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東生野中学校の1年生が提案したメニューが居酒屋「てつたろう」で期間限定「世界の料理フェア」で採用!【次世代の職業体験・IKUNO未来教育ネットワーク】


気さくに話しかけてくださる「てつたろう」の料理長さん

これまで「生徒さんがデザインしたサンダル」「生徒さんが考案したパン」
などを紹介してきましたが、今回はなんと、中学生1年生が「居酒屋さんのメニュー」を提案しました。

今回の企画に参加してくださったのは東生野中学校の1年生の皆さんです。

今回の企画は、まだ中学生になったばかりの1年生の皆さんが、
居酒屋「てつたろう」の社長さんや料理長さんからレクチャーを受け、
企画提案→採用プレゼン→試作→期間限定メニュー提供→振り返り
を行うものです。

【第1回】まずはお互いを知ることから

今回の取り組みは、
 ・東生野中学校1年生の皆さん
 ・居酒屋「てつたろう」の皆さん
に加え、今回の企画を提案してくださった
 ・NPO法人「JAE」の皆さん
が、がっちりスクラムを組んだ取り組みでした。

では、第1回から振り返っていきましょう!

第1回(5月16日)まずは社長さんから話をお聞きします

てつたろうの社長さんから生徒の皆さんに向けて、
「お店の成り立ち」「いままでのいろんな活動に取り組んだきっかけ」
について、熱い想いを語っていただきました。

社長さん、朗らかな中で熱い思いを持つ方です

社長さんの語った言葉で印象的だったのが、
・いままでの体験したこと、これから体験することは、必ず将来の力になる。生徒の皆さんも、今回のプロジェクトを通して様々なことを体験すると思うが、そこで見つけたいろんな「発見」を大事に覚えていてほしい。
・今までは、あまり深く考えたことが無かったかもしれないが、真剣に「食」を考えることで、毎日、自分のためにごはんを作ってくれる人や、ごはんが食べられる環境がどういうものか、真剣に向き合ってほしい。

また、料理長さんからも
・料理の先には必ず食べる人がいる
・料理を考えるプロジェクトを通じて「向こう側にいる、料理を食べてくれる人に自分たちの思いを伝える」機会としてほしい。
・人は1人では生きていけない、それぞれみんなが主役。
 
という、ほとばしるような熱いメッセージから、今回の取り組みスタートです!

生徒の皆さんも、社長・料理長の熱いメッセージに心を打たれたように真剣に聞き入っていました。

これからは、一人一人が料理を調べたり考えたりしたあと、グループになって料理のアイデアを提案することになります。

なお、これからのスケジュールはこんな感じです↓

計画通りの日程でできるかな?

第2回 社長・料理長に相談しよう!(5月30日)

ミッションが発表されて2週間たちました。
生徒の皆さんは、どんな料理を提案しようか一生懸命考えています。
自分のルーツから考えたり、家族に聞いてみたり、テレビやネット、本や新聞、いろんなメディアから気になった料理を調べてみたり…本当にいろんな方法で調べて、チームで話し合ってきました。

そんな生徒さんが、てつたろうの社長さん、料理長さんに「いま、グループで考えていること」を発表して、アドバイスをもらうこととなりました。

ドキドキしながら料理を提案してみました。すると、いつもは優しそうな料理長さんから、
鋭い質問や的確なアドバイスがドンドン飛んできました!

生徒の皆さんも、発表の時は緊張しているみたいでしたが、社長さんや料理長さんたちも、いつもの笑顔を封印して、真剣な「経営者」としての目線で厳しい質問をどんどん投げかけていきます。
そんな「真剣な大人」に対し、なぜ、その料理を自分たちが考えたのか、その理由や想いを一生懸命伝える生徒の皆さんの姿が印象的でした。

最後に社長さんから「現時点では、どのチームもみんな横一線。これからどう改善していくか…『もうアイデアが出ない』時、最後の最後まで頑張ってアイデアを出すことは、将来の大きな財産になります!」 という応援コメントももらって、生徒さんたちは7月の最終プレゼン大会と採用メニューの発表に向け、気持ちを新たにしていました。

社長さんからの熱いゲキを飛ばされて、生徒の皆さんも、やる気がみなぎります

自分たちのメニューを採用してもらうんだ! との強い意気込みが感じられて、次回が非常に楽しみです!!

第3回 発表会!!採用する提案がついに発表!(7月10日)

ついに…ついに生徒の皆さんがそれぞれのグループごとに、調べに調べ、考えに考えた料理を居酒屋「てつたろう」さんに提案し、メニューとして採用されるか…ついに発表の日が来ました。

わくわくした顔、緊張気味の顔、自信満々の顔など、いろいろな表情を浮かべた生徒の皆さんに向けて、社長さんから一つ一つ、採用された提案を発表していきました。

社長さんに向かって、練りに練った自分たちの提案料理をプレゼン!
提案ひとつひとつにコメント。

 生徒さんからは、歓声もあがれば、落胆の声も聞こえてきました。みんな一生懸命やったことに変わりはなく、また、社会に出れば当たり前のような風景の「選ばれる」「選ばれない」ですが、やはり残念そうな生徒さんの顔を見ると、少し寂しくなります。

 でも、社長さんが「なぜ選んだか」「選ばなかったのか」を一点一点、丁寧に説明してくださると、「なるほど」と納得した顔、「次があったら今度こそ」といった、前向きな表情に変わっていったのも、また、印象的でした。

(ちょっと裏話)

後日、社長さんが「人生でつらかった時ランキングの上位に入るくらい、選ぶのがつらかった。全部選びたかった。でも、それでは今回の企画の意味がないから泣きながら選んだ」と言っておられました。きっと、生徒の皆さんの取り組む姿勢や提案内容に心打たれたんでしょうね…。お疲れ様でした。

第4回 ついに店頭販売!(7月19日)

7月19日から「てつたろう」中崎町店で、一般のお客さんに向けて、生徒の皆さんが考えた料理が提供されました!(~8月9日まで)
噂を聞き付けてきた方はもちろん、「え?これ考えたの、中学生?」と驚きながら注文している方もいて、反応も上々のようです。
いっぱい注文されて、期間限定メニューから、お店の定番メニューにランクアップすればサイコーですよね!

(それはさておき)

実は限定期間中に、東生野中学校の生徒さんが「てつたろう」さんへ職場体験にお邪魔しました。お客さんに「オススメメニューです!」と言って紹介したり、料理を運んだりテーブルを片づけたり…もちろん、厨房にも入ったりもしましたよ?厨房に入った生徒さんは「お店に入って、料理が遅いなーと感じたことはありましたが、こんなに大変だなんて…」とびっくりしていました。

第5回 終わってのふりかえり(9月5日)

8月9日までの期間限定メニューだった今回の「世界の料理フェア」企画も今日で最後です。
「てつたろう」の社長さんや料理長さんが、商品別の売上数やお客さんの感想をひとつひとつ発表されるたびに生徒達から大歓声があがりました!

売れ行き(注文された数)を発表

しかも最後にサプライズで、「てつたろう」さんが生徒の皆さんの試食できるよう、料理を持参してくださる粋な計らいをしてくださいました!

サプライズの試食会!!

きっと、生徒の皆さんにとっては、学校の中では得ることのできない、中学生時代の印象深い記憶になったのではないでしょうか?
また、今回の授業が何かとつながって、将来に役立てばいいな、と思います。
最後には、生徒代表から「てつたろう」の皆さまへ感謝の言葉をお贈りして、今回の取り組みは終了です!

生徒代表から「てつたろう」の皆さんへお礼の言葉を贈りました

今回は「てつたろう」の皆さま、NPO法人「JAE」の皆さまの多大なご協力があって実現したものです。
皆さま、誠にありがとうございました!