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米国国債のデフォルト騒ぎについて

米国国債の債務上限問題とは、政府が借金を制限するために設けられた上限額に達し、新たな借金ができなくなる状況を指します。
このまま債務上限に到達し、債務不履行(デフォルト)が起こる可能性が報道されています。

1 米国国債の債務上限問題

米国政府は税金や国債発行によって収入を得て支出を行います。しかし、収入が支出を上回る場合、差額を埋めるために国債を発行します。国債を無制限に発行することはできず、過去に債務上限が設けられました。政府は債務上限に到達する前に、債務上限の引き上げか支出の調整を行います。過去には何度も債務上限が議論され、通常は債務上限の引き上げが議会で決定されてきました。

現在、共和党が議会で多数派を占めており、バイデン大統領(民主党)との間で債務上限の撤廃や無制限化に関する意見の対立が起きています。

バイデン大統領は債務上限問題の解決を最優先とし、そのためにはG7広島サミットにもオンラインで参加する可能性があります。

2 デフォルトによる影響

債務不履行が発生すると、以下のような影響が生じる可能性があります。

1 金利の上昇:自動車ローンや住宅ローン、クレジットカードなどの利息が上昇し、市民生活に大きな影響を与えます。
2 融資の減少:金融機関が慎重になり、融資を控える傾向が生じ、信用枠が減少し、経済の成長が鈍化する可能性があります。
3 投資額の価値下落:金融不安から、株式などのリスク商品に売りが出て、投資額の価値が下落する可能性があります。
4 個人消費と経済の減少:借入コストの目減りを目の当たりにして、個人が支出を抑制するようになり、経済は減少する。
5 インフレが進む:国債のデフォルトは、米国ドルの価値をさげることになり、ドル安から輸入価格が上昇。これによって、インフレが進む可能性がある。FRBのインフレ退治が台無しになる。




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