ゆっくりいそげ

ゆっくり、いそげ を読んでみて。

こんにちは。
今日は私が以前からずっと書きたいと思っていた、本の感想文を書きたいと思います。

「ゆっくり、いそげ」 影山知明 著(クルミドコーヒー店主)

私がこの本と出会ったのは、地元のお洒落な古本カフェ。
そこに、珍しく古本ではなく新しい本が置かれていました。
それがこの本でした。

私はパラパラっと中をめくって、ピンと来たらそれを読むようにしています。第一印象です。

最初は「カフェの経営の成功話かな〜」なんて思っていたのですが、
一つ一つの言葉がすごく丁寧で、重みがあって、
「この本、読み応えがありそうだ・・・」と思って、
その店に置いてある古本が5冊くらい買える値段でこの本を購入しました。

この本には、今の社会で生きていくために必要なこと、
もっと言うならば、お金や人、社会とどう向き合っていくか。
そういうようなことの答えが、とても丁寧に綴られていると思います。

初めて、自分の(月並みな言葉ですが)「バイブル」と言えるような本に出会えました。

たとえば、

スローライフ(=ゆっくり)と、進展するグローバル資本主義(いそげ)の間があってもいいんじゃないか。

好きだけどお金にならないことと、好きじゃないけどお金になること、その間を見つけることはできないだろうか。

交換の動機を、「テイク」(自分たちが何を手に入れようとするか)ではなく、「ギブ」(自分たちが相手に何を贈るか)から始めてみることはできないか。

こういった、著者の示す提案の数々が、私にとっては新鮮でした。

一番印象的だったのは、「受贈的者な人格」と「消費者的な人格」の話でした。
できれば本を読んでほしいので詳しくは書きませんが、
私は「一円でも安い方を買いたい!」「得するほうがいい」と、
自分が消費者的な人格の方になっていることに気がつきました。
「いいものを受け取ったら、お返しがしたい!」と思うような人格(受贈者的人格)があるってことを
忘れていたのか、知らなかったのか…目から鱗でした。

この本は、社会の忙しさに少々疲れている方、

目まぐるしく変わる価値観や常識の中で、自分を見失っている方

そういう方にこそ読んでほしいと思います。

そして、「お金」「社会」「人」を、

もう一度信じることができるきっかけになるような本だと思いました。

「理想ばっかじゃないか!」

と思う人がいてもおかしくないような内容かもしれません。

ですが、「理想」すら何かわからない、描くことのできなかった私にとって、
「理想」=「目標や設計図のようなもの」を持てたことは大きい意味がありました。

昔から感想文は苦手でしたので、うまくまとめられていなくてすみません。

ただ、一つ言いたいのは、

私はこの本に出会えて、本当に運が良かった。幸せだった。

ということでした。

(今でも何度も読み返しています。)


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