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実子誘拐(Parental Abduction)

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実子誘拐とは、離婚や監護権の獲得、一方の親への復讐のために、一方の親に連絡をせずに、自分の子どもを自宅から連れ去ることです。実子誘拐は、子どもに悪影響を与える児童虐待、残された親… もっと読む
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記事一覧

親が子どもを誘拐する理由

親が子どもを誘拐する理由

 この記事は非営利団体テイクルートの「Why Parents Abduct Their Children」を翻訳したものです。
 テイクルートは、元誘拐された子どもたちが米国司法省からの助成金を受けて設立した初の行方不明児童団体です。

テイクルート灰色文献「親が誘拐をする理由」     ©Take Root 2009

親が子どもを誘拐する理由Liss Haviv & Janet Brodsky

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国際的な子の連れ去り: 連れ去り・再統合が子に与える影響

国際的な子の連れ去り: 連れ去り・再統合が子に与える影響

 2019年6月10日(月),東京大学において,外務省は「ハーグ条約締結5周年記念シンポジウム『ハーグ条約と日本』子ども中心の国際家事手続きに向けて」を開催しました。
 このシンポジウムは、第1セッション「日本におけるハーグ条約の実施と課題」、第2セッション「今後進むべき道」から構成されています。
 ここで紹介する記事は、第2セッションの基調演説で講演をした、マリリン・フリーマン英国ウェストミンス

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実子誘拐:その長期的な影響

実子誘拐:その長期的な影響

 家族法、政策、実践のための国際センター( International Centre for Family Low, Policy and Practice)は、家族法や児童法のあらゆる側面について、学術的、実務家的、政策的な視点を結集し、共同ディレクターがそれぞれ長年に渡って取り組んできたイングランド法と比較法の重要セクションであるこの広い領域で、分野横断的・管轄横断的に研究を実施、普及させるた

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5.10 実子誘拐(カナダ検察)

5.10 実子誘拐(カナダ検察)

この記事はカナダ検察(PPSC)のホームページに掲載されていた検事総長の指示書「Directive of the Attorney General Issued under Section 10(2) of the Director of Public Prosecutions Act」の翻訳です。

5.10 実子誘拐
カナダ検察庁デスクブック
検察庁長官法第10条2項に基づき発行された検事総長

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Custody X Change 実子誘拐と実子誘拐が監護権に与える影響

Custody X Change 実子誘拐と実子誘拐が監護権に与える影響

Custody X Changeは、「離婚や別居をした親や法律家の生活を少し楽にし、苦痛を軽減する」を目的に、親の養育計画と実践を支援するソフトウェアを提供している2003年に創業したアメリカの会社です。
こちらのサイトで「実子誘拐」を綺麗に纏めていたので、翻訳紹介します。

 実子誘拐は、一方の親がもう一方の親の監護権を侵害して、もう一方の親から子どもを引き離すことを言います。
 しばしば監護権

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Custody X Change 子どもの監護権を失う7つの経路:ママとパパ

Custody X Change 子どもの監護権を失う7つの経路:ママとパパ

Custody X Changeは、「離婚や別居をした親や法律家の生活を少し楽にし、苦痛を軽減する」を目的に、親の養育計画と実践を支援するソフトウェアを提供しているアメリカの会社です。
こちらのサイトで「監護権喪失」を綺麗に纏めていたので、翻訳紹介します。

 母親が自分の子どもの監護権を失うことがあるのだろうか。親はよく不思議に思います。実は、母親も父親と同じように監護権を失う可能性があるのです

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親による実子誘拐に関する危険因子の早期発見

親による実子誘拐に関する危険因子の早期発見

この記事はアメリカ司法省が2001年に発効した「Early Identification of Risk Factors for Parental Abduction」の翻訳です。アメリカでは監護権に関する法律は州によって異なりますが、自分の子どもを誘拐する行為は、全ての州で犯罪となります。実子誘拐が子どもや誘拐された親のメンタルに多大な影響を与えることが判明したため、現在では実子誘拐をドメスティ

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親による子どもの誘拐

親による子どもの誘拐

 「ミッシングキッズ・カナダ」は、カナダの行方不明の子どもに関する情報センターです。カナダ児童保護センターが所有、運営しており、行方不明の子どもを見つけるために家族を支援し、子どもの行方不明を防ぐための教材を提供しています。また、警察やその他の関係者と緊密に連携して、行方不明の子どもの捜索に当たっています。
 この記事は、ミッシングキッズ・カナダのウェブサイトの中の「Parental Child

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♛日本における子の奪取に関する情報

♛日本における子の奪取に関する情報

諸外国が日本人による子どもの誘拐に注意を喚起していますが、イギリス政府がウェブ公開している「Information on child abduction in Japan」を翻訳公開します。

英国外務・英連邦省
ガイダンス
日本における子の奪取に関する情報
2021年3月19日更新

1.免責事項 本ページに掲載されている日本の法制度に関する情報は、一般的な情報としてのみ提供されています。個別の

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親による子どもの誘拐に対する刑事司法制度の対応

親による子どもの誘拐に対する刑事司法制度の対応

子どもの連れ去りが児童虐待の一形態であることは広く認知されており、連れ去り先が国外であろうと国内であろうと、虐待であることに変わりはありません。アメリカでは、1960年代後半から1970年代に今の日本と同様の事態が発生しましたが、連れ去りは児童虐待であるとの観点から、刑事事件として法整備を進めてきました。そこで、その知見を活かせるように、その取組みを纏めたアメリカ司法省の「The Criminal

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親による子どもの拉致の影響

親による子どもの拉致の影響

 この記事は、「HealthyPlace.com(健康ひろば)」という海外のサイトの中の記事「The Impact of Parental Child Abduction」に記載されていた実子誘拐に関する報告書を翻訳したものです。この報告書は1999年の国連子どもの権利委員会・特別セッションでナンシー・フォークナー博士が提出した、「親による子どもの拉致は児童虐待である」と題した非常に有名な文書です

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家族による子どもの拉致という犯罪  ~子どもと親の視点から~

家族による子どもの拉致という犯罪 ~子どもと親の視点から~

アメリカ司法省 司法計画室・少年司法および非行防止室

この記事はアメリカ司法省が2010年に纏めた「The Crime of Family Abduction: A Child's and Parent's Perspective」というレポートを翻訳したものです。

アメリカ司法省
司法計画室
ワシントンDC 20531
北西7番通り810

エリック・H・ホルダーJr.
米国司法長官

ロー

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ドメスティックバイオレンス

ドメスティックバイオレンス

アメリカでは全州で親による子どもの拉致は刑法上の罪に問われます。この資料はイリノイ州のシカゴ警察「Domestic Violence」を翻訳したものです。※アメリカにおける子どもの拉致に関する概要は、法務省の「各国の離婚後の親権制度に関する調査研究業務報告書」(平成26年12月)の116頁をご参照下さい。

ドメスティックバイオレンス
シカゴ警察
シカゴのドメスティックバイオレンス 2009年12

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子どもの監護事件における親による拉致の悪影響

子どもの監護事件における親による拉致の悪影響

ワシントン州裁判所事務局が発行しているチラシ「HARMFUL EFFECTS
OF PARENTAL ABDUCTION IN CHILD CUSTODY CASES」を翻訳、公開致します。

 この重要な情報は、高等裁判所が、離婚、別居、育児計画アクションに関与する両親のために提供するものです。
                 ワシントン州裁判所 裁判所事務局

無料の法的支援
  ・家族、

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