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「食べたら幸せになるパンを作る!(猫の手も借りたい・ピザクロワッサン)」田島中学校の生徒たちが企画提案したパンについて「販売後の振り返り」を行いました。 【次世代の職業体験・IKUNO未来教育ネットワーク】

令和5年5月1日から、cookhouseの店舗で田島中学校の生徒たちが企画したパンが期間限定商品として販売されました! 
今回は、その結果などを振り返っていきます

<前回の記事>
「食べたら幸せになるパンを作る! (猫の手も借りたい・ピザクロワッサン)」田島中学校の生徒たちが企画提案したパンがcookhouseで販売!【次世代の職業体験・IKUNO未来教育ネットワーク】|大阪市生野区役所教育チーム|「IKUNO未来教育ネットワーク」 (note.com)

<株式会社ダイヤさんのホームページ>
【期間限定】クックハウス×田島中学校コラボ商品発売! - パン de しあわせ。クックハウス - cookhouse

さて、田島中学校の生徒さんが考えたパンを株式会社ダイヤさん(IKUNO未来教育ネットワーク登録企業)が商品化した「IKUNO×ものづくり×ICT次世代の職業体験プログラム」、今回はその売れ行きやお客さま、ダイヤの社員さんの反応を紹介していきます。

評価や販売実績の発表!(11月8日開催)

ダイヤさんの社員さんから、パンそれぞれに対する評価や販売実績について発表がありました!

ダイヤさんの社員さんにお越しいただき、結果を発表していただきます!

では、それぞれのパンについて、ご覧ください!

「ネコの手も借りたい」

「可愛さ」アピールに愛を感じます!

 まずは「ネコの手も借りたい」からいってみましょう!

【商品化するのが難しかった点】
 あの可愛らしさを表現するための色合いのバランスをとりつつ、おいしいものを作るというのはとっても難題だったそうです。
 また、パンを焼く時も、肉球や三毛猫の色合いの生地を出すためのステップ数が多く、手間がかかるのが悩みどころだったとのことです。
 でも、そんな大変さを乗り越えて、「可愛さ」と「おいしさ」を高いレベルで両立してくださったダイヤさん、ホント、すごいですよね!

【販売店からの反応】
 実際にお客さんにパンを売ってくださっていたお店の皆さんからのご意見としては、
 (味)
  〇ネコ柄のチョコもおいしかった!
  ×パン生地(白パン)と、中のクリームとの味の相性がよくなかった…
 (見た目)
  〇今までにあまりないデザインで、中学生の方々の発想が面白かった。
  〇可愛さ、インパクトが目立っていた!
  ×ちょっと微妙(見た目がイマイチ…)な焼き上がりの商品は売れず、見
   た目のクオリティに売り上げが左右されてしまう…
とのことでした。
 私にとっては販売期間中、「あれ、こんな可愛いの、食べちゃっていいのかな?」と悩んでしまったことが印象的でしたね。
 え?  まあ、もちろん食べましたよ?  おいしかった…♪

【販売実績】
 令和5年5月の販売数は 8,598 個、1日当たりでは 277.3 個だったそうです。ダイヤさんの基準では、1日の目標販売数が300個とのことで、惜しくも届かなかった…。残念…と思いきや、期間限定パン(「猫の日:2月22日」や、孫の手っぽいデザインなので「敬老の日」に販売するとか)にすれば、売れ行きを大きく伸ばせそう、とのことでした。
 そうですよね、「限定販売」 とか言われたら、ついつい買っちゃう人も多そうですよね! 

「ピザクロワッサン」

本文にもありますが「色合い」がとってもおいしそうです!

 続いて「ピザクロワッサン」についてです。

【商品化するのが難しかった点】
 皆さん、ご存じでしたか? パン業界では「薄いパンは売れにくい」というイメージがあるそうです。
 ピザクロワッサンも平べったいパンですが、そういったイメージを乗り越えるために、できるだけ立体化するよう、さまざまな苦労、工夫があったそうで…確かにパンと言えば「ふんわり」という言葉がくっついてくることも多い感じですね…でも、そこもうまくクリアしてくださいました!
 それに、このパンで使われている「ハニーマスタード」。原価がちょっぴりお高めなので、味・風味とお値段のバランス調整が大変だったそうで…お疲れさまでした…。

【販売店からの反応】
(味)
 〇ハニーマスタードがおいしい!
 〇斬新な発想の組み合わせが良い、アイデアがすごい
(見た目)
 〇具材、彩りも良い
 〇「学生さんが考えました」のシールも良かった
 ×もう少し赤色があったらもっと良かった

 ですよね!  確かに赤い色って、ついつい食欲が刺激されますよね!他にも赤色やオレンジ、黄色なども食欲が向上する色だそうでして…。あれ? ピザとか最高やん! と思っちゃいますよね!
 でも、それ以上に嬉しかったのが、アイデアを褒められたことです 。一生懸命考えて、商品化されて…。そうなってくると、次は店員さんやお客さまからの反応がと~っても気になりますが、そこで「アイデアがすごい」って言われると、達成感もすごいことになっちゃいそうです!
 私も、まるで自分が褒められたかのような気持ちになりました。

【販売実績】
 令和5年5月の販売数は 11,061 個、1日当たりでは 356.8 個とのこと。
 ダイヤさんの1日の目標販売数(300個)を大きくクリアしましたね!
さらに  「惣菜定番商品になれる可能性もある」と社員さんからのコメントもいただいて、ホント、提案したチームの生徒さん達はスゴいものを提案しちゃったんだな~と、感心しちゃいました。
 ちなみに、時期によって違いますが、やっぱりメロンパンやフランクフルトパンなんかがトップクラスで売れるそうです!

「POPデザイン」

生野区に近いダイヤさんのお店で張り出された「POP」です!

 POPのデザインに対しては、ダイヤさんのデザイン担当の方からコメントをいただきました。 
 生徒の皆さんが作ったPOPには、どのような評価をいただいたのでしょうか…それでは見ていきましょう!

・事前に示した条件をきちんと守りつつ、パワーポイントを駆使して、上手 
 に作っていた
・同じ商品なのに、それぞれが似たようなPOPにならず、個性的で、商品
 制作の想いを伝えようという意気込みを感じることができた

 またもやお褒めをいただきました!
 そうなんです。それぞれのチームが同じ商品に対して、いろんなデザインのPOPを作る…。それだと、一つくらいはデザインが被りそうな気がするのに、各々が違う切り口でデザインするってスゴい。なんか、語彙がダメになっている気がするんですが、スゴいからいいですよね?
 そういえば、生徒の皆さんはパワーポイントを上手に使いこなしてデザインを作っていましたね。ホント、皆さんの将来が頼もしいですね。

売れ行きと「本当の利益」の関係について

 次に、売れ行きと利益の関係について説明がありました。
 多く売れれば売れるほど、利益が上がる…ような単純な話ではなく、
 ・材料費が高い      - 材料費
 ・搬送や保管に気を付けないといけない - 運送費・保管費
 ・製作に手間がかかる   - パンを作る人に払う給料(人件費)
など、特に新商品を作る場合には、色んなポイントに目を配る必要があります。
 うまく焼けなかった不良品は売り物にならないというお話もあり、今回の「ネコの手も借りたい」も、とても手間がかかるパンなので大変だった、ということもお聞きしました。

 皆さんのなかでも「タマゴ焼きなんてタマゴ代とガス代だけやん?」と思ったことはないでしょうか?
 確かに、自分で作ったらタマゴ代とガス代だけかもしれません。
 でも、お店で食べる時は、
 「タマゴ代、ガス代」 + 「作る人の給料」
を支払っている、ということなんですよね。

 大人でも気づいていない人が案外、多そうですが、普段からこういった点にも意識していけば、将来、買い物上手にもなりそうですよね!

最後に

 今回、ダイヤの社員の皆さんにおかれては、お忙しいなか、生徒の皆さんが考えた提案に対し、とても真摯に向き合っていただきました。
 また、パンの製作だけでなく、
「企画・提案~PR」
「商売の基礎」
などについても教えていただきました。
 今回の授業で生徒の皆さんも、将来に向けたヒントを獲得できたのではないでしょうか?

 最後に、ご協力いただいたダイヤの皆さんにこの場を借りて、改めて御礼申し上げるとともに、今後も、生徒の皆さんの成長を見守っていただければと思います。
 また、生徒の皆さんも、大人になる過程のなかで、今回の授業も一つの糧としてもらえたらいいな、と思います。

 生野区の中学校、小学校での様々な取り組みは、これからも続いていきます。
 読者の皆さんも引き続き、ご覧くださいね!