見出し画像

普通のおじさんが税理士試験合格目指して25年もかかっちゃった件-5回-

税理士試験に話を戻して「わたし」の受験歴や科目の雑感を書いていきます。


「わたし」の受験歴

「わたし」の受験歴はこんな感じです
会社を8月に退職し簿記2級パックで専門学校通学開始→簿記2級は合格しました。
税理士試験について簡単に説明すると会計科目の簿財、税法科目の法人税・所得税のどちらか1つ、計3科目が必須で残り2科目を残りの科目から選択でき、5科目合格することで税理士試験合格となります。

1年目 簿・財・消の3科目受験:全滅でした。専念していたとはいえ今思えば無謀でした。
2年目 財表受験:不合格。2年目は生活もあるので会計事務所に就職して働きながらの受験でした。2回連続で結果が出なかったのでかなりへこみました。
3年目 消費受験:合格。嬉しかったの半分とホッとしたのと半分でしたね。
4年目 簿財受験:財表合格。簿記の方が自信あったので財表が受かったのは嬉しかったけど簿記がダメだったのがショックでした。
5年目簿記論・法人税受験:合格。1年越しのリベンジ。消費合格から3年連続で受かったのであと4年位で税理士試験突破できるかな?なんて思っていました(こんなかかるとはこの時はさっぱりわからなかった)。
6年目法人税受験:不合格。
7年目法人税受験:合格。まったく自信なかったので合格したことにびっくり。ここまで7年、普通よりちょっと遅いかな?位な感じであと2年もすれば・・・。ここから暗黒世界が始まります。
8・9年目事業税受験:不合格。ミニ税法恐るべし。それと事業税が「わたし」に合っていない感じで受験科目を変更しました。
10年目から13年目国税徴収法受験:不合格。最後の年に受かったかな?と思ったのですがA判定(当時は点数ではなくてABCD判定だった)で不合格。気持ちがぷっつり切れまして、また、当時勤めていた事務所を退職せざる得ない状況だったので、だったらもう苦労ついでに実務に役立つ相続税へ変更だ、とまたもや科目変更。
14年目から今回まで相続税9回目(?こんな受けたかなぁ・・・。凄)にして合格。受けた感じはまったく手ごたえがなく、理論も個別問題に近くそんなに書けなかったし、計算も論点があまりないように感じ1つのミスが命取りかな?と。しかも合っている感じがしなかったので合格発表当日は忙しくて官報を見ておらず、友人から「そういうことですよね」とLINEが来て合格を知りました。さすが25年も受けているとここまで長い長い。

会計科目、特に簿記論は難しい

こんな不出来な「わたし」が言うのもおこがましいのですが会計科目はほんと難しいですね。最近の合格率と学校に行っている職場の人の話を聞くと会計科目で時間取らせない傾向なのかな?(受験資格も緩和されましたし)受験生はチャンスですね。
ですがやっぱり簿記論は難しいと思いますし、そもそも簿記はセンスだと思っています。センスがない「わたし」は総合問題をひたすら解いてどこから解くのか、どこを捨てるのかその訓練をひたすらやりました。センスが良い人は何となくこうなるはずだ、という感覚が鋭いと感じます。さらに簿記はどれだけ手を動かしたか、だと思うので、どうしても机に向かって勉強する時間が必要です。理論暗記のように通勤時間で勉強、というのが難しい(仕訳パターンを憶える、という人もいますが「わたし」には向いていませんでした)。
税法科目は条文に書いてある内容しか出題されませんので憶える(勉強する)範囲が自ずと決まります。ですが会計科目(特に簿記論)は星の数ほど出題傾向を変えられると思っているので難しかったなぁ。初学でどちらか一方しか受験できない人は財表の方がチャンスありかなと思います。税法の理論暗記の足掛かりにもなりますし税法と違って一字一句同じでなくても答えられるので理解することに重点を置きましょう。対して簿記論は苦労する人はほんと苦労します。

法人税・所得税

当時の理論テキストを残してありまして題数が92題!今はもっと多いのかな?昨年出題済等の捨て項目にしても70題位持って(憶えて)行けなんて言われますけどどうしてたんだろう・・・。また複数受験の猛者が多く講師は初学で受かる人もいます、とは言いますがほんの一握りの賢者です。会計事務所に勤務して実務経験がないのに受かるのはほんと難しいでしょう。常に理論暗記でブツブツ言っていた気がします。
実務で必要なので所得税も通信で受講しましたが法人税以上に難しい気がします。法人税は益金から損金を引いて所得金額を算出し税率、ですが所得税は所得の種類の判定、各所得の利益(所得)算定、損益通算と複雑で理論も法人税より厚い印象があります。法人・所得で合格した人は理論暗記ほぼ200題!!
でも暗記していることが絶対条件、暗記して初めて土俵に立つことができるので覚悟が必要です。何かを犠牲にしないと合格できないと言われる所以です。「わたし」も夜中寝落ちしないように椅子に四つん這いになって暗記しました。

事業税を断念した理由

事業税は累進税率になっていて受験当時税率が5.9%・7.3%・9%で、語呂合わせで合格(5.9)は並み(7.3)の苦(9)労ではない、と教わりましたね。
そもそも事業税は課税標準額計算後、業種によって違う分割基準(各自治体に配分する率)に従って課税標準を分割、税額を計算する仕組みなのでこの課税標準額の算定を間違っているとその後の分割は間違った金額を分割しているので合うはずもなく、答え合わせをすると悲惨な状況になります。課税標準を計算するのはそんな難しい問題が出ないので計算問題解答時間の大半の時間を間違った解答を作るのに時間を費やしています。しかも税額が合っていることが合格条件位の計算精度が必要です。理論は論点が薄いので究極「個人における事業税の計算体系を述べよ」なんて問題が出題されると課税標準計算、分割基準から税率、さらに事業区分なんて感じですべて答えることになります。解答用紙がB4(当時)12枚なんて感じです。全く手を休める時間がなく、2時間問題を解くと右手がしばらく動かせない、そんな感じで、実務上も知識は必要ですがソフトがほとんど計算してくれるので実務でいきる実感があまりありませんでした。

毛色が違う国税徴収法

国税徴収法は唯一税を徴収する側にたった科目でこうやって徴収していくんだ~、と面白かったですね。実務上もあまり使わない知識のように思われますが滞納している場合、納税が困難な場合、クライアントに督促状が送達された場合など知っていると役立つ知識がたくさんあり、初めて税法受験する人にはお勧めです。ただし、リーチがかかっている猛者も多いので理論暗記の精度はかなり求められます(「わたし」はこの精度が甘かったんだと思います)。解答作成時間も早い人だと年にもよりますが1時間ちょっとで作成していると思います。「わたし」も合格できませんでしたが3回見直して今の自分にできることは全てやった、と途中退出したことがあります。じっくり解答を作成したい人にもおすすめです。

あとがき

もう少しいろいろ書きたいのですが気持ちばかり先走ります。思うままにもう少し受験雑感を書いていこうともいます。初めて受験する方や受験科目どうしようかな?と思っている人の参考になれば良いなと。
会計科目の受験資格は緩和されましたが税法科目については緩和されていません。初受験が税法科目で大学卒業での条件で受験する方、ご注意ください。大学での履修科目を証明する必要があるので大学に履修科目証明をもらう必要があります。卒業証書では証明書類になりません。直前に気づいて証明もらおうと思っても卒業した大学が遠方の場合郵送でのやり取りになるので時間かかりますよ。

税理士登録へ向け書類を作成中でようやく税理士会での事前添削にOKが出まして近々申請となります。そこから登録までは2か月は掛かるようでまだまだ先が長いです。それでも必要な書庫やパソコン等少しずつ準備に追われております。無事に登録ができたらそんなことも書いていけたらなぁ・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?