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二冊読めば元が取れるKindle Unlimited⑪


はじめに

普段ろくに本を読まないので月二冊くらいは、として感想文を書いている。

ろくに読まないと言いつつも「書き物がしたいという割には」の枕詞を含む。
真っ当な本を読んでいると、その参考文献の多さに圧倒される。

また自分があまり本であると認識していない分野がある。
ビジネス本だ。
ニュースや新聞の延長というイメージがあり、雑誌感覚で読み流す時も稀にある。

今だに世の中の仕組みを分かってるとは言えない。
そしてこういった本が参考や身になっているかと言えばそうでもない。

ビジネスマンは何故そんなに偉そうなのかという原理が知りたい。


天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

ただの駄目人間が癒されようと読み出す姿を想像をしてしまうと躊躇するタイトルである。
しかしどういう言い分か気にもなるので結局目を通してみた。

表紙からしてお堅い論がうだうだ続くかと構えてみれば、パワポのような図解から始まり、予想よりも取っ付き易いと安堵してたら小説が始まった。しかも犬が秋田弁で喋り出した。駄目だもう面白すぎる。なので気軽にワクワクしながら読む事が出来た。

天才、秀才、凡人という三点を解説していく訳だが、咄嗟に秀才でピンと来たのが、なんとも詐欺師だった。
秀才イコール詐欺師では無いが、詐欺師は何者かを模倣しているので秀才と言えなくもない。

そして最近だいぶ優秀な成長を遂げた秀才が現れた。
AIである。

誤解されそうだが、AIを毛嫌いしているのではなく、寧ろAIに対しては博愛すら感じている。
何がきな臭いかと言えば、AIの利用の仕方だ。
AIをうまく扱えるのは此処でいう秀才が肝になるだろう。
しかしこの秀才が詐欺師だったらどうだろう、なんて嫌なことをつい考えてしまう。
昨今の飛躍の仕方と将来性は、ダイナマイトのような存在に思えてならない。

かといって良い使い方も思い浮かばず、自分は凡人の身だ。
凡人が何をしたら良いかという知見もあったが、本書にもある「共感性の危うさ」という話で安心しているとまた分からなくなる。

天才、秀才、凡人の素養はどの人間にも備わっているとは本にある通りだが、周りの人間に応じて相対的に変化する事もある。
他人の慢心に付き合うと疲弊するし、最終的には物分かりのいい者同士が何かと事を収める、という想像で留まる自分は頭が固いままだ。


おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密

だいぶ前に読んだが良書だったので今回のくくりに。
あまり経済的な話を積極的に調べない人生だったので、かなり勉強になった。

「金」を軸にして良いこと、悪いこと、社会の有り様、経済、金融について考えさせられる。
特にリーマンショックの話については益々ビジネスマンが嫌になる話だった。
こういうことが出来てしまう、出来るからやる、なんて突き詰めると節操がなくなる。
だから経営者や資産家はやたら哲学染みたことを言い出すのかとも思う。
自分なりの美学を持たないと、世界を崩壊しかねない。嘘みたいな感覚の話だし、側から見ればゲームのつもりかと思えなくもないが、ゲーム感覚だからこそ自己を律する為にそういう設定をしているのかもしれない。

知らない事は怖いが、知った気になる事も怖い。
金儲けは悪のような気がするのに、買いもしない宝くじ当たらないかな、なんて都合いいことを考える矛盾には嫌気が差す。

多少でも経済への心理的ハードルを下げることが出来たので、漸く自分もNISAを始めた。
もう悪手だったのではないかと思い始めているが、長い目で見るものらしいので放置している。

これだけがきっかけでもないけれど、本から行動へ移せた事はなんとも生産的で、とても気分がいい。


最後に

奇しくも二冊ともストーリー仕立てだ。漫画やこういった物語仕立ては飲み込み易く親切だ。

しかし何故ビジネスマンはかくも偉そうなのだろう。
日本の経済は30年も横ばいで、なんなら緩やかに衰退していると思われている。
ちょっと株価が上がった所で微々たるものではないのか。
偉そうにするのは自信の無さからくる器の小ささではないか。
道ですれ違いざま、余所見をしていたのはスーツマンでありこちらも避けようとしたのに関わらずぶつかりそうになって舌打ちされるような筋合いなど、断じて無い。

……………………つい分母のデカい言い方をしてしまう。失礼。
ここ最近の荒んだ気持ちをゲームで発散してこよう。


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