薄荷糖ルナリカ

かきたくなってきたのではじめました。 ゲーム、アニメ、小説とかの話に偏っています。生ゴ…

薄荷糖ルナリカ

かきたくなってきたのではじめました。 ゲーム、アニメ、小説とかの話に偏っています。生ゴミ製造機。 ベッドマンとソレンセンに罵られたい。ディライラちゃんとっ捕まえて嗅ぎたい。 好きなおつまみは居酒屋わんのフライドポテト。

マガジン

  • ゼロとシャウラのものがたり

    自殺者を裁く王子ゼロと側近のシャウラのものがたり。

  • チョコレートリリー寮の少年たち

    自己満足で書いているお話です。チョコレートリリー寮に住んでいる少年たちの、とうといまいにち。 ご飯を美味しそうにたべます。 (少年たちがいちゃいちゃします、要注意)

最近の記事

Happy Birthday!Samuel!

今日は僕たちグループの縁の下の力持ち、サミュエル先輩の誕生日。109号室がパーティー会場だ。僕と立夏はたくさん風船をふくらませて、壁いっぱいに貼り付けた。先輩の、グリーンの瞳と綺麗なプラチナブロンドをイメージして、緑と白をえらんだ。 「すてき!センスいいね、ふたりとも!おつかれさま!」 リヒトがバズーカみたいなクラッカーを手にして微笑んだ。 「タイミングが難しそうだな、クラッカー」 スピカが危惧している。確かにその通りだ。この物々しいクラッカーは残り一点だった為、一回きりの大

    • さくらんぼ【ゼロとシャウラのものがたり】

      ここは自殺者達がやってくる終の場所、レティクル座。ぼくは王子のゼロ。自殺者たちの罪の重さをはかり、裁く仕事をしている。 午後六の刻をむかえたので、城中に派手な鐘を鳴らす。するといつもの如く、ぴったりのタイミングでシャウラがやってきた。なんと、おおきなプリンアラモードをふたつ、トレイにのせている。ぼくは思わず椅子から立ち上がった。 「シャウラ!お疲れ様!なにごと?!そのすごいプリンアラモード」 「王子もおつかれさまです。ここのところ方舟で遠足に行きたいと駄々をこねずにまじめに執

      • 星集めの儀式、その後の打ち上げ【ゼロとシャウラのものがたり】改稿

        さあ、われわれは部屋にかえりましょうとやさしくシャウラがいうので、うん!と満面の笑みを浮かべる。 「なにをのみますか?」 「ひさびさに、アイスブレイカーでものみたいなあ、テキーラサンライズも……のみたいのたくさんありすぎてこまる」 「王子、テキーラ好きですよね」 「だいすきだよ!手っ取り早く酔えるし美味しいし。でも、炭酸系は苦手。酔う前におなかいっぱいになっちゃうから」 「ではテキーラ中心になにか作ります。王子には、おつまみ作りをしてもらいたいのですが……」 シャウラの顔を

        • 星集めの儀式【ゼロとシャウラのものがたり】

          今晩、よみがえりの力を持つトトと自殺者の罪を量るぼくは、星集めの儀式を執り行う。いやだいやだとだだをこねていたら、シャウラがお昼に、とろとろたまごのデミグラスオムライスを作ってくれたので、すぐに機嫌がなおった。 「おいしすぎる。シャウラは天才だ」 「いえいえ、そうたいしたものでは……王子はほんとうに、おいしそうにごはんをたべますよね。スイーツもですが……作るわれわれも充たされますよ。なんて愛らしい。ずっと眺めていたい」 「後半心の声が聞こえた気がするけど気の所為?」 「さあ、

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        • ゼロとシャウラのものがたり
          5本
        • チョコレートリリー寮の少年たち
          52本

        記事

          正しいこととは【ゼロとシャウラのものがたり】

          「王子、おつかれさまです!」 執務を終えた瞬間に、シャウラが執務室に飛び込んできた。噂では、シャウラはぼくの仕事が終わる五分前に自らの執務を終え、扉の向こうでぼくが執務終了のベルを城中に鳴らすのを待っているのだそうだ。おとなしいケルベロスのような、可愛い人だと思う。 ここは、自殺者達が終の場所として訪れるレティクル座。ぼくは王子のゼロ。自殺者たちの罪の重さを量るのが仕事だ。 「シャウラもお疲れ様、ふふ、今日もいつも通りきてくれたね。ねえねえ、きょうはぼく、新しいストールが欲し

          正しいこととは【ゼロとシャウラのものがたり】

          トトと、クッキー【ゼロとシャウラのものがたり】

          自殺者達がやってくる、レティクル座にある城に住み、寝食を共にしているトト。 ぼくはトトが苦手だ。 まだちっちゃいけど流星集めの儀式はきちんとこなす。 ぼくよりずっと有能で「将来レティクル座の王さまになるのは僕だよ」などといっている。 確かにぼくはシャウラと遊んでばかりいるし、トトが王になればレティクル座も安泰だろう。 トトの青いフローライトの指は死んだ人間を生き返らせる能力がある。 「ぼくなんか自殺者を杖でぽんぽん叩くだけだよ」 卑屈になっているぼくにシャウラが言った。 「人

          トトと、クッキー【ゼロとシャウラのものがたり】

          地球に遊びに行くよ!【ゼロとシャウラのものがたり】

          自殺者たちがやってくる星群、レティクル座の王子ゼロと側近シャウラのよもやま話。 皆さん、初めまして。 ぼくはレティクル座の王子のゼロ。どうぞよろしくね。 地球にはお忍びでよく遊びに行くよ。美しい惑星だと思う。 ペッパーハムとクリームチーズのベーグルとさくらんぼ、 パスタとお酒、キャラメルマキアートとキャラメルフラペチーノが大好物。 星屑を加工したミルク味のドロップスを一日中口に含んでいるんだ。 趣味は大縄跳び。読書。側近のシャウラといたずらすること。白墨で落書き、なぞなぞ。

          地球に遊びに行くよ!【ゼロとシャウラのものがたり】

          合唱コンクールその後、適性検査【チョコレートリリー寮の少年たち】

          とりあえず、デイルームへ向かうことになって、僕達は大名行列のように歩いた。するとぐるぐると時空が歪むのを感じた。ミルヒシュトラーセ家の家紋が浮かび上がる。 「坊ちゃんー!!」 「坊ちゃん、お疲れ様です!!」 「やあやあやあやあ我が愛息子エーリク!!そして愛おしきチョコレートリリー寮の少年たち!!ばっちり合唱コンクール、眺めさせていただいたよ!すばらしいじゃないか!なぜ事前に呼んでくれなかったんだい」 だってうちの人たちを呼んだら大騒ぎになりかねないからとは言えず、僕は曖昧に微

          合唱コンクールその後、適性検査【チョコレートリリー寮の少年たち】

          合唱コンクール本番【チョコレートリリー寮の少年たち】

          遂に合唱コンクール当日だ。僕らは銀曜日のおとぎ話というタイトルの童謡を課題曲として練習を積んだ。とてもきらきらした美しい曲だ。自由曲もある。出番が二回もあるということで僕はなんだかどきどきしてしまって、親友たちに非常に心配された。 「エーリク、大丈夫?」 「う、うん、なんとか」 「大丈夫だよ、親友、沢山いるじゃないか、もし無理ってなったら、しかたがない。歌ってるふりしてもいいよ」 リヒトが笑いながら言う。僕はますます緊張してきてしまった。 「それはなりません。エーリク、しっか

          合唱コンクール本番【チョコレートリリー寮の少年たち】

          合唱コンクール【チョコレートリリー寮の少年たち】

          明日、いよいよ合唱コンクールが執り行われる。自他ともに音痴と認める僕は憂鬱でたまらなくて、スピカに泣きついた。 「もう嫌だよ、歌ってるふりだけでもいいかなあ」 「だめ、ちゃんと歌わないと。おれがしっかりタクトを振るから大丈夫」 「大丈夫じゃないんだってば!」 「ぼくが教えるよ、エーリク」 立夏が僕がぎゅっと抱きしめた。 「ぼく、歌くらいしか教えられることがないから。びしばしやるよ、いい?」 ピアノの椅子に腰かけて、人形の夢と目覚め、という曲を二倍速で弾き始めた。 「うん、今日

          合唱コンクール【チョコレートリリー寮の少年たち】

          スピカの写真集⑤【チョコレートリリー寮の少年たち】

          「すごいなこれは、完全にモデル撮影の機材じゃないか」 「触るなよノエル次触ったら追い出すからな」 「いいじゃん、ちょっとくらい」 「部費で落としたとはいえど、素人が触っていいものじゃない」 小鳥遊先輩が必死にカメラを庇っている。 「はいはい、じゃあ俺たちはちびっこたちと壁に張り付いてるよ、スピカ、頑張れ!」 背中をどんどん力強く叩いて激励して、ノエル先輩が壁の方へやってきた。 「スピカ!かっこいいところ見せてよね」 「頑張ってください!」 「ファイト!」 一段高くなっている台

          スピカの写真集⑤【チョコレートリリー寮の少年たち】

          スピカの写真集④【チョコレートリリー寮の少年たち】

          よく分からない理論を述べながら、セルジュ先輩が小鳥遊先輩に近づいて、杖でとんとん、おたまを叩いた。するとあっという間に自動的にうごくおたまになった。 「あとは勝手に駆動する。ぜひみんなで一緒にご飯を食べよう」 「セルジュ先輩、すごい!」 「天才ー!!」 天使たちが唱和する。立夏が憧れの眼差しをセルジュ先輩にむけて、にこにこと微笑んで拍手をした。ちょっとだけやきもちを焼いたのはここだけの秘密だ。 「素晴らしい魔力ですね」 「このくらい、なんてことないよ、立夏にも教えようか?」

          スピカの写真集④【チョコレートリリー寮の少年たち】

          スピカの写真集③【チョコレートリリー寮の少年たち】

          「ぼくらの情報網によると、えっと……パンチェッタのミモザガーデンサラダがメインで、三日月麺麭、きのこと玉ねぎのミネストローネ、だったと、思います」 「今日も美味しそうだね。給食のことは、天使たちに聞くのが一番だ。なぜ献立表に載ってないメニューまで知っているんだろう」 サミュエル先輩がさらりとブロンドの髪をゆらして首を傾げた。 「くわしいことはひみつです」 「うん、秘密」 「学食情報については、任せてください」 「なんだなんだ、どういう事だよ」 「まあ細かいことは、いいとして、

          スピカの写真集③【チョコレートリリー寮の少年たち】

          スピカの写真集②【チョコレートリリー寮の少年たち】

          立夏が、机上にあった小さなベルを鳴らしてママ・スノウを呼んだ。メモを渡している。 「立夏くん、ありがとうございます……あと、ご学友一同のお写真の件は……」 「せっかくの写真集だし、みんな、協力しよう」 「はーい!」 「やった!たのしそう!」 「ぼくはすみっこにいていいですか」 「ロロは僕が責任をもってセンターに」 「わあ、どうしよう。リボンの編み込み、気合い入れなきゃ!可愛く撮ってくださいね」 「ぼくもワックスつけ直さなきゃ……」 リヒトと立夏がのりのりだ。悠璃先輩はぐるりと

          スピカの写真集②【チョコレートリリー寮の少年たち】

          スピカの写真集①【チョコレートリリー寮の少年たち】

          四限を終えた放課後。 僕たちはいつもと変わらずデイルームではしゃいでいた。おひさまが傾いていく優しい夕暮れ時、スピカが物憂げにアナスタシアが注がれたグラスに視線を落としたままでいることに気づいた。 僕のとなりでじゃれあう天使とリヒトをノエル先輩とサミュエル先輩にちょっとごめんね、とおしつけて、スピカの隣の席に着いた。 「スピカ、大丈夫?なんだか元気ない。隣、失礼するね」 「ん、あ、ああ、エーリク。大丈夫だよ、ちょっと考え事をしていた」 「それって、一人でも解決出来ること?それ

          スピカの写真集①【チョコレートリリー寮の少年たち】

          きのこのカレー【チョコレートリリー寮の少年たち】

          今日の四限は、ママ・スノウが面倒を見てすくすく育てたきのこと玉ねぎとトマトとにんじんとじゃがいもを使った調理実習だ。カレーを作ることになっている。魔法を学びにマグノリアに入学した僕らだけど、最低限の生活能力を身につけるカリキュラムとして、今年度から料理の時間が設けられた。 「ねえねえ!エーリク!上手に三角巾が結べないの、ちょっと手を貸してほしいな」 立夏が僕の手をひいて、姿見の前まで連れていく。 「うーん、髪、結んだ方が良さそう。ちちんぷいぷい」 くるりと指を回転させて、手を

          きのこのカレー【チョコレートリリー寮の少年たち】