【囲碁ミステリー】秀策の碁石は「エクボ石」か?
本因坊秀策の碁石は「エクボ石」の可能性が高いです。
ワクワクするのが、令和になっても囲碁ミステリーで、どこにも真相はまだ書かれてないというところです。
文化庁が運営する文化遺産オンラインでも「貝」とまでしか書かれていないため、何の貝からつくられているかわかりません。
専門書を読むと、エクボ石(昔のハマグリ貝でつくられた碁石)の可能性が高いですが、あくまでも「可能性」のお話。
解けない謎があるほうが、逆に楽しい。
読者の皆さまも一緒にワクワクしながら読んでもらえるとうれしいです。
本因坊秀策とは
まず、本因坊秀策とは誰かについて説明します。
この人は、江戸時代に活躍した今も根強い人気がある棋士です。
漫画「ヒカルの碁」キャラクターのモデルにもなった囲碁のレジェンド。
そんな秀策が愛用した碁盤と碁石が今も広島に残っています。
「エクボ石」って何?
さて、秀策の碁石が「エクボ石」だと予想していますが、これは昔にハマグリ貝からつくられた碁石の呼び名です。
クオリティが高いことで有名な、宮崎産のハマグリ碁石がつくられるよりも前のこと。
当時はハマグリ貝の産地は茨城県九十九里浜あたりが主でした。
これがなぜ、エクボ石と呼ばれるのかというと、エクボのように裏面がくぼんでいるからでした。
貝が薄くて、表面だけふくらんでいたことが言葉の由来です。
まだ宮崎産のハマグリ碁石が、つくられていなかった江戸時代。
貝だとしたらエクボ石ではないでしょうか?
なんで、はっきり断言できないの?
いやいや、もうエクボ石で決定でしょ!と思いたくなりますね。
しかし、文化庁が運営する文化遺産オンラインでも「貝」までしか書かれていません。
実は、シャコ貝でつくられた碁石も存在します。
ハマグリ碁石確定!とはいきません。
さらに、本因坊秀策囲碁記念館の公式サイトにて写真を見ることができますが、この貝が国産のハマグリかどうかは鑑定しないとわかりません。
しかし、見ただけでビビっとくるものもあります。
ハマグリ碁石の取材で、黒木碁石店に行ったときに、一粒が数十万円の宮崎産ハマグリ碁石を見てきました。
両面がふっくらしていて厚みがあるのはもちろんですが、下からライトをあてないと貝のしま模様が見えないほどのきめ細やかさで、宝石のようでした。
真相をまだ、知りたくない
本やネットで調べても、真相はわからなかったので囲碁ミステリーです。
いつか、鑑定結果が公表されたら「エクボ石」なのかはっきりします。
だけど碁石碁盤オタクの私は、まだ知らないままでいたい。
碁石や碁盤を知りたくて取材をしていますが、秀策の碁石はまだミステリーのままでいてほしいです。
解けない謎も、逆に楽しくてワクワクするからです。
いつか広島の本因坊秀策囲碁記念館に行きたいです。
宮崎の超高級ハマグリ碁石のように、生で見た人にしかわからないヒントがあるかもしれません。
どんなにデジタルの時代になっても、アナログで見たいものはまだたくさんあります。
碁石や碁盤って、なんだかワクワクしませんか?
読んでいただき、ありがとうございました。
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