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イチ本好きの「都電荒川線」と「早稲田」に関する思い出

イチ本好きの「都電荒川線」と「早稲田」に関する思い出

この方向性、好きです。

昨年話題になった「新幹線プロレス」に続き、今年は史上初の「都電プロレス」が6月29日に開催されます。

闘いの舞台は都電荒川線(東京さくらトラム)。「荒川車庫前~三ノ輪橋」を往復する間に試合がおこなわれるとのこと。

↑によると、横浜出身の鈴木みのる選手は一度も都電に乗ったことがないそうです。上京してから何百回も乗った髙木三四郎選手にとって大きなアドバンテージになる予感が

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『JTB小さな時刻表』(全国版)ノート

『JTB小さな時刻表』(全国版)ノート

JTBパブリッシング 刊

私事だが、今春に桜と三内丸山遺跡を見に弘前に行った。
 その準備で新幹線や在来線を調べようとして、スマートフォンを開いて検索したが、いろんなサイトがあってわかりにくく、はたして最新の時刻表なのかもわからない。
 例えば時刻表サイトを開いても、検索した時刻以降の電車しか出ないし、乗ったこともない路線だから、いったいどちらに向かうのかわかりにくい。単に筆者がやり方を知

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「失われた時を求めて」を巡る冒険①

「失われた時を求めて」を巡る冒険①

↓を読み始めています。

岩波文庫版のプルースト「失われた時を求めて」全14巻です。

ボリュームと難解そうなイメージに圧倒され、ずっと二の足を踏んでいました。でも先日亡くなった唐十郎さんがよくインタビューや作品内で引き合いに出していたのを思い出し、追悼の意も込めて挑もうかと。

他の出版社からも出ています。岩波文庫を選んだことに理由はありません。あえて言うなら、ページを捲った時の感覚が目と指先に

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お詫びいたします。「鈴木春信」2017(東京美術)の著者様

お詫びいたします。「鈴木春信」2017(東京美術)の著者様

(長文になります)

はじめに 表題を見た読者はおそらく一体何のことかお分かりにならないでしょう。

 実は、4月26日に投稿した下記の記事の中で、私は浮世絵版画の専門家に対して挑発的な内容を書いてしまい、内心言い過ぎたと後悔していたのです。

 それは、鳥文斎栄之作品の海外流出に関連付けて、鈴木春信の優れた作品も同様に海外流出されていることにふれ、新たな節「鈴木春信の海外所蔵の作品と「闇夜」の黒

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【彫刻の上の散歩道】カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 DIC川村記念美術館

【彫刻の上の散歩道】カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 DIC川村記念美術館

千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館。
古典、印象派からミニマルアート、カラーフィールド等アメリカの60年〜80年代中心のコレクションが進み、非常に豊かな常設展を形成している。

今年、中学生になった長男が「ここ、行ったことあるよね?」美術資料集を見せてきた。
掲載されていた写真は川村記念美術館のロスコ・ルームの写真。
え、あの部屋が美術資料集に載るのか…?なかなか面白いチョイスだな?資料集とは

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「壊れたトロフィー」&「箱の中のケーキ」

「壊れたトロフィー」&「箱の中のケーキ」

トロフィー、また壊れちゃいました。

しかもリーグ戦が始まる前日の公開会見で。

決して褒められたことではないけど、悪い運を使い切ったという感じで前向きに捉えます。全選手が怪我なく完走できますように。

最初はSHO選手がアクシデント的にフロアへ落とし、次に石森選手が故意に叩き落としました。SHO選手、顔や態度には出さなかったけど内心焦ったのでは?

このシーンに、なぜか私は石森選手の優しさを見ま

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2023年12月~2024年4月

2023年12月~2024年4月

※同人誌づくりと私生活のバタバタが重なって、この時期なかなか読書と紹介の時間がとれず……遅れちゃってごめんのだ。

539.勇者と探偵のゲーム (大樹連司/一迅社文庫)『勇者と探偵のゲーム』とてつもない怪作なのだ!

勇者と探偵を巡る物語が無限発生する地方都市で、一人の少女が無意味に死んだ

拡大主義や学生運動的ロマンチズム、果ては物語消費までも否定して焼き尽くす、野心的なメタ構造の「反小説」。ベ

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noteで記事を発見させる方法を書店員の目線で考えてみた

noteで記事を発見させる方法を書店員の目線で考えてみた

大きな書店に5年近く勤務していた私。
お客様からのお問い合わせ対応は、大切な日常業務でした。

要望にピッタリの本を、より早く見つける……喜んでもらえる幸せ♪
絞り込むテクニックはたくさんあり、腕の見せ所なんです。

そして、
「検索→発見!」の幸せは、noteでも感じています。

知りたいことが詳しく書かれている記事を爆速で見つけたい。

さらに!
その最短コースで発見できる方法は、記事を書く側

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(連載:初回)自己紹介:ロザンゼルス在住アーティストの回顧録:アーティストの終わりなき戦い

(連載:初回)自己紹介:ロザンゼルス在住アーティストの回顧録:アーティストの終わりなき戦い

はじめまして。

初めての note なので、ちょっと緊張しております。。。ドキドキ

わたくし、瑪瑙(メノウ)ルンナと申します。

ロサンジェルスに在住30余年です。

えっと。。。。。つまりアメリカで、いろいろやってるんですけど、

ざっくり言うと、「アーティスト」。。。。。

って、事にしておいてください。聞こえもいいですし。笑

詳しくはおいおい、お話させてください。

で、

一昨年から

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「1か月を3で割る」&「最終的には○○○○」

「1か月を3で割る」&「最終的には○○○○」

沢木耕太郎さんの本が好きです。

営業マン時代、仕事をさぼって飛び込んだ町の本屋で「深夜特急」に出会い、救われたのが最初でした。

同作ではなかったかもしれないけど、彼の書いたこんなニュアンスの文章に共感したことを覚えています。「1か月を3で割り、それぞれを仕事、旅、酒に充てたい」

我が身に置き換えるなら「書店員、物書き、読書&プロレス観戦」でしょうか。安定の低空飛行とはいえ、できてなくもないで

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99人のため、1人のため

99人のため、1人のため

 気がついたら4年半ほど、Instagramで続けている「美術展の感想文」。
 元々は美術を勉強したい自分に向けてのメモみたいな感覚で始めていたそれだが、気がつけば「読んでます」と言われるようになり、私自身もナントカがおだてりゃ…で通信芸大に行き、学芸員資格も取得し、noteにも(目標とする頻度には全然足りないが)定期的に記事を投稿できるぐらいにもなってきた。

 一方でがっつりSNSの枠で投稿を

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写実?抽象? 「没後50年 福田平八郎」展◇大阪中之島美術館

写実?抽象? 「没後50年 福田平八郎」展◇大阪中之島美術館

大阪中之島美術館で開催している「没後50年 福田平八郎」展(2024.03.09 – 2024.05.06)後期展示へ行ってきました。

同館ではモネ展と閉幕の日程が同じ5月6日だったせいか激混みでした。さすがモネ。

私は福田平八郎展目当てだったので、時間があればついでに見ようかなーと思っていましたが、もちろん無理でした(こうやって何度大物を逃してきたことか…)。

ちなみにお隣の国立国際美術館

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東京都美術館 デ・キリコ展

東京都美術館 デ・キリコ展

 連休の二つの目の目標、美術館に行ってきました。東京都美術館のキリコ展です。彼の絵で有名な『通りの神秘と憂鬱』は、学校の美術で見た人が多そうです。車輪遊びをする少女が誰もいない広場で遊んでいる情景なのに、奇妙で違和感がある、普通の絵画とは異なるシュールな世界。

 ムロツヨシさんの音声ガイド端末も借りて一時間程度で回って見ました。体感的には一時間は無いのに、10時に入って11時を超過していた。客は

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横須賀でジブリプロデューサーを追体験【鈴木敏夫とジブリ展】(体験レポ編)

横須賀でジブリプロデューサーを追体験【鈴木敏夫とジブリ展】(体験レポ編)

間に別の記事(埼玉県立近代美術館「アブソリュート・チェアーズ」展。もうすぐ5月12日で終了する展覧会なので)を挟んだが、横須賀のジブリ展とその会場である横須賀美術館について、予告通り今度は体験レポを書く。一部記憶だよりなところもあるので、そのあたりはご容赦ください。

(前の記事)

なお、私はこの展覧会を観るまで、鈴木敏夫についてはジブリ作品のクレジットに名前があるな~程度しか、知らなかった。コ

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