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エンジンは良い吸気があって良い燃焼をする!という当たり前の話

「エンジンの働きの基本は良い吸気、良い圧縮、良い火花だ。この基本さえ押さえれば、あとは応用で分かるだろう」と多くの工学書を著しているセンセーから言われてはや数十年が経ってしまいました。もちろんハイブリッド車が中心となった今でも、それは変わらず。私もそれを頼りになんとなくエンジンの勉強をしてきた感じです。

空気をたくさんシリンダー内に送り込むことは、充填効率が高まって圧縮も強くなり、そこでタイミング良く良い火花を飛ばして点火すれば強力なパワーを生み出すことはなんとなく分かります。

何でもかんでも吸い込むとエンジン内が痛むことも…

と考えると、外気の取り込み口からつながるエアクリーナーは、吸気抵抗になるので邪魔者になります。現にこのレースに勝てれば良い!と考えるような極端な人?が乗るレーシングカーなどではエアクリーナーを取り去り、エアファンネルというラッパ状のパーツに変えてしまうことがあります。

これがいいことばかりかというとそんなことはなく、あちこちに漂っているホコリやら、枯れ葉やら、虫けらやらを吸い込んでしまうので、スロットルバルブぶち当たったり、シリンダー内まで傷ついてしまうことがあり、一般的には好ましくありません。

ということでエアクリーナーというのは、そうした余計なものを避けてくれるパーツなので、せめて定期的な清掃や、あまりに汚れていたら交換くらいはしてあげたいということになります。

「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治著 日刊工業新聞社より)」

スポーツエアクリーナーは吸気効率は高いが取り付けに工夫が必要かも…

エンジンをなるべく傷めないで吸気効率を上げたい場合には、スポーツエアクリーナというものがあります。純正形状のもので、目を荒くした感じのものや、本格的なものでは、もともとのエアクリーナーを取り払いキノコ型(ファンネル型)エアクリーナーに交換する手段もあります。

ただ純正のエアクリーナーボックスは、うまく外気とつながる位置に付いているので、それを取っ払ってしまうと、ただエアクリーナーがエンジンルームにむき出しになり、熱い空気を吸うという本末転倒な話にもなりかねません。特に現代のハイパワー車は熱い上に逃げ場がなく、それを防ぐためにバルクヘッドを設けるなどの工夫が必要になります。


「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治著 日刊工業新聞社より)」

あと、重要なことは吸気が大幅に増えると、燃料噴射量との兼ね合いで燃調がずれてしまうことがあるということです。増えた空気にECUがちゃんと対応してくれればいいのですが、そうでなければECUのプログラムを吸気量の増加などに応じて書き換える必要が出る場合もあります。キャブ車なら関係ありませんが…

なにごともほどほどがいいということで…。





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