うつけ者散文

うつけ者のうつけ者によるうつけ者のための駄文散文を綴ります。 沖縄出身、東京在住。 役…

うつけ者散文

うつけ者のうつけ者によるうつけ者のための駄文散文を綴ります。 沖縄出身、東京在住。 役者活動をしてます金城 裕一(きんじょう ゆういち)と申します。 以後、よしなに。

最近の記事

うつけ者、コインを拾う

西新宿で11円玉を拾った。 正確には10円玉と1円玉。 昔から落ちてるコインを拾わずにはいられない。 というか落ちてるお金をどうしても拾ってしまう病。 地元で裸の7千円を拾ったことがある。 道に散らばった7千円。 その上をタクシーが走り去りお札がひらひら舞っていた。 しっかり拾って最寄りの交番に届けた後、時を経て落とし主が現れなかったため我が物になった。 7千円を裸のまま落とした落とし主もまさか交番に届いてるとは思うまい。 「落とし主現れずでいつか貰えたらいい

    • うつけもの、髪をどうにかしたい。

      髪。 髪という字を見るたびに思い出す。 小学生の頃、国語の授業で【髪】の漢字を習った。 「髪という字は『長〜い友だち』と覚えてください。」 昔こういうCMがあったんです。と先生は得意げに言いながら黒板に大きく、 かみかんむりの下に友の文字を書き上げた。 髪。 なるほどたしかに覚えやすい、と感心した思い出がある。 そこから一度も髪という字を間違ったことはない。 その教えがなければ今頃【髪】と【髭】の二者択一を間違えたり間違えなかったりする人生だったように思う。 アベ

      • うつけ者、銀座を歩く。

        銀座にはあまり来ない。 否、来ることが少ない。 一緒。なんで言い直した。 何が「否、」なのか。 銀座は自宅の最寄駅からアクセスが悪いというのも大きいが、銀座という街は自分には些かプレッシャーを感じる場所だ。 ここは金持ちしか歩いてはいけないところ。 家で札束を燃やすような種族ではないためそんな自分は銀座を闊歩する権利がない。 家で札束を燃やして初めてザギンを大手を振って歩くことができるというもの。 俺が家で燃やせるのはせいぜいポストに入っていた不要なチラシの束くらい

      うつけ者、コインを拾う