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よんでね

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記事一覧

−秘色色− √2+√3は√5じゃなくて√2+√3であること

「自分らは勉強して生きていくことを選んで、実際に勉強がよく出来る。だから自信を持って、それを強みにして生きていってください」 高校の卒業式の日。最後のLHRで担任の先生が話してくれたことを、ぼくは今でもよく覚えている。 「√2+√3=?と聞かれたら、√2+√3は√2+√3なことをみんなは当然のように答えられるけど、世の中には、自分らが思っている以上に、√5と答える人がたくさんいる。でも、√5の人も一生懸命働いてくれているおかげで自分らは生きていられる。『世界は誰かの仕事で

−常磐色− 国道6号線

幹線道路で結ばれる地域同士の一体感みたいなのがある気がしている。 東京でいえば、246。環七。環八。 こないだ「マツコの知らない世界」で、「国道16号の世界」もやってたな。 それから、東海なら国道1号、山陽は国道2号。 近所を走る幹線道路をよその地域でも見つけたらなんとなく親近感を持つのは、ぼくだけじゃないと思う。 福島県浜通りの人にとって、そんな幹線道路は「国道6号」のようだ。 相馬に行った時、地元の人たちの会話に、「6号線」というワードが時々出てきたのを覚えてい

−松葉色− 陸前高田で見た未来

陸前高田(りくぜんたかた)。 岩手県沿岸の南の端に位置する市。 陸前高田の「奇跡の一本松」はみなさんご存じだろう。かつてそこには、白い砂浜と7万本の松、高田松原があった。 地元の方々は、陸前高田のことを「たかだ」とか「たがだ」と呼ぶ。 ぼくは陸前高田にゆかりはないのだけど、地元の方々に倣って、以下「高田」と書く。 ぼくが初めて高田に行ったのは、2017年2月のこと。 大学のプログラムで、学習支援ボランティアとしてお邪魔した。 町の中華食堂に行ったら、お店のおばちゃんが案