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山田詠美さんの「ことだま」が背中を押してくれた

今日は掃除機をかけることができた。布団も干せた。昨日は、目標だった鼻うがいができた。
コロナ後遺症は毎日症状が変わる。


昨日は調子が良く、食欲があった。お酒も飲めるんじゃ?というくらい身体が軽かったが、絶対禁酒なのである。ここまで調子が悪くなった理由は、本調子ではないのに無理をして仕事をしたこと、コロナ前と同じ生活習慣に戻したことだ。お酒を飲み、雨の中の野球応援、夜はライブ…と身体に負担をかけてしまった。気づいたら起き上がるのも辛い状態になり、前は近くまで買い物に行けたのに、今は通院でしか外出できない。それも何日も前から目標を立て、体調を整えて準備する。前日にはお風呂に入るという大イベント。
しかし、あまり悪くならないうちに、遠くに住む母が電話で、「無理せず仕事を休んでしっかり治して」と言ってくれたおかげで、こうやってnoteに投稿できるくらいの体力がある状態で生きていられるのかもしれない。あの言葉がなければ、仕事を倒れるまで続けて暴走していただろう。


5月末が締め切りの文芸社主催の「人生十人十色大賞」に応募しようと思っていた。
人生、自分史という大きなテーマに何も書けず、時間だけが過ぎていた。5月最後の日曜日、通っていた病院に紹介状を書いてもらうため外出した。いつもは大抵、東京新聞を選ぶ私だが、たまたまその日は毎日新聞を選び、山田詠美さんの「私のことだま漂流記」という連載に出会ったのだ。
作家として大切なことが書かれていた。「書けないものを書こうとしてみなさい」「出し惜しみはダメ。明日死んじゃうかもしれないんだよ」「力を抜くことと手を抜くことは違う」等…。
私はこの言葉に背中を押され、昔兄からもらったパーカーの万年筆を探し出し(一本だけ新しい青いインクがあった!)、原稿用紙に向かった。
締め切り当日の朝、清書して、息子に郵便局へ行ってもらい出すことができた。
「私のことだま漂流記」はその回が最終回だった。ギリギリセーフで山田詠美さんのことだまに出会うことができてよかった。

原稿を投函してもらった次の日、夢日記をつけているノートを見て愕然。それまで書きたいことが思いついたらあちこちにメモしていたのだが、一番伝えたいと思っていた文章がそこにあり、私は清書のときにそれをすっぽり抜かして文章を仕上げていたのである。締め切り当日で焦っていたのもあるが、我ながらバカすぎる。もし選んでいただいたら、後から付け加えさせてもらえるだろうか。いや、多分引っかかりもしないだろう。それがこのnoteに書いてみようと思ったきっかけである。


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