S.S.

興味関心:総合診療・家庭医療・感染症など

S.S.

興味関心:総合診療・家庭医療・感染症など

マガジン

  • 内科

  • 感染症

  • 雑記

  • 医学書

  • 旅行医学

最近の記事

<論文>成人高血圧症における血圧目標:AAFPの臨床実践ガイドライン

Practice Guidelines Blood Pressure Targets in Adults With Hypertension: A Clinical Practice Guideline From the AAFP https://www.aafp.org/dam/AAFP/documents/journals/afp/AAFPHypertensionGuideline.pdf 【要約】 この臨床実践ガイドラインは、成人高血圧症の患者に対する血圧目標につい

    • <論文>コロナにおける10の賢明な選択

      Choosing Wisely for COVID-19: ten evidence-based recommendations for patients and physicians Nat Med. 2021 Jul 5. doi: 10.1038/s41591-021-01439-x <一般向け> 01.公共の場では、フィットしたマスクを適切に使用する。 10件の調整済み(n=2,647)および29件の未調整(n=10,170)の観察研究を対象としたシステマティッ

      • <論文>小児のコロナ重症化リスク因子

        Underlying Medical Conditions Associated With Severe COVID-19 Illness Among Children JAMA Netw Open. 2021 Jun; 4(6): e2111182. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2021.11182 重要性 小児の基礎疾患と重症COVID-19疾患に関する情報は限られている。 目的 基礎疾患と医療の複雑さに関連した小児のCOVID-19重症

        • <論文>PMQ-9での躁状態チェック

          The Patient Mania Questionnaire (PMQ-9): a Brief Scale for Assessing and Monitoring Manic Symptoms J Gen Intern Med. 2021 Jun 18 doi: 10.1007/s11606-021-06947-7 背景 測定に基づくケアは,双極性障害に対して有効な臨床戦略であるが,広く採用されている患者報告式の躁症状測定法がないこともあって,十分に活用されていない。

        <論文>成人高血圧症における血圧目標:AAFPの臨床実践ガイドライン

        マガジン

        • 内科
          21本
        • 感染症
          26本
        • 雑記
          10本
        • 医学書
          3本
        • 旅行医学
          6本
        • 老年医学
          5本

        記事

          接種済証明書を取得しました

          新型コロナウイルスワクチン予防接種済証明書を取得しました オリンピック会場入場のパスポートになるほか,一部居酒屋などで優待サービスが得られるなんていう話題もあったので,早めに取得しておきましたが,やや手間がかかりましたので共有します 自分はそもそも医療従事者枠で4月に接種しましたが,接種記録書には「自治体が発行する接種済証については自治体窓口にお問合せください」と記載されていました しかも,その接種記録書は会場で回収されてしまいました。昔からの性格で大事な書類などは写真

          接種済証明書を取得しました

          コロナ禍での禁煙キャンペーン

          今週のJAMAより,以下の記事を読みました。 これまで禁煙外来に携わった経験もありますが,たしかにコロナ禍で禁煙のチャンスを失ってしまった方は多いかもしれません。 そこで,米国では,カリフォルニア大学サンフランシスコ校が"I COVID QUIT"キャンペーンを開始したとのことでした。 英語のセンスがないので間違っているかもですが,"I Could Quit(やめることができた)"ということなのでしょうか。 以下は上記ページのFAQです。 喫煙者はCOVID-19に

          コロナ禍での禁煙キャンペーン

          余ったワクチン問題で抜けているなと思うこと

          ここ数日メディアによる報道が多いこの問題についてです。 某薬局の会長の優先接種疑いの告発に始まり、続々と首長クラスの優先接種疑惑が持ち上がっている状況ではありますが、もちろん廃棄になってしまうくらいなら打てる人に打つこと自体には賛成です。 問題は、コロナワクチン(ファイザー製)は原則2回接種が必要ということです。しかも、基本的には2回目は3週間後と決まっています。1回でよいインフルエンザとは少しわけが異なります。 1回目をおこぼれで打った方は、まさか2回目をちゃっかり優

          余ったワクチン問題で抜けているなと思うこと

          <論文>第3世代キノロンとアキレス腱断裂

          Association Between Third-Generation Fluoroquinolones and Achilles Tendon Rupture: A Self-Controlled Case Series Analysis Ann Fam Med. 2021 May 19(3): 212-216. doi: 10.1370/afm.2673. 目的 第3世代フルオロキノロン系抗菌薬の使用がアキレス腱断裂の発生と関連するかどうかを、自己対照ケースシリーズ

          <論文>第3世代キノロンとアキレス腱断裂

          <論文>臨床推論力評価のための改訂版IDEA

          Development of a Clinical Reasoning Documentation Assessment Tool for Resident and Fellow Admission Notes: a Shared Mental Model for Feedback J Gen Intern Med. 2021 May 4. doi: 10.1007/s11606-021-06805-6. 背景 研修医やフェローは、臨床推論の記録についてほとんどフィードバ

          <論文>臨床推論力評価のための改訂版IDEA

          ワクチン筋注の方法

          コミナティ(新型コロナウイルスワクチン)に限らず,不活化ワクチンでは原則筋注のほうが望ましいとされますが,なかなか一般診療では接種機会が少なかったのも事実かもしれません。 通常,成人の筋肉注射では,三角筋中央部に接種することになりますが,一時期,「新しい方法」が話題になりました。主な解説動画としては以下があります。 サムネイルにもあるように,「肩峰から下ろした線と,前腋窩線の頂点と後腋窩線の頂点を結ぶ線とが交わる点」に接種する方法です。 一方,従来のやり方は,肩峰から3

          ワクチン筋注の方法

          <医学書>免疫チェックポイント阻害薬と免疫関連有害事象(irAE)

          最近関心がある領域です。 ようやく包括的なまとめ書籍がいくつか出てきたので紹介です。 こちら↑はボリュームがかなりあり,しばらくは決定版的存在になる予感がします。 こちら↑は雑誌の特集なので,とっつきやすい印象です。 よろしければ下記まとめもご覧ください。

          <医学書>免疫チェックポイント阻害薬と免疫関連有害事象(irAE)

          <論文>患者が誤情報を持ってきたら

          COVID-19 Conspiracies and Beyond: How Physicians Can Deal With Patients’ Misinformation JAMA. 2021;325(3):208-210. doi:10.1001/jama.2020.22018 患者が誤った情報を持ち込んできたときに,どれだけ間違っているかにすぐに焦点を当てるべきではない。まず,一緒に同じ船に乗っていることを認識し,私たちがみな誤情報に対して脆弱であることを理解す

          <論文>患者が誤情報を持ってきたら

          <論文>NAFLDの管理

          Nonalcoholic Fatty Liver Disease:Common Questions and Answers on Diagnosis and Management Am Fam Physician. 2020 Nov 15;102(10): PMID: 33179900 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、米国で最も一般的な肝疾患であり、成人の最大30%が罹患している。NAFLDには2つの形態がある:非アルコール性脂肪肝(NAFL)は、肝障害や線維化

          <論文>NAFLDの管理

          遅すぎるより早すぎるほうがいいのか

          第3波とされる患者数増加に伴い,「政府の対応が遅い」と各所で報じられています。 では,早め早めに手を打っていたらどうなっていたでしょうか。 思い出したいのは,第1波のときの緊急事態宣言です。このときは,逆にやりすぎだったという意見がみられました。 結局のところ,きわめて皮肉なことではありますが,早め早めに手を打てば,当然被害は少なくなるものの,その恩恵は目に見える形として実感しづらくなります。 今回,予想もまったくせずに後手後手に回ったわけではなく(もしかしたらそうだ

          遅すぎるより早すぎるほうがいいのか

          <論文>コロナ時代の風邪診療

          Using antibiotics wisely for respiratory tract infection in the era of covid-19 BMJ 2020;371:m4125 doi: 10.1136/bmj.m4125 知っておくべきこと 急性呼吸器感染症(RTI)のほとんどはウイルス性であり、バーチャルケアで管理ができる。 COVID-19が陰性のRTI症状のある患者では、ウイルス性RTIの診断が最も可能性が高く、ほとんどの場合、支持療法の継続が

          <論文>コロナ時代の風邪診療

          <論文>下肢静脈血栓症管理

          Diagnosis and Treatment of Lower Extremity Venous Thromboembolism: A Review JAMA. 2020 Nov 3;324(17):1765-1776. doi: 10.1001/jama.2020.17272. 重要性 下肢深部静脈血栓症(DVT)の発生率は10万人年あたり88-112人で、年齢とともに増加する。下肢深部静脈血栓症(DVT)の再発率は、初回発症後10年間で20%~36%である。 デー

          <論文>下肢静脈血栓症管理