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ワンピカードの教科書2nd

はじめに

お久しぶりorはじめまして、IKEイケです。
前回の記事「ワンピカードの教科書」では、多大なる反響をいただきありがとうございます。
一つ一つの反応がこうして再び筆を取るモチベーションに繋がりました。
素直に嬉しいです。

あとがきに『全額宴代に使うかも』などと書いてましたが、ちょっとルフィ並の胃袋が必要そうなので「頂上決戦」のBOX代にも使わせていただきます。(買えるかなぁ・・・)

まずい、挨拶が長くなってきたので本題に入りましょう。

今回のテーマはたった1点「リーサル(詰め)」についてです。
ワンピカードは、お互いが基本に忠実なアタックを続けていけば、ライフと手札はドンドン減っていき、守り切れなくなるようにできています。
『そろそろ勝てそう』『もう負けそう』このフェーズに入ったとき、アタックの上手さに加えて「詰めの理解度」が勝敗に大きく影響します。

前回記事の「ワンピカードの教科書」が序中盤のノウハウとするならば、今回は終盤のノウハウ。
タイトル「ワンピカードの教科書2nd」の名のとおり、内容は繋がっています。
本記事単体でも読めますが、5000アタックの理論・パワーの意図・手札の計算などに前回記事の知識が前提になっています。
『なんか当たり前に話を進めているけど、内容が難しいな・・・』と思うようでしたら、前回記事の無料部分だけでも読むといいかも。

「詰め」は勝敗の分岐点

『詰めが甘い』
皆さんもどこかで聞いたことがある言葉ではないでしょうか。あらためて意味を調べてみますと・・・

詰めが甘い【つめがあまい】
物事の最終段階での緻密さを欠いているさま。最後の最後でへまをする様子。

出典:実用日本語表現辞典 http://www.practical-japanese.com/

これ、ワンピースカードゲームでも全く同じです。
「最後の最後でへまをする様子。」
詰めが甘いために勝てるはずだったゲームを落とした経験・・・皆さんもあるのではないでしょうか?

相手のライフが2枚。1回目と2回目のアタックが通ったのに、トドメの一撃はあっさりカウンターで守られてしまう。
相手の場にはレスト状態のキャラが残ってしまい、自分のドンは攻めに使って残ってない。返しの攻撃を守れずに敗北。

盤面の状況は圧倒的優勢でゆっくりやれば絶対に勝てるのに、調子に乗って相手のライフを過剰に攻撃。
その結果与えた手札からブロッカー貫通の《悪魔風脚ディアブルジャンブ》を引かれ返しのターンに逆転敗北。

・・・なんてのがありがちなシナリオ。
この記事を読めば、こういったありがちなシナリオを回避できるようになります。

「九死に一生を得る」「死中に活を求める」「背水の陣」「窮鼠猫を噛む」…とまぁ、戦や勝負事の世界には色んな教訓があります。
コレだけ言われるくらい、後に引けない状況というのはピンチでありチャンスでもある。そして、それは自分だけでなく対戦相手にとっても同じです。

『勝てそうな試合を確実に勝つ』
『負けそうな試合に一筋の勝機を見出す』

この記事があなたの勝率アップに少しでも貢献できれば幸いです。

余談:「リーサル」の語源と用法

たまに教科書の隅に書いている豆知識的な何か。
読み飛ばしても大丈夫。

リーサルの語源は英語の「lethal」です。
「致死の」「致命的な」といった意味を持ちます。
例えば「致死量の毒」とかですね。

それが転じてゲーム全般で「勝利が確定している状況」を指して使われています。
カードゲームの用例は以下の通り。

■『このターン、リーサルありそう』
意訳:このターンで勝てそう。

■『やばい。リーサル逃した』
意訳①:しまった。このターンで勝ちがあったのに気づかなかった。
意訳②:しまった。自分が手順ミスをして勝ちが無くなった。

①②どちらにしても『プレイをミスった!』嘆きを通っぽく言っているだけですね。
俗に「リーサル逃し」と呼ばれ、ゲーマーはこれが大好物なので見つかると鬼の首を取ったように叩かれます。
優しくしてあげような。

尚、カードゲームは不完全情報ゲームなので本当の意味でのリーサルが決まってないことが多々あります。

例えば確率的に低すぎる場合。
「相手の手札とライフ計5枚が全てカウンター+2000」とか。

特定のトリガーを踏んで勝ちがなくなる場合。
《ゴムゴムの火拳銃レッドホーク》《磁気弦パンクギプソン》を引かれて攻撃回数が足りなくなるとか。

こうしたあらゆる可能性を考慮し、それでもなお絶対に勝てる状況を指して「確定リーサル」と呼び分けたりしてます。
リーサルには元々「勝利が確定している」意味合いを含むので実は二重表現。
カードゲーム特有の言いまわしかも。

現状把握が全て

リーサルの真髄はリーサル計算にあらず

『いや、どういうこと?』って感じですよね。
でもこれが大事。最初に言っておきたい。

大体リーサルの話になるとですね。
確定リーサルや期待値の高いリーサルを素早く見つけ出す計算能力…俗に言う「リーサル計算」の得手不得手で語られがちです。

この記事もそういう話を期待して読んでくれているのかも。
ご安心を、それは後でします。後でね。

語弊を恐れず言いますが、リーサルの上手さにリーサル計算は重要ではないです。
磨いて損はありませんが、後回しでいいでしょう。

『このターン、リーサルあるか?』
ターンの始めにこの思考から入り、そのリーサルにどのくらいの現実性があって、相手の手札のカウンター値はいくらだったら・・・と考え込むこと。
個人的には、あまりよくない思考順かと思っています。
今リーサルができるかどうかより先にするべきことがあるはず。

それこそが「現状把握」。
『リーサルの上手さは現状把握が全て』です。

今自分が置かれている状況を正しく把握するのが最優先。
それ次第で、リーサル可能なターンでも取る行動が変わってきます。
『リーサルを狙えそうだから狙う』からスタートすると、思考が凝り固まり視野を狭めてしまいがち。

とにもかくにも、まずは状況整理。
私の場合は、おおまかにリーサルプランを3つに分類しています。

  • 全力リーサル

  • 通常リーサル

  • 隙あらばリーサル

どのプランかによって、キャラにつけるドンの数すら変わってきます。
私の場合は、「リーサルをどのくらいの温度感で狙うのか?」「リスクをどのくらい取るのか?」「失敗時の着地点をどのくらい意識するのか?」の3点を特に意識しています。

全部「リーサルを取りに行く」のだがバランス感が全然違う

まずはここを見極めなければ思考の軸がつくれない。
考え込むほどにまとまりが無くなるか、とりこぼしが増えていきます。

最初にプラン立てができていないと、イレギュラーに特に弱いです。

  • 想定以上のガード値があり予想外のタイミングで守られ手が止まる

  • 通ると思ってなかったアタックが通り急に欲が出てしまう

  • トリガーを1枚踏むだけでパニックになる

どれかは経験があるのではないでしょうか?
『全力リーサルで行くぞ!』と決めたはずなのに途中で怖気づいてチグハグな順番や過剰or過小なパワーでアタックするとか、『隙あらばリーサルを狙うか』のつもりだったのに欲をかいて不必要なリスクを犯すとか。

こうしたイレギュラーにぶつかった場合「失敗時の着地点」がないぐちゃぐちゃな状態になりがちです。
相手の場にレスト状態のキャラが残ったままターンを渡してしまい、本来起きるはずがなかったリーサルのチャンスを与えてしまう・・・そんな墓穴を掘ってしまう最悪のシナリオです。

こういった事態を引き起こさないためにも「現状把握」は必須スキルです。

『いやでも現状把握って、具体的に何をすればいいの・・・?』と思われるかもしれません。
大丈夫です。全然難しい話ではありません。
ただ愚直に、今起きている事実を1つ1つ整理する。それだけです。

明日勝てる、リーサルマニュアル

ここからは私がプレイ中に実際に行なっている思考方法を言語化していきます。
1つ1つの内容だけでなく思考の順番も参考にしてみてほしいです。

まずは、プランを組み立てるための下準備。
「5つの事実」をカウントします。

■現状把握に不可欠な「5つの事実」

  • [1] このターン何回攻撃できるか?

  • [2] 相手のライフとブロッカーの総枚数は?

  • [3] 各キャラのパワーはいくつか?

  • [4] 相手の手札の枚数は?

  • [5] **********?

[5]は一旦伏せておきます。
これらの数字を元にして、より具体的な判断に落とし込んでいきます。
ポイントはこれらがすべて、ただの「事実」であることです。
読み合いや駆け引きは必要なく、目の前にあるものをカウントしているだけ。個人差はあれど意識して続ければ、自然とできるようになっていきます。

では具体例で説明していきます。今回説明に使うのはこの盤面です。

この状況はあなたの感覚でどうですか?
リーサル『取れそう』ですか?『厳しそう』ですか?
是非、今の直感を覚えておいてください。

今のあなたがどれだけ実情に近い感覚を持っているか?
ひとつの指標になるはずです。

STEP1:攻撃回数が足りているか?

事実[1]と[2]を使用します。

[1] このターン何回攻撃できるか?
[2] 相手のライフとブロッカーの総枚数は?

まずは素直にカウント

場にアタック可能なキャラは3体+手札の【速攻】1体+リーダーのアタック1回。
相手のライフは2+ブロッカーは1体。
⇒ (3+1+1) - (2+1) = 「2」

2回分の攻撃が上回っています。この状況は「リーサル可能」です。
このとき各キャラのパワーは一旦気にしなくて良いです。
パワー2000や3000のキャラであってもカウントに入れましょう。
完全に自分語録なのですが相手のリーダーに通る攻撃回数を指して『○○オーバー』と呼んでいます。この場合は『2オーバー』。

パワーが足りるかの計算は後です。リーサルの可否はまず最初に「回数」でみること。日頃から意識しておかないとうっかり低パワーのキャラを見落とし、リーサル逃しの原因になるので注意。

例えばこの盤面をみて・・・
パツとこの振り分けが見えれば文句なし。お玉も立派なアタッカーです

当然この時点で攻撃回数が足りてなければ「リーサル不可」です。
このターンだけでは相手を倒せないので、スパッと頭を切り替えてゲームを続ける思考にシフトします。

まずは攻撃「回数」がいくつオーバーしているか計算する

STEP1まとめ

購読前に

STEP2以降は有料部分となります。
具体的に私が実践している思考をそのまま文字と図解に起こしており、中身濃い目です。おそらく中級者以上向けだと思います。

自分で言うのもなんですが、前回「ワンピカードの教科書」を読んでからの方がスッと頭に入ってくる内容です。

そこで今回のnoteリリースを記念し、前作を「¥680 ⇒ ¥500」へ値下げセールすることにいたしました。
無料部分で価値を感じて頂けたなら、是非ご検討ください。

STEP2:平均パワーはどのくらいか?

STEP1で「リーサル可能」とわかれば次は平均パワーの計算です。
事実[3]を加えます。

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