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ヤマとおおきなえんぴつ

あるところに大きな犬小屋がありました。その家は初め、猫の小屋でした。それは汚いボロ草でした。でも犬のお母さん、お父さんたちは飼い主に飼われて、猫はいなくなり、古ぼけた家はそのままなのでした。だからその飼い主が小屋を綺麗に建て直してくれたということです。

さてさてこれからがヤマのお話です。ある日お母さん、お父さんのところに赤ちゃんが産まれました。名前はヤマ。年齢は7歳。産まれたときは0歳だったですがね。

ある日ヤマが小学校から帰ってきました。

おかあさん、ただいまー。

あら、早かったわね。

うん。今日は早く勉強するんだー。だから早く帰ってきちゃった。

そしてランドセルをおろし、ジャンパーをぬぎ、靴を脱いで2階へスタスタと上っていきました。すると見たことがない黄緑の可愛い鉛筆がおいてありました。
これなんだろ。昨日はなかったのにな。ヤマは不思議と思って、その鉛筆を早速使ってみることにしました。
そのうち段々暗くなってきて、小鳥たちも寝て、ヤマはそれを見てヤマもつられてこっくりこっくり居眠りをしてしまいました。

そのうちその鉛筆が大きくなって、せいたかのっぽの木くらいになって、影がヤマの頭に映りました。でもヤマは起き上がらないでぐっすり眠り続けていました。ヤマは少し経った頃、ハッと目をさましました。そしてヤマは顔を見上げてあっと驚きました。鉛筆が大きくなっていたからです。ヤマはびっくりしすぎて尻もちをついてしまいました。

なんで大きくなったのかなぁ。前のことを考えました。昨日もその前の日もそのもっともっと前の日も叱られなかったし、いい子にしてたから妖精がきて大きな鉛筆に変えてくれたのかなぁ。ちょうど鉛筆がほしいと思ってたんだ。大きいのね。私が欲しいと思ってたものをくれたのかなぁ。鉛筆がおおきくなるなんて信じられない。いつもはこんなに他の鉛筆は大きくならなかったのに。変だなぁ。これは夢かもしれない。本当に夢だー、目を覚ませよー。頭、考えてくれー。と大声で叫びました。大きい声を出して頭を覚ますために大声をだしたのでした。

でも目は覚めませんでした。ヤマは小さな声で夢じゃなかったんだ。どうしよう、お母さんを呼ぼうかな。でもお母さんがこれをみたらきっと驚くから私がなんとかするわよ。きっと、できるわ。と言ったのです。

でもどうやってなんとかするかなぁ、するとその時です。ヤマー、おやつは食べないのー?とお母さんの声がしました。
大変だー。お母さんがこれをみたらどうなるか分かってる。お母さんがドーナツをお皿に載せて2階へ上がってきました。ヤマは大声でおやついらないのー!と言いました。お母さんがほんとにいらないのー?と言ってどんどん上に上がってきます。ヤマはどうしようと言って慌てました。

その時鍵をかけてヤマはほっとため息をつきました。ヤマはホントはおやつを食べたかったのですが、大きな鉛筆をみるとお母さんはひっくりしてしまうから食べなかったのです。ヤマはそう思って鉛筆を大きな紙に絵を書いてそこの裏に鉛筆を隠しました。

すると玄関でベルの音が聞こえたので、ヤマは窓を開けました。するとお母さんが表に出かけていたのです。ヤマはおやつが食べたかったもんですからお母さんがいないので1階からこっそりおやつを2階に持っていきました。それこらささっとすぐ食べてヤマはこの鉛筆をどうしよう、と思って隠したままにしておきました。

ヤマは少し考えたあと、ヤマはこう言いました。お母さんにやっぱり言ったほうがいいかな。でもお母さんはびっくりしちゃうかなぁ。もうこんな鉛筆いらない。他の小さい鉛筆でいいよ。もうこんな鉛筆捨てちゃえ。といってゴミ箱にぽーいと捨ててしまいました。それからというものヤマは決してゴミ箱から鉛筆を拾い上げることはなくなりました。

こうして3月がすぎてヤマは小学二年生になって入学式を始めたときヤマはうちにゴミ収集車がうちに止まり、そしてうちにあるゴミを全部粉々にされていってしまいました。ヤマは気づきませんでしたがね。

そしてヤマが小学校から帰ってきて勉強をしに2階に上がって扉を開けるとなんだか部屋の様子が違います。

そこへ、キキー、ガッシャーン。という事故みたいな音が聞こえたので、ヤマは1階へ行くと扉をあけて奥の方をじっと見ました。けれども事故みたいなことはないし、渋滞とかはしていません。ただ車のタイヤが回る音しか聞こえませんでした。なんだったのかなぁ、気のせいかなぁ。ヤマは関係ないじゃん。と思って扉をバタンと閉めてしまいました。

そして夜お父さんが慌てたように走ってきました。お母さんがどうしたの?そんなに、慌てて。おかえりなさい。ヤマもおかえりなさいと言いました。

お父さんが息をはずませながらこう言いました。お父さんはお母さんにそのことを伝えました。ヤマはでもお父さんの話よりお父さんのバッグを見ました。なんだかバックから何かが突き出ています。ヤマは叫びました。

あっあれは!あれがないからさっき部屋の様子が違かったんだ。

それからお父さんの方を見て耳をよーく、すましてみました。するとお父さんの話は終わってしまいました。

ヤマはくそー、聞き逃したよーといってお父さんに、いまのはなし、もう一回話して、お願い。
お父さんはえっ、お前聞いてなかったのか。と言いました。ヤマはお母さんの方をチラっと見ました。お母さんは驚いた顔をしています。

お父さんが言いました。あのな、ゴミ収集車を見たんだがそれがいきなりバコーン、って爆発して鉛筆が大きくなってたんだ。それでゴミ収集車のトラックは壊れ、他のゴミもゴミ収集車から落ちちゃったことを見たんだよ。

ええー、嘘でしょ?とヤマが言いました。ホントはその大きな鉛筆の事を知っているけど言っちゃうとお父さんもお母さんもびっくりしてしまうので、えーとと言っただけなのでした。

それからそのあとお父さんはバックからゴミ収集車でみた大きな鉛筆をちょっと見えたたけれど出してきました。ヤマはちょっと考えて良いことを思いつきました。

それでみんなで相談して大きな紙を買って三人で力強く持って紙に好きな絵を書いて、それから絵を探検して楽しい目にあいましたとさ。ヤマの楽しい楽しいお話はこれでおしまいです。



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