ikuko Tune

心理セラピスト ラジオパーソナリティ ※CRT栃木放送【ikuko Tuneの癒しの雑…

ikuko Tune

心理セラピスト ラジオパーソナリティ ※CRT栃木放送【ikuko Tuneの癒しの雑貨生活】毎週金曜日10:30〜

記事一覧

朗読【久坂葉子/入梅】

《あらすじ》 戦争で夫を亡くした私は、幼い息子の行雄と、私が幼いときから世話をしてくれていた、じいやの作衛とともに郊外の家に住んでいた。私は、若い娘の頃、習いお…

ikuko Tune
2日前
1

朗読ミステリー、推理短編小説【山川方夫/十三年】

《あらすじ》 明るい昼すぎの喫茶店で、友人と待ち合わせた彼は、彼を見つめている女に気付く。しばらくして、その女は、彼が中学生の頃、アルバイトで下宿していた貸本屋…

ikuko Tune
5日前
2

切ない朗読【晩照(I)/久坂葉子作】

《あらすじ》 私は友人と、その友人の母を慕っていた。私も友人の母も、夫を亡くした未亡人であることも含めて理解出来る頼れる存在であった。 友人も、その母も、私にとっ…

ikuko Tune
9日前
3

セラピストの朗読【久坂葉子/終熄】

久坂葉子の小説です。 21歳で自ら世を去った彼女の作品は、 10代の多感なものも数多く、特に恋愛に纏わる小説は、彼女自身と重ねているのでしょう。愛している人を愛しては…

ikuko Tune
12日前
5

朗読【菊池寛/好色物語より.女強盗】

《あらすじ》 ある若者が強盗に遭遇し、一味に潜入する。首領を尾行して検非違使の官邸に行き着き、調査の結果、首領は官邸に仕える女中であった。また別の失業した侍は女…

ikuko Tune
2週間前
3

朗読【林芙美子/平凡な女】

《あらすじ》 ある女性が他の奥様たちとの会話や生活に対する考え方の変化について語るお話しです。以前は子供の成長や日常の些細な話題を「狭い」と感じ、憤慨していまし…

ikuko Tune
2週間前
6

ボンボヤージの魔法の杖

第一章:新たな始まり 彼の名前はボンボヤージ。お母さんが「みんなの幸せを喜べる人になるように」と願いを込めてつけた名前です。彼の父は船乗りで、世界中の海を巡って…

ikuko Tune
2週間前
6

朗読【心配/宮本百合子】

《あらすじ》 静な町から来た私には駿河台と小川町の通りはあんまりにぎやかすぎた。自分のつれて居るじいやは田舎出だからと云う事もあり電車が走って居る間に彼はいく…

ikuko Tune
3週間前
2

朗読【久坂葉子/特急二十八分】

《あらすじ》 自分の恋愛とは、結婚とは、生きるとは、幸せとは何なのか、、。 阪急神戸のプラットホーム、大阪行きの特急電車を背景に、作者久坂葉子の苦悩が描かれた作品…

ikuko Tune
3週間前
1

朗読【薔薇の女/作:渡辺温】

《あらすじ》  馬車はヴェラクルスへ向けてはしっていた。お客は私と商人のパリロ氏と牧場主のラメツ氏と医師のフェリラ氏とそしてその他に全く得体の知れぬ二人連れの男…

ikuko Tune
3週間前
2

〜あなたへ〜

毎日楽しんでる?、と聞かれたら 楽しんでるよ、と答えますか? それとも一瞬悩んで 頑張ってるよ、と答えますか? もし、あなたが、  頑張ってるよ、と思ったなら もう…

ikuko Tune
3週間前
7

朗読【久坂葉子/月の夜】

《あらすじ》 私は姉の信子の夫と結婚するものと思っていた。しかし何かの出来事で、 男は姉と結婚したのであった。 私は、何事もなかったような顔をして、姉の式に参列し…

ikuko Tune
4週間前
4

朗読【太宰治/美少女】

セラピストが読む文学小説です。 睡眠導入や作業用BGMとしてもご活用ください。 《あらすじ》 湯村という温泉の湯が病気に良いと聞いて、妻を行かせることにした私は、 …

ikuko Tune
1か月前
5

朗読【林芙美子/恋愛の微醺】

《あらすじ》 恋愛というものの波動にぶちあたると、花が肥料を貰ったように生々として来る。しかしそれは、年齢によって違ってくる。十代の女の恋愛には、飛ぶ雲のような…

ikuko Tune
1か月前
2

朗読【平林初之輔/謎の女】

《あらすじ》 熱海のホテルで出会った女。新聞記者の男は、その女から夫のふりをしてほしいと頼まれる。戸惑いながらも男は好奇心から彼女の素性を知らないまま、夫を演…

ikuko Tune
1か月前
2

朗読【宮本百合子/愛・空の美】

セラピストが読む文学小説です。 睡眠導入や作業用BGMとしてもご活用ください。 《内容》 愛: 愛とはいったい何であるのか、そこに階級はあるのか、愛という感覚、言葉、…

ikuko Tune
1か月前
2

朗読【久坂葉子/入梅】

《あらすじ》
戦争で夫を亡くした私は、幼い息子の行雄と、私が幼いときから世話をしてくれていた、じいやの作衛とともに郊外の家に住んでいた。私は、若い娘の頃、習いおぼえた絵ざらさを仕事にし生計をたてていたが、仕事がだんだん忙しくなり、新しく、おはるという若い姐を雇った。
そのうちに、作衛とおはるの関係は
親密になっていくのだが、、。

朗読ミステリー、推理短編小説【山川方夫/十三年】

《あらすじ》
明るい昼すぎの喫茶店で、友人と待ち合わせた彼は、彼を見つめている女に気付く。しばらくして、その女は、彼が中学生の頃、アルバイトで下宿していた貸本屋の女主人、頼子であることを思い出す。
彼が寝ている間に頼子が彼の寝室に入るという妖しい出来事をきっかけに、彼が下宿から逃げるように去ってから、長い年月が経っていた。そして彼は、頼子の隣に彼の面影を持つ少女がいることに気付く。

切ない朗読【晩照(I)/久坂葉子作】

《あらすじ》
私は友人と、その友人の母を慕っていた。私も友人の母も、夫を亡くした未亡人であることも含めて理解出来る頼れる存在であった。
友人も、その母も、私にとって数少ない友と呼べる人達であったが、
男性との関わり、嫉妬、恋愛、孤独といった虚しい感情が関わる中、
友人の母が開いている合唱の会がきっかけとなり、私は二人から次第に孤立していく。

セラピストの朗読【久坂葉子/終熄】

久坂葉子の小説です。
21歳で自ら世を去った彼女の作品は、
10代の多感なものも数多く、特に恋愛に纏わる小説は、彼女自身と重ねているのでしょう。愛している人を愛してはいない、、という文章を 私は、彼女の他の小説でも度々目にします。もっと早く自由に素直になれていたら、恋人にも家族にも、と毎回気持ちを持っていかれます。そんな作品の一つです。

《あらすじ》
私はTと結婚することになった可愛い彼女とすれ
もっとみる

朗読【菊池寛/好色物語より.女強盗】

《あらすじ》

ある若者が強盗に遭遇し、一味に潜入する。首領を尾行して検非違使の官邸に行き着き、調査の結果、首領は官邸に仕える女中であった。また別の失業した侍は女強盗に誘惑され、共に暮らしながら盗みを働く。最初は不審に思うが、豊かな生活に惹かれ、悪事に加担するようになる。最終的に、女が別れを予感し、男が外出中に消えてしまう。男は強盗を続けるが捕まるが、実は、その女が首領だったことを知る。

朗読【林芙美子/平凡な女】

《あらすじ》
ある女性が他の奥様たちとの会話や生活に対する考え方の変化について語るお話しです。以前は子供の成長や日常の些細な話題を「狭い」と感じ、憤慨していましたが、今ではそうした会話を「温かく、女性らしい」と感じるようになりました。また、知識階級の女性たちが家事を避けるための話題に寒々しさを覚え、家庭の中での生活を軽視することに疑問を抱きます。今の彼女は、自身も家事や育児を大切にし、知識婦人たち
もっとみる

ボンボヤージの魔法の杖

ボンボヤージの魔法の杖

第一章:新たな始まり
彼の名前はボンボヤージ。お母さんが「みんなの幸せを喜べる人になるように」と願いを込めてつけた名前です。彼の父は船乗りで、世界中の海を巡っているため、なかなか会えません。でも、日焼けした肌とくしゃっと笑う顔が大好きでした。
ボンボヤージとお母さんは、空気の良いこの街に最近引っ越してきました。お母さんは少しだけ体が弱いので、療養のために選んだ場所です。新しい街では友達も近所のおば

もっとみる

朗読【心配/宮本百合子】

《あらすじ》

静な町から来た私には駿河台と小川町の通りはあんまりにぎやかすぎた。自分のつれて居るじいやは田舎出だからと云う事もあり電車が走って居る間に彼はいくどもころがりそうになったかわからない。その度に私は心配した。道をあるく時にも車にぶつかりはしないかと心配した。心配のしつづけで家に帰って日向のいい椽側に長くなった時始めてほっとして生かえった心地がした。そんな何気ない日常のお話。

朗読【久坂葉子/特急二十八分】

《あらすじ》
自分の恋愛とは、結婚とは、生きるとは、幸せとは何なのか、、。
阪急神戸のプラットホーム、大阪行きの特急電車を背景に、作者久坂葉子の苦悩が描かれた作品です。

朗読【薔薇の女/作:渡辺温】

《あらすじ》

 馬車はヴェラクルスへ向けてはしっていた。お客は私と商人のパリロ氏と牧場主のラメツ氏と医師のフェリラ氏とそしてその他に全く得体の知れぬ二人連れの男女が乗っていた。男は鍔広帽子を眼深にかぶり上衣の襟を深く立てて、女は長い睫毛の真黒な眼だけを残してすっぽりと被衣を被っている。二人共如何にも世を忍ぶ風情である。女の耳のあたりには素晴らしく赤い薔薇の花が一輪留めてあった。
 バランカで一休
もっとみる

〜あなたへ〜

〜あなたへ〜

毎日楽しんでる?、と聞かれたら
楽しんでるよ、と答えますか?
それとも一瞬悩んで
頑張ってるよ、と答えますか?

もし、あなたが、 
頑張ってるよ、と思ったなら
もう頑張らないでください
それより、
楽しんでください
なんでもいいから
楽しんでください

だって、あなたは
もう十分頑張っているんですから
ちょっと休憩しましょう
自分を甘やかしていいんですよ
バチなんてあたりません

好きに休んで

もっとみる

朗読【久坂葉子/月の夜】

《あらすじ》
私は姉の信子の夫と結婚するものと思っていた。しかし何かの出来事で、
男は姉と結婚したのであった。
私は、何事もなかったような顔をして、姉の式に参列したが、そのときに着た絹のドレスを売ってしまうことにした、、。

朗読【太宰治/美少女】

セラピストが読む文学小説です。
睡眠導入や作業用BGMとしてもご活用ください。


《あらすじ》
湯村という温泉の湯が病気に良いと聞いて、妻を行かせることにした私は、
ある日、自分も湯に入ることになった。そこで私は、湯に来ていた若く美しい娘に眼を見張る。

朗読【林芙美子/恋愛の微醺】

《あらすじ》

恋愛というものの波動にぶちあたると、花が肥料を貰ったように生々として来る。しかしそれは、年齢によって違ってくる。十代の女の恋愛には、飛ぶ雲のような淡さがあり、二十代の女の恋愛には計算がともない、三十代の女には何か惨酷なものがあるような気がする。さらに、既婚であっても男女の恋愛は随分違うのである。
美しくて朗らかで、誰にも迷惑を及ぼさない恋愛は童児たちでなければ望めないことかも知れな
もっとみる

朗読【平林初之輔/謎の女】


《あらすじ》

熱海のホテルで出会った女。新聞記者の男は、その女から夫のふりをしてほしいと頼まれる。戸惑いながらも男は好奇心から彼女の素性を知らないまま、夫を演じることにする、、。

著者、平林初之輔はパリでこの物語を書いているときに突然亡くなったため物語は未完です。
この続編については、出版社が公募し井上靖(別名 冬木荒之介)が執筆しています。
ドンデン返しのラスト、、とも言えるし、
ミステリ
もっとみる

朗読【宮本百合子/愛・空の美】

セラピストが読む文学小説です。
睡眠導入や作業用BGMとしてもご活用ください。

《内容》
愛: 愛とはいったい何であるのか、そこに階級はあるのか、愛という感覚、言葉、観念、そして理屈や欺瞞について、作者が斬り込む。

空の美: 郊外に住むようになってから、更に種類の異なる空の美があることに気付く。それは、ただのんきに広々としてはいない、大都会の上の空であった。