見出し画像

チャップリンはじめました

引き続きチャップリンのことを
書いていきます。

私がゴールデンウィーク中に観た
チャップリンの作品を
以下に挙げます。
(鑑賞した順)


『サニーサイド』(1919)
『一日の行楽』(1919)
になつつ(1918)
『キッド』(1921)
『黄金狂時代』(1925)

『担え銃』以外は、
U-NEXT に加入すれば
課金なしで観ることができます。

『担え銃』は AmazonPrime で
観ました。
(この作品だけが無料で観られる)

※アマプラでは、
 他のチャップリン作品も
 配信されているが、
 別プランへの加入が必要。

ここからは
一つひとつの作品について、
書いてきましょう。


『サニーサイド』(1919)

上映時間:30分

チャップリンの作品の中では、
スランプ期に撮られた作品
ということでしたが、
今回は最初にこれを観ました。

チャップリンは
ホテルの雑用係を演じています。

朝起きるところから、
さまざまな雑務をこなす中で、
ドタバタ劇を繰り広げます。

冒頭で主人に起こされる、
チャップリンですが、

まだ寝ていたいチャップリンは
ベッドに横になったまま、
手で靴を持って音をたてるなど、

「起きた」風を装う場面が
笑えます。

妖精に扮した女性たちが現われる
ミュージカルチックな場面の
ダンスも良かったです。

恋愛要素もあり、
チャップリンの持つ
哀愁が引き立っていました。


『一日の行楽』(1919)

上映時間:18分

『サニーサイド』と同じく
スランプ期に撮られた作品。
(この頃はプライベートで
 ゴタゴタがあったらしい)

家族で行楽に出かける
シナリオになっています。

末っ子の男の子として、
ジャッキー・クーガンが
出演しており、

のちに彼は『キッド』で
助演を務めました。

この作品で印象に
残っているのは、
船のシーンです。

船の揺れ具合を
カメラを左右に揺らして
表現しており、

ものすごい揺れなので、
どうやって撮っているのか
気になりました。

乗船する際に、
足場を失ったチャップリンが

前の女性が倒れたのを、
足場にして渡るという
過激なギャグもあります。


になつつ』(1918)

上映時間:36分

戦場を舞台にした作品で、
チャップリンは下級兵を
演じています。

この作品は以前紹介した本でも
名前が挙がっていました。
(『ディズニーとチャップリン』)

チャップリンがアメリカから
追放された後に、
著作権が切れたものが
テレビで放映されていたんですが、

その時に放映されていたものの
一つとして、
本作が挙げられていたんですよね。

いわば、チャップリンが去ったあとに、
アメリカでリバイバルする
きっかけを作った作品群の
一つでもあるわけです。

『サニーサイド』
『一日の行楽』よりも
1年ほどまえの作品になるわけですが、
ちょっと毛色が違う感じもしました。

戦場が舞台というのもあって、
世界観が日常とは違い、
異質な場面も出てきます。

兵士たちが休む兵舎が
水漏れで水浸しになり、
その水の中で顔だけ出して
寝ていたり、

チャップリンが木に扮装して、
敵地に乗り込んだり、
といった場面が
それに当たりますね。


『キッド』(1921)

上映時間:
オリジナル版 68分
サウンド版 53分

こちらの作品は
レビューを書いたので、
詳しくはそちらをご覧ください。


『黄金狂時代』(1925)

オリジナル版:82~96分
サウンド版:73分

ゴールデンラッシュの頃の
アラスカが舞台で、
チャップリンが演じているのは、
金鉱を求めてやってきた男です。

靴を食べるシーン、
フォークに刺したパンを
足に見立て、
顔でダンスするシーンなど

観たことがない人でも
知っているほど、
有名な場面が多く、

チャップリンの最高傑作
と言われることも多い作品です。

『キッド』にも
サイレント時代のオリジナル版、
のちに作られたサウンド版が
ありましたが、

本作のサウンド版には、
チャップリン自身の
ナレーションが入っています。

『キッド』とは違い、
ナレーションがそのまま
セリフのようになっている
場面があるのも特徴的です。

長編の『キッド』、
それ以前の短編作品と比べると、

とにかくセットが豪華で、
山荘が傾くシーンなどは
かなり大掛かりな仕掛けが
されているのが伺えます。

山荘のミニチュアを使った
特撮も違和感なく、
挟まれていました。

こちらの作品にも
恋愛要素が少し入っており、

こういう場面が出てくると、
チャップリンの愛らしさが
ひときわ輝きますね。


以上、
それぞれの作品についての
雑感でした。

まだ書き足りないことがあるので、
次の記事に続きます。

この記事が参加している募集

映画感想文

サポートしていただけるなら、いただいた資金は記事を書くために使わせていただきます。