップルのスティーブ・ジョブズの演説を見てやはり現代人の会話に必須の教養だと確信しました。

ページ数の多さに圧倒された。序盤は独自の用語も多く世界観がなかなか掴めなかったためページを進める手もゆっくりだったが、ヒロイン？が登場する辺りやある意味見所とも言える答え合わせかつ拷問シーンは不謹慎ながらも興奮した。
権力のために権力を行使する。それこそが権力を永遠のものとするという考え方は古い作品だが今まで読んだ作品でも異質に感じた。
恐らく一般的な作品にこのような思想を持った敵を登場させると無敵すぎて絶対に勝てないからだ。
人間の最後の砦である心と精神を的確に踏みにじり洗脳する描写は圧巻だった。

1984年をすぎて、すでに35年。しかし、この本の、おそろしさは21世紀にはいり一層の重要性を増していることにある。先日はアメリカ国務長官が、今の中国は1984年のようだと言及した。学生時代に読んだ本ではあるが新訳でもあるので、あえて購入した。もう一冊の動物農場とともに精読すべきものと、おもう。ようやく一読が、おわったところである。

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子供の頃、この作品の映画を予告やレンタルビデオ店で見かけて、酷く恐れた覚えがあった。
当時小学生にも満たなかった私の記憶では、「男の人が拷問される映画」であった。実際、エンターテイメントとしてはその悪趣味な拷問さをメインで押し出した方が良かったと判断したのだろうが、当然原作ではそんな拷問シーンは全体の１０分の1にも満たず、101号室の秘密も子供ならいざ知らず大の大人なら鼻で笑ってしまう様な代物だ（勿論、実際同じ事されたら悲鳴を上げるだろうが。）
本編の殆どは、ビッグブラザーの絶対的管理社会の中で彼らに対する反抗心を持ちつつも、成す術なく流される主人公の日常を描いたもので、娯楽性を求める人間は途中で降り落とされるだろう。拷問シーンが望みなら終盤まで持たないし、ハッピーエンドが望みなら最後の展開で落ち込んでしまうだろう。
私と言えば、遅々として進まない二部終盤までの冗長とも思える展開も、社会の在り方に疑問を持ちながらも変える術すら持てず悶々とディストピア世界を生きる主人公の世界を良く描いていて面白と思えた。
それに、こういう未来を描いた小説と言うのは、実際にその未来を生きて答え合わせを出来る立場からすると、現実との差異の中にその作者の思想や、或は発想力などが見えてそれはそれで楽しかった。
しかし、私が気になったのは主人公が牢獄に入れられてからの展開だ。
それまでは良く出来た不条理小説として楽しんでいたのだが、愛情省の中の展開、いわばこの物語のクライマックスである三章は決して良い出来とは言えない。
オーウェルはこの作品を失敗作と言っていて、それは謙遜とか社会情勢による誤解を生む可能性を指していたのかもしれないが、そう言う事とは無関係に純粋に一つの作品として幾つか重大な欠陥があると感じた。
まず第一に、伏線を回収しすぎだ。
作者は第三章においてそれまでの人物との出会いやセリフなどほぼ全てに意味を持たせている。あの人の良い骨董屋店主が実は思考警察で、骨董店は反乱思想を抱く人間を帯び寄せる罠だったと言う所はおお！と思ったのだが、今までの登場人物の殆どが愛情省で主人公と同じく捕まっていて「お前もここに？」を一度ならず何度も連発しすると、「おお・・？」と首をかしげてしまい、終いにオブライエンまで敵の一味だと分かった頃には「やりすぎだろ・・。」と呟いてしまった。
ミステリなどのエンタメ小説においては、こう言った伏線回収は称賛されるべきものだろうが、一方で伏線を回収しすぎると作品を絵空事にしてしまう。出会いやセリフなどが後々どんな意味を持つのか分かるなんて事は、実際フィクションの中でもなければ中々あり得ない。「あの人どうなったんだろう？」みたいなことの連続で我々のリアルは出来ている。それまでの徹底したリアリズムは何処へ行ったのだろうか？少しでもエンタメ性を求める人間はそこまで読みはしないのだから、最後までリアリズムを貫いてほしかった。
せめてオブライエンくらいはどうなったかも分からないくらいの方がリアリズムを保てたと思うのだが。
そして致命的なのが、主人公が最初から最後までただの一市民でしかないと言う事だ。
主人公が思想警察によって心まで変えられそして殺されてしまうと言うのがこの作品のクライマックスだが、このラストに衝撃を受ける読者と言うのは、子供でないとするならあまりに分かりが良すぎると言うものだろう。
作者は最初からあまりに主人公を最終的に敗北する生贄の羊として書き過ぎだ。思想どころか、自分の正気すら誰に直接脅された訳でも拷問された訳でも無いのに疑い出す始末である。
読者に「この男の強い精神は何ものにも覆せない」と思わせるとまではいかないまでも、何かしら勇気のある所を見せればその精神が変えられてしまう所により衝撃もあったのだろうが、もやしのような主人公の精神がオブライエンによって替えられた所で「そうでしょうな」と言う淡白な感想しか出て来ない。
早い話、この主人公のか弱い精神性を変える事は、ビッグブラザーでなくても、オブライエンが語った様なそれ以前のロシア共産党やそれより昔の異端審問官だろうと、誰でも変えられるだろう。それ故、ビッグブラザーの特異性などもあまり見えない。
この主人公が勇者ではないと言うのはこの作品の最も重大な欠陥である。これを見過ごして高評価は時代に関係なくあり得ない。
オブライエンは「君は殉教者にはなれず死んでいき、誰も君を思い出す事は無い。」と言うが、別に主人公は思考警察に捕まる前にも特に社会に反乱する手立てを持たず、当然実行にも移してないのだから、仮に思考警察に捕まらなかったところで、殉教者になれず死んでいき、死んだところで誰も思い出さない人間なのだ。
主人公が殉教者になれないのは、思考警察の拷問洗脳が巧みであるからではなく、単に主人公が勇者でないからに過ぎない。
この作品が後世に残ってるのは、純粋な作品の出来のせいではなく、皮肉にも作者が恐れた政治的解釈による誤解のせいかと思う。と言うより寧ろそう言った点にしか価値のない失敗作なのではないか。と言えば言い過ぎだろうか。
とにかく、２０年越しの本作との出会いは非常にがっかりしたものになったと言わざるを得ませんね。

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訳者あとがきによると、この『一九八四年』はイギリス人が読んだふりをしている小説の第1位にランクされる作品だという。確かに、いまではイギリス人だけでなく世界中の人々が読む前からビッグブラザーの存在を知っていて、「超管理社会」や「 反共」などのイメージで本書を手に取っている節がある。そんな現象がいつしか一人歩きを始め、読むまでもない反共小説となった、という可能性は否定できないだろう。トマス・ピンチョンの解説を読むと、本作は長年、著者の意図しない受け取られ方をされてきたというが、その裏にはこんな「理由」があったと推測できなくもない。

著者であるイギリス人のオーウェルは、民主社会主義を追い求めた人だった。調べれば分かることだが、1920年代以降のイギリス政治は労働党（社会民主主義）と保守党による二大政党制で成り立ってきた。社会民主主義と民主社会主義の違いを実感として述べるのは日本人には難しいことかもしれない。ともかく、共産主義（そしてその“前段”にある社会主義）と資本主義という全く別の、しかし、どちらも手放しでは受け入れ難い思想の間に生じた妥協案のような思想・主義の中で当時の人々はより良い道を探ろうとしたわけだ。

時代的に、ファシズムなどの全体主義に反する思想をオーウェル自身も持ったことは自然だ。だが、思想や主義自体が、それを掲げる人間の側で純粋に発現するとは限らない。事実、オーウェルは自国イギリスにもファシストと事実上変わらない労働党員たちがあふれているのを目の当たりにする。思想や主義などというものは権力者側に都合よく利用されるもの。では、労働者階級の人々は「事実上の全体主義」にどう対峙すべきなのか？ この疑問へのオーウェル自身の思いが本作品には綴られている、と私は理解している。有り体に言うなら、本書は「反共」の範疇にとどまるものではなく、全体主義を含む「支配」そのものへの反抗を企図した作品なのだと思う。

実のところ私は、この作品が“反共小説”かどうかという点にほとんど関心はない。それよりも、本書ではある思想や主義を方向づけるものは何かというたいへん興味深いテーマが論じられている点に注目すべきだと思っている。それは、思想統制とはすなわち「言語統制」（つまりは言論統制）であろうという著者のアイデアだ。この点を強調するために付け加えられたのがあの附録なのではないか。そうであるとするなら、「思想統制とはこういうものだ」という、著者自身の考える支配の構図が垣間見えるようで、これまた興味深い。

物語が一人歩きをすることはしばしばある。著者の意図しない方向に物語が歩み始めたとしたら、著者の心情はさておき、それはそれで価値の創発というものではないか。いや、「思想」の詰まった作品とは、みなそういうものかもしれない。

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"昔の文明は愛と正義を基礎にしていると主張した。われわれの文明の基礎は憎悪にある。われわれの世界には恐怖、怒り、勝利感、自己卑下以外の感情は存在しなくなる。他のものはすべてわれわれが破壊する"1949年に発刊され、様々な影響を与え続けてる本書は時代を越えて多くを私たち考えさせてくれる‬。

個人的には、何十年も前の学生時代に読んだきりで、すっかり内容を忘れていた事から。また最近の逮捕されたミュージシャンを巡る自粛報道や、オープンネットワークと謳いつつも、実際は一部の運営者に牛耳られつつ"民主的に"運営される○ikipediaなどにうんざりした事から久しぶりに本書を手にとったわけですが。

冷静時代やスターリンの時代の昔を色濃く彷彿させつつも、政府に都合の悪い事を改竄し続ける【真理省】人々に発信しつつ監視する【テレスクリーン】言葉を単純化させ思考力を奪う【ニュースピーク】など、政治はそのままに(笑)テレスクリーンをSNS、ニュースピークを数秒間動画と置き換えると、今にも見事に当てはまる気がしてゾッとします。

また、新訳版の本書の解説は何とトマス・ピンチョンがしているという豪華さにも驚かされたのですが。冷たさと絶望のままに物語こそ幕が閉じるものの、【希望があるとするなら、それはプロールたちのなかにある！】過去形の巻末付録といい【その気になりさえすれば】普通の人たちが変革を起こすことができる。と希望を伝えてくれているのは、単なるディストピア小説に留まらない素晴らしさだと思いました。

誰にとってなのか？わからない浄化や清潔が優先される空気にモヤモヤを抱える誰か、あるいは敗戦を終戦に、連合国を国連に。と、兎角言葉を都合よく編集し改竄し続けるどこかの国にやれやれと感じている誰かにオススメ。

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最強の全体主義というディストピアを想定した思考実験的な小説なのはもちろん折り込み済みだったのですが、フィクションとしてはあまり楽しめませんでした。
序盤～中盤が冗長なので、それを「主人公という個が連合国を相手にどう対抗するのか」という期待感がカバーするわけです。しかし主人公は凄くあっさりとやられるので「ま、そうなるよな」って感じでした。
まともにやり合ったときの勝敗は読者の全員が理解していて、ビッグ・ブラザーが圧倒的であると知っていて、その上で主人公が屈する／屈さないという駆引きに醍醐味があると思うのですが、残酷なほど力関係が正直に描写され、お話として面白くありませんでした。
もちろん主人公が捨てた「人間らしい」「正常な」思考こそ完全敗北を通して作者が伝えたかったことであり、われわれ読者がそれに気づくことで、主人公の行動は無意味ではない、彼は物語の外で救済されていると言えると思います。
ただ全体を通してみると、彼のとった行動の全てが管理され、世界になんの刺激も与えなかったことに、読了したあとは空しさを感じました。

ぐたぐだ書きましたが作者の現代社会に対するヴィジョン・警鐘・提案は素晴らしいと思います。上記割り切って読めたらもっと楽しめたと思うので、これからもう一度読み返すつもりです。

p.s.　帯が付いてたんですが、ポップな文体で
「25万部突破！今の世界や日本に不安を感じている人へ。この本が現実になりそうです。（赤文字）」
…せっかく黒い背景に白抜き文字がカッコいい表紙なのに、台無しです。
馬鹿が読む本みたい（というかそういう層を狙ったような煽り）でげんなりしました。
多くの人に購入してほしいのは分かりますが、この本に対するハヤカワ文庫さんのリスペクトが感じられませんでした。

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主人公とジュリアの関係が面白かった。

敵から恋人になり、最後にはお互いに裏切り合うというのが面白かった。
　

　　　「ジュリアにしてくれ！　これと同じことをジュリアに！　わたしにじゃない。　彼女になら何をしてもかまわない。顔を引きちぎってもいいし、骨まで食い尽くしてもかまわない。わたしはだめだ！　ジュリアだ！　わたしじゃない！」

　の部分は特に人間の元々持っているダークな部分を垣間見た気がした。

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5つ星のうち5.0 現代に予兆が、ここかしこに・・・
2015年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代人の必読書。怖いのだけれど、面白い。一気に読んでしまう。オーウェルの悪夢の世界の緻密さに舌をまく。こんな世界にしては絶対にいけないのに、何て、現代と重なるのだろう・・・。
「正気かどうかは統計上の問題ではない」

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20180809 追記

中学以来、2015年に再読してから、さらに3年経った。当時は、危惧であったものが、次々に現実になっている。公文書の改ざんは、真理省だけでなく、至る所で行われるようになったし、指示した人間は昇進までしてしまう始末だ。政権は、世論などお構いなく、自らを縛る憲法すらも、ないがしろにして、なんでもできると思っているようだ。「1984」と違って輪をかけて悲惨なのが、その公文書の改ざんが、たかが数億の土地の売買とか、全くしょぼい動機で行われるのを見ると、目を覆いたくなる。またJアラートによる避難も、スミスの若い頃の空襲と重なるし、マスコミによるヘイトの扇動も、「1984」のヘイトウイーク（憎悪週間）を思わせる。まるで、現政権が「1984」をモデルにしているような錯覚を覚える。「1984」に到達するまで、もう少し。誰か「1984」の続編を書いてくれ。現政権の崩壊の物語であるはずだ。座して待つ気はさらさらないが。

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⁉️🐧⁉️ 何この👎レビュー⁉️ トランプ大統領⁉️ 習近平とかDSと書くべきなのに、すごい印象操作のレビューだ。。。
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アメリカのトランプ氏が大統領が就任された時や、北朝鮮の核問題が課題となった時など人々が何らかの不安を抱えた時に、この何十年も昔の本が売れるという話を耳にして購入しました。

読後 そういうことかと声に出してしまいました。とにかく圧巻です。目の前が真っ白になりました。
私たちが暮らす日本も、思考犯罪や表現犯罪は存在している...

そう考えるとなんて自分は無力なんだ、どうすることもできない籠の中の鳥の様な小さすぎる存在です。

レビューにネタバレを描きたいくらい本当に素晴らしい小説です。確実にあなたの人生に大きな影響を及ぼす小説になります。

読んでない方は是非手にとってください。

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