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地方創生×IoT×データ活用 セミナー(株式会社QUICK × ifLink)

皆さん、こんにちは! ifLinkオープンコミュニティ会員の濱@ISEです。
今回は、株式会社QUICKとiflinkオープンコミュニティ共催のセミナー「地方創生×IoT×データ活用 セミナー & ifLink体験交流会」の参加レポート(のようなもの)です。
そんなにまじめな記事でもないので、氏名はざっくりとXX氏とさせていただきます。

はじめに

事務局の千葉さんから、いつものようにifLinkオープンコミュニティ、ifLinkについての説明がありました。
今回のセミナーの参加者は、半分以上の参加者がiflinkはじめまして、という方々で、時間の都合もあってとてもテンポよく(やや駆け足な)説明で、どこまで理解を深めることができたかは、ご想像にお任せします。

さっそくセミナーの内容に、と思うのですが、そのまえに今回のイベントで会場も提供いただいた株式会社QUICKさんについて(とても)簡単に。
ぼくの理解した範囲での説明になるので、間違いがあったらごめんなさい。

<株式会社QUICK>
日本経済新聞系の金融データを扱う会社で、日経平均株価の算出なども手掛けているとのこと。
世界の証券・金融情報をはじめ、政治・経済情報に強い会社で、官公庁・自治体ともお付き合いがあるとのこと。

今回のイベントにあたり、QUICK本社も入っている日本橋兜町KABUTO ONEのオフィスカンファレンスと、併設のバーカウンター(しかもケータリングつきで!)をご提供いただきました。
しまった、写真撮らせてもらえばよかった・・・。

さて、他社のセミナーの話をどこまで出してよいものか、というのはあるのですが、お話いただいた内容をかいつまんで書かせていただきます。

ケーススタディ@株式会社QUICK

登壇するのは、データソリューション事業本部のカク氏。
(株)QUICKは、データを扱う事業をしていて、自治体データ利活用の推進プロジェクトを進めているとのこと。
現在は8自治体(僕の出身地である石川の自治体も入ってた!)とつながりを持っていて、
・消防の出動・看護師の離職率 医療代行サービス評価
・タイヤの振動データによる路面沈没状況
など、自治体がもつデータを活用した事業・サービスをされているそうです。

もともとイベント情報をあつめて活用するようなことをしていたそうですが、オープンデータはゼロコストで手に入るものの、フォーマットが自治体ごとにバラバラで、データの粒度もまちまちであり加工・利用しにくい状態だったとのこと。
自治体としては、データは持っているが、どう使われるのか、どんなデータが求められているのか、イマイチわかっていない。
データを利用したい企業としては、どんなデータがあるのか、どうやって開示されるのか、イマイチわかっていない。
そんな両社のギャップを埋めるのが、(株)QUICKのサービスで、自治体が提供(公開)しているデータをQUICKが吸い上げ、データを加工する。
利用したがっている企業は、(株)QUICKから加工された(使える)データをダウンロードして活用する、といった形になっているということでした。

こういったオープンデータを扱っている(株)QIUICKのifLinkでの取り組み案は、オープンデータ×センサーデータで地方創生の課題解決ができるのではないか、ということです。

パネルディスカッション

テーマは「地方創生の課題解決を共創するDX IoT × データ活用」ということで、まずは登壇者のご紹介から。

(株)QUICK:カク氏、古屋氏
岡山県津山市情報政策課:中尾氏
岡山県津山市企業:北村氏((株)ワードシステム)
街中IoT部:和木氏(みずほ東芝リース(株))

地方代表として、岡山県津山市の自治体・企業の方と、ifLinkから街中IoT部の部長さんが登壇となりました。
ディスカッション自体は、司会が質問を投げかけ、パネラーに意見をうかがう形で、とてもスムーズに進みました。

津山市では、平成27年からオープンデータの活用を推進し、平成29年から公開しているとのこと。
これまでに300件を超える活用実績があり、年齢別、施設位置情報、防災、コロナ関連、広戸風のデータが活用されているということでした。
また、企業だけでなくとして、津山高専とも官学連携の形で進めているプロジェクトもあるとのこと。
北村氏は、2013年からオープンデータの利活用を津山高専の卒研で扱っていて、今年の津山高専ではifLink活用した卒研もされているとか。
ifLinkで博士号(!)をとった方もいるので、学術研究にも寄与できるifLinkをよろしく!
なお、広戸風は、津山の地方風らしいです。

津山市の事例

さて、パネラーの皆様に向けて、司会から質問です。
「津山市のデータ活用取り組みの課題、よかったことは?」

オープンデータの取り組みにおいて、データ更新をどうやって継続していくか、に苦労した。
民間がどういった行政のデータを求めているか、を知ることができた・
取り組みをきっかけとして、別の話をすることもできた
→民間企業とコミュニケーションできるようになったのはよかった

中尾氏

ものづくり、データを活用にあたってデータの使いにくさがあった。
データ形式(CSV、まさかのPDF)、公開方法(Web、他)、データの鮮度、名前付けなど。
コロナ下でのデータの扱いがかわった(公開する側によって内容、形式、非公開)。
データ提供側の都合でコロコロかわったところは困る。

北村氏

よく聞く声として、LED照明、インフラ点検まわり、柱が古い、いつ立ったかわからない。
照明器具は水銀、玉切れで数年に1回交換だが、柱はもともと一生ものだったが最近はメンテナンスが求められている。

和木氏

これを受けて、パネラー陣のコメントとして、

インフラの老朽化は色々問題になっている。
(株)QUICKの事例でタイヤの振動で道路の消耗を調べたりしている。
大自治体は国が対応するべきと考えている。
自治体ごとにニーズが異なる(人手の有無、道路の状態による)。
まずはニーズのヒアリングから着手する必要がある。
自治体によってニーズはバラバラなにから着手するかに困った。
その中でも人口減少は自治体共通の課題だった。
津山市(数年前までは10万人)も数千人規模で減っているが、データ活用でどうにかなるか。。。
デジタル庁から補助金のデータをちゃんと出せ(移住・定住)と指示がある、進んでいるのか。
津山市もスマートシティ構想、政策立案のさいにデータに基づいて、を今年度からやっている。
市街地再活性化(イギリスでもやっているらしい)をちゃんとしないと人口減少になってしまうのかなぁ。

パネラーの皆様

などなど。
なるほどねぇ。

>インフラの老朽化

生活インフラ、水道管とかガス管でもそんな話聞きますね。
そもそも、何十年も前に作られたものが、何十年後も使える保証は誰がしているのか。
作った当時で何十年もたっても大丈夫だった実績があるのであればわかりますが、そんなはずもなく。
まぁ、誰かの責任を追及したところで、現状が変わるわけでもないので、その辺はどーてもいいとして。
今後、また数十年かけて入れ替えていくことになるのは間違いないだろうと思います。
交通・通信・電気・ガス・水道と、生活に影響のあるものばかりで、簡単にできることでもないですが、逆に今だからこそできることもあるのではないでしょうか。
一生ものでないことは分かったのです、人間と同様に世代をまたいでアップデートしていけばいいのです。
などと、一個人の勝手な意見でした。

IoT 共創ワークショップ

パネルディスカッションも終わり、次は共創ワークショップということで(いつもの)ifLinkオオギリ体験会です。
今回は、テーマが「地方創生×IoT×データ活用」ということで、ifLinkオオギリのテーマも「情報活用」と縛りがある珍しい会となりました。
本セミナーは、なんと50名近くの参加者がいまして、ifLinkオオギリのチームも12チーム(だったはず)もありました。
ちなみに、僕はCチームのテーブルファシリテーターをお願いされたのですが、実はifLinkオオギリに自分が参加するのは片手で数える程度しか経験がありません。
いろんなイベントに顔を出して、学生向けのワークショップとかのサポートもしているので、完全にベテラン扱いですね。(過去のイベントではプロ扱いとかされてます)

それはさておき。本日のifLinkオオギリテーマは事務局側から各チームに指定があり、今回参加したCチームのテーマは・・・。

「介護」

いや、うそでしょ。これ、ぜったい事務局側が意図的に指定してますよね。

よりによって「エッセンシャルワーカーの課題を考える部」の僕に「介護」を振るとか狙ってやっているとしか思えません。
まぁ、いいです。テーブルファシリテーターを当日いきなり「よろしく」といわれたのも、まぁいいです。
やりますよ。やってやりますよ。だから、ifLinkシャツください。(え、ちゃんと買えって?)
ifLinkオオギリを始める前のアイスブレイクで1分自己紹介があったのですが、もう「エッセンシャルワーカーの課題を考える部」をネタにするしかないですよね。

では、あらためて今回のifLinkオオギリテーマを見てみましょう。
やはり今回も、はじめてifLinkオオギリを、というかifLink自体がはじめましてのグループメンバーもいる中で、ぼくらのグループは

 🔸シーン:介護
 🔸ペルソナ:利用者
 🔸テーマ:情報活用

となりました。

なお、今回のセミナー、参加得点としてIF-THENカードが配布されました。
どうも、在庫過多のようでして、今回は思い切って配布ということになったようです。

IF-THENカード(いい紙使ってる)

こまりごと・うれしいこと

ifLinkオオギリ最初のワークは、「こまりごと・うれしいこと」を出すことです。
Cチームでは、ちょっと身近にそういった方がいない参加者もいたので、ちょっとサポートを(テーブルファシリテーターですから)。
ペルソナの「利用者」について、介護の場合は、介護する人(介護福祉士とかご家族)と介護される人がいますよ、という話をさせてもらいました。
あわせて、最初のアイデアとして、「知らない間に外に出ちゃった」を出しました。
そうすると、「そういうことか」「なるほど」といった反応とともに、皆さん自分のアイデアが出てきたようです。

こまりごと・うれしいことを出したところ(今回は紙が大きいぞ!)

いい感じに「のっかり」アイデアも出てきたりして、上図のようになりました。
個人的な感想としては、介護サービス、仕組み、誰が助けてくれるのかわからないといったこまりごとは、なるほど確かに、と思いました。

IF-THENしましょ

ここまで出てきたこまりごと・うれしいことのアイデアについて、次はそれを解決・実現するIF-THENを考えます。
今回、できるならIF-THENカードのモジュールを使ってみましょうということで、各チームというか各人に配布されたIF-THENカードも手元に待機中。
「情報活用」というテーマがなかなかに厄介かと思っていたのですが、チームメンバーの皆さん、さすがの対応力を見せてくださり、自治体が持っていそうなデータを活用したIF-THENが出てきました。

IF-THENアイデアをひねり出したあと

最終的に、上図のようなアイデアが出ました。
いくつか拾ってみましょう。

  • どういったサービスがあるか/誰が助けてくれるか/介護保険の仕組みがわからない
    IF:介護の状態を入力・映像で見せると
    THEN:近くのサービス/適切な介護施設/おススメの介護施設を紹介してくれる
    活用するデータ:地域の介護施設情報

これ、似たようなサービスを自治体がしているのかもしれませんが、人力だと思うのですよ。
つまり、紹介先は担当者がわかる範囲でしかなく、役所に出向いていろいろと相談しないといけないので利用に心理的なハードルもありそうでして。
気軽に使えるシステム化されると、すごく助かる気がしました。

  • バリアフリーなルート案内/飲食店/多機能トイレの空き状態がわかるIF:現在位置(GPS)
    THEN:最寄りの開いているお店/トイレの位置がわかる(そして案内してくれる)
    活用するデータ:地域の公衆トイレなどの位置情報、(より詳細な)道路情報

ちょっと聞いた話ですが、ある駅では、多機能トイレがあるのに、そこに行くルートがない(階段のみ)という本末転倒な状況があるそうです。
地図アプリでも、バリアフリーなルート案内は(僕は)知らないので、実現できると助かる方が多いのではないでしょうか。

ワークショップの最後に、いくつかのチームのアイデア発表がありました。
動画撮影していたようなので、もしかしたらそのうちYouTubeにあがるかも。

最後に

地域創生、はちょっと難しいですが、IoT×データ活用は、それこそDXの世界だと思うので、「いいぞ、もっとやれ」と思いました。

ぼくは、データはただの数字とか文字の羅列で、それに意味を持たせてこそ情報になると思っているのですが、そういったデータを情報に加工して提供してくれる(株)QUICKのデータに対する知見・サービスは、データを収集するのに活躍するであろうIoTの普及を目指すifLinkと相性がよいのではないかと思いました。

ワークショップは、テーマがテーマだっただけに、エッセンシャルワーカーの課題を考える部にも還元できるかなぁ、と思いながらやっていました(というか、だいぶ思考が持っていかれました)。

勉強にもなるので、時間と稼働の調整がつくなら、若手もつれてきたいですねぇ。

おまけ

むしろこっちが本番ですかね?
セミナーの最後、オフィスカンファレンス併設のバーカウンターが解放されました。
しかも、つまめるお菓子と、ケータリング(サブウェイ)までご用意いただきまして、もう今までの交流会とはちょっと違うぞ。
アフターということで、いい感じのBGMも流れはじめ、各々がお酒に手を伸ばして、ネットワーキングというなの飲み会が始まりました。(ぼくはお酒弱いのでお茶とお水で。(-_-;))
酒瓶をフタしたままで傾ける人がでちゃった(しかも2人)のは、ご愛敬ということでwww

ぼくは飲みませんでしたが、鹿児島の麦焼酎(だったと思う)を開けてくださったり、二次会まで開いてくださった(食べ物もおいしかったです)、(株)QUICKの渡辺氏をはじめ、(株)QUICKの皆さま、ありがとうございました。


ifLinkオープンコミュニティについて

一般社団法人ifLinkオープンコミュニティは、さまざまな企業・団体に所属する人々が、その垣根を超えてオープンに交流しながら「誰もがカンタンにIoTを使える世界」の実現をめざすコミュニティです。
2020年3月2日に複数企業により設立され、現在100社以上の企業や学校が参加し、IoT機器のifLink規格への対応やIoTソリューションの試作、アイデア発想、マーケティングなどを行っています。
※ifLinkは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標です。

株式会社QUICK

#ifLink #QUICK #地域創生 #IoT #データ活用 #ifLinkオープンコミュニティ #ifLinkオオギリ #ISE

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