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青田買いは選手にとって良い事か悪なのか

おはようございます。
いつも読んでくださる方、フォロー、いいねをしてくださる方ありがとうございます。
今回は自分が好きなサッカー界で起きている『青田買い』に関するお話です。

先日、サッカーにて日本代表の板倉渉選手がこの度、今シーズン所属したドイツのクラブ”シャルケ04”でのレンタルが終了し新たにドイツ1部の”ボルシアMG”への完全移籍が決まりました。

W杯イヤーとなる今年、無事に次が決まり何よりです。
ただ今回の板倉選手の移籍について、下記の記事のように『青田買い』について話題となりました。
そのことについて持論を述べたいと思います。

1.青田買いとは

そもそも青田買いとは元々は稲をまだ青い時期に先に購入をすることに使われており、ビジネスなどにおいては人材確保のため、先に人材を押さえておくことを指します。

見込みのある人材に投資をするという形です。
先に投資をして購入するのですから当たるかも不明な中、ポテンシャルを期待しているというのは良いこと。

一般サラリーマンに例えると、超有名な企業から先に内定をいただいていると思ってください。
大学生なら今就活中の就活生なら、内定が早く決まる、かつ誰もが知っている、親も安心するような企業の内定を他の方よりも先にいただいたとしたら、自分自身への評価にもなるので嬉しいと思います。

ですがサッカー界においてはそれが選手にとって良いことなのかという声がここ数年挙がってきており、板倉選手も例外ではないのです。

2.今回の移籍の経緯

サッカーでも上を目指す以上、ネームバリューがあり年俸も上がり強さも間違いないクラブからオファーがあることは光栄なことでもあります。

板倉選手も、元々はイングランドのサッカーリーグで今では世界最高峰の『プレミアリーグ』の昨年度優勝クラブ”マンチェスターシティ”と契約をしていました。

日本のJ1リーグに所属するクラブ”川崎フロンターレ”から直接マンチェスターシティと契約をしたのでステップアップの域が尋常ではありません。
クラブにとっては移籍金が入る、個人にとってもビッグクラブに所属というのは名誉あることです。

ですが契約したからと言って試合で使ってくれるかは別です。
マンチェスターシティは各国の代表の中心となるレベルの選手たちがゴロゴロといます。
試合に出られる人数にも限りがあります。

では試合にも出られないのにどうするのかと言いますと、別のクラブチームへレンタル移籍します。
同じ国だといざ直接対決の時に困るので、大抵は隣国、提携先チームへ貸し出されます。

その場合、レンタル先で圧倒的な結果を出したのであれば、そこで活躍した一部の選手のみが早くて2~3年後に戻ってきます。

結果は出したけどまだ能力がチームのレベル、基準に達していない場合、レンタル先で活躍しても戻ってこれないケースもあります。
同ポジションがすでに控えまで埋まっている場合等はレンタル先とまた継続or別のチームへレンタルとなります。

板倉選手の場合、まずレンタル移籍でオランダのクラブ”フローニンゲン”へ移籍、その後ドイツのクラブ”シャルケ04”へレンタル移籍、期間を終えて最終的に冒頭に書いたボルシアMGへ移籍という経緯ですが、実は一度もマンチェスターシティの一員として試合には出ずにドイツへ完全移籍となりました。

果たしてこれはビッグクラブの一員でしたと言えますでしょうか?

3.なぜ青田買いが叩かれるのか

出場機会を求めてレンタル移籍をすることは決して悪いことではありません。
規模が小さいクラブだと選手に払える年俸も少ないので、ビッグクラブの選手を格安で借りられるというのは本来はWIN-WINのはずです。

では今に始まったことではないがなぜビッグクラブの青田買いが叩かれるのかというと、ビッグクラブにしかメリットがないから。

マンチェスターシティに限らず欧州のビッグクラブは資金力もあるので有望な若手選手を抱え込むことができる。
レンタル選手だけでも40名近くいるとのことです。

そしてレンタル先で育成をしてもらい、戦力になると思えば呼び戻すが戦力にならないと判断されると、別のチームへ売却に走ります。
そして売却した金額でさらに良い選手と契約をする。

逆にレンタル先は買取オプションを付けることで、完全移籍も可能になる選択肢もあるが、その場合高額なことが多い。
買取オプションがない場合は、次のシーズンにはいなくなるのがわかっているからよほど結果を出していない限り、自前の選手を育てたほうがお得です。
同じくスペインの名門クラブ”レアルマドリード”所属の久保建英選手もまさに同じ境遇。


板倉選手は昨シーズン所属したシャルケでは主力であり1部への昇格に大きく貢献しました。
シャルケは板倉選手を買取る予定でしたが、マンチェスターシティが指定していた移籍金が高額だったため断念せざるを得ないという事情もありました。

4.今回の移籍について

商売においては安く買い高く売るというのは基本ですが、マンチェスターシティはやりすぎだということ。
シティが川崎に払った移籍金が日本円で約1億、今回ボルシアMGからいただいた移籍金が5億と差は約5倍です。

クラブも慈善事業でないので商売上手なのはありますが、抱え込まれると本来はこのくらいの金額で契約できた選手が獲得できないなどもある。

選手のファンからしたら試合に出す気がないなら獲得するなと思ってしまう。
さすがに欧州ではこの件に限らずですが事態を重く見て、高騰した移籍金や年俸、青田買い抑制のためFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)という健全な経営をさせるよう取り組みを行い、レンタル選手の人数に制限をかけるようになりつつありますが、まだまだビッグクラブはお抱え選手が多いのが現状です。

5.最終的に選ぶのは選手

青田買いは正直賞賛はできませんが、選手たちにとってはある意味チャンスでもあります。
欧州から声がかかること自体があるかどうか、断ったら次いつ声がかかるかわからない、そしてレンタル先で活躍するかも己次第。
選手たちもわかった上で判断していると思います。

また移籍することで育ててくれたチームにお金を残すこともできる。
そしてスポーツは短命です、怪我などもあったら引退なんてすぐです。
行ける時に行くと判断してダメだったら戻ってくればよいと思います。
人生チャレンジしてなんぼです。

W杯に出るのが夢だった国の選手が今では海外に行くのが当たり前になってきたからこそ、個人が選んだ選択を正解にしていってさらに夢を与える存在になってほしいと願うばかりです。
これからも日本人選手を応援し続けます。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。


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