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【繁盛戦略読本】『バーモントカレーをガンガン売る!方法』

はじめに。

商店街にある八百屋さんが、どんどん姿を消しています。

「安いっすよ、安いっすよ。シャキシャキ甘い大根が、入ったよぉ〜。そこのおねえさん、買っていかないか〜い!」

そんな威勢のいい声もあまり聞かなくなりました。大型スーパーが増え、個人商店は勝てなくなったのです。確かに、品揃え・安さでは、勝ち目はありません。お客さまにしてみれば、同じ商品が安く売っているなら、スーパーへ流れるのは、当然のことです。

「近くにスーパーができたんじゃ、うちみたいな小さな店はひとたまりも無い」

そう嘆く店主がいるのは、無理もないことです。しかし、本当にそうでしょうか。勝てないのでしょうか。本気で勝つ方法を考えたことがあるでしょうか。お客さまが求めているものは、品揃えや安さだけでしょうか。

「違うような気がする。他に何かあるような……」

そうです。そう思いますよね。人はそんなに単純じゃない。心の奥底に、“ビビッと感じるもの”を待っているのです。それは、いったい何なのでしょうか。

答えは、『付加価値』

簡単に言うと、そうなります。これは、誰でもわかることです。しかし、その『付加価値』をどうつければいいのかが、難しいところです。
考えてもわからないから、困っているのですよね。それをわからないまま、惰性で営業しているから、お店が潰れてしまうのです。

私が、考えるお手伝いをしましょう。いや、何をすべきかをずばりお教えしましょう。

お教えする販促策を片っ端から、実践してください。「そんなの意味ない」と、勝手に判断しないでください。私が提案する策は、必ず効果のあるものです。疑問など一切持たずに、実行に移してください。もし、効果が無ければ、やり方をもう一度見直して、実行してください。一度で諦めないでください。

これから私が提案する販促策は、八百屋さんをモデルにして、解説します。八百屋さんは、どこにでも売っている商品しか扱っていません。そんな商品を“どう売るか”を解説しますので、他の業種の方は、自分の業種に置き換えて、考えてみてください。

“安売り”もせずに、普通の商品をガンガン売る!方法です。

今回私は、八百屋さんで「バーモントカレー」を売る方法を解説します。バーモントカレーは、スーパーなら、どこでも置いていますし、定期的に安売りする商品なので、モデルとして選びました。普通に考えれば、あまり売れない商品です。そんな難しい商品なので、さまざまな策が必要となります。

POPを変えれば売れる! チラシを工夫すれば売れる! というものでもありません。関連する、まわりのものすべてに、あの手この手の工夫が必要です。少し面倒なことかもしれません。しかし、ひとつひとつ確実に実践することで、その商品は売れるようになり、さらにお店全体の売り上げまで、上昇していきます。

それは、ひとつの商品の販促を考えることで、「売るための考え方」を学ぶことになるからです。ひとつの商品を売るためにも、さまざまな方法があることを知ってください。

「チラシの工夫」が流行っているからと、それを勉強する。
「売れる言葉」と聞けば、マネしてみる。
「手書きPOP」がいいらしいと知れば、すぐに書く。

それらは、悪いことではありませんが、売れないことの解決策にはなりません。一時的に売れても、すぐに下降線です。そこには、テクニックしか存在しないからです。商品に付加価値が生まれたわけではありません。魅力が増したわけでもありません。買う気にさせただけで、家に帰ってから、後悔するかもしれません。

「どうして、こんなものを買ったのだろう?」

これでは、お客さまを本当に満足させたことにはなりません。

「あぁ、あの店で買って良かった」
「あの店のバーモントカレーは、どこよりも美味しい」

そう思っていただけるような販促策が、必要なのです。

あなたは、「バーモントカレーなんて、どこで買っても同じ味だ」と思いますか?

ガンガン売る!ヒントは、ここにある!

☆ バーモントカレーは、どこで買っても、同じ味? ☆

◎使う野菜が違えば?

◎いつもと違うお肉を使えば?

◎魚介類を使うと?

◎カレーが健康に良い、と聞いたら?

◎サラダを工夫すると?

◎カレーライス以外のメニューでは?

◎大人数で食べたら?

◎美味しい食べ方を教わったら?

◎つけ合わせを変えると?

◎食べたい時とそうじゃない時では?

◎作り方が違えば?

ヒントの解説

どこで買っても、同じ味であるはずのバーモントカレーですが、作り方を変えてみたら、どうでしょうか? 使う野菜を変えると? 肉の炒め方を変えると? 魚介類を使ってみると? つけ合わせを変えては?

当然、味の感じ方が変わりますよね。「それは、買った人が勝手にやることでしょ」と思っているようでは、バーモントカレーは売れないのです。

普通にカレールウを買う人は、いつもの作り方で、いつもの食べ方をするために買うだけです。それでは、お客さまが食べたくなるまで、待たなければいけません。そうではなく、“食べたくなるような”情報を提供して、「今日はカレーにしようかしら」と、突然思っていただけるようにしなければ、売れないのです。

いつものバーモントカレーだけど、いつもと違う食べ方をしていただく。そんな情報を提供することが、重要なのです。

“いつものカレーが、ちょっと違う”

そこに、お客さまは興味を示すのです。

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