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関口詩乃「お医者さんにもらった薬がわかる本 その薬、ジェネリックでいいですか?」

・本書は、製薬メーカー・医薬品卸の会社に約20年勤め、くすり相談部門にて、医療従事者・一般使用者からの問い合わせ対応に携わり、20,000件以上の相談件数を担当した薬情報コンサルタントで、薬剤師の著者が、薬の不安の解消法を伝え、自分に合った薬の選び方について解説した1冊。

・薬に対して、「なんとなく怖い」「なんとなく危ない」と思っている方はとても多い。
・しかし、この「漠然とした不安や怖さや危なさ」を薬に感じることは、ある意味、当たり前である。
・人間も動物であり、自分の心身を大きく変えてしまう、場合によっては命に関わるような物質を体内に取り組むことに対して恐ろしさを感じるのは、身を守るための本能なのだ。
・世の中に嫌薬系の情報があふれる今だからこそ、著者が伝えたいことは、「薬は必要悪」であるということ。
・リスク(副作用)とベネフィット(現在の自分の状況に対する効果)を考えて、ベネフィットが上回ると考えられるとき、薬を使うのだ。
・薬は飲まないに越したことはない。でも、それができないなら、とりあえず動けるように、働けるように、回復にかかる時間を縮めるために、私たちは薬で対処するのだ。
※世の中に嫌薬系の情報が流行る本当の理由について語られているが、詳細は本書をお読みください。

・薬の不安を解消するためには、
A 薬の情報や知識を「自分が」身につける
B 医師や薬剤師が、わかりやすく説明してくれる
C 医師や薬剤師に、自分の希望を伝えられるようになる
の3つが考えられる。
・自分が勉強して詳しくなることは、薬に対する不安を解消するうえで、ある程度効果的である。
・また、「〇〇が入っている薬はかぶれるなど、自分と薬との相性を知っているほうが、より効果的に薬を使うことができる。
・ワインで言うなら、まったく何も知らずに、「美味しいね」「よくわからないけれど、高いワインなんだから、いいものなんじゃないの?」というよりは、ブドウの品種と特徴を少しでも知っているほうが、ワインをより楽しめたり、自分好みのワインを選べる確率が高くなることと同じである。
・薬の場合、「知らないワイン」を選ぶ状態になりがち。そもそも、知らないワインを「これを飲みなさい」と半強制的に勧められる状態だからこそ、そして、ワインよりもはるかに自分の命や身体に影響が大きいものだからこそ、結局は、不安ながらも言われたとおり飲むほかなくなってしまう。
・情報や知識を身につけることは、薬の理解を深めたり、医療者とより深いコミュニケーションをするために役に立つが薬の情報や知識を身につけるだけでは、すべての不安を解消することはできない。
※薬の不安の解消するために必要なことの詳細については、本書をお読みください。

・本書は、「薬はなぜ『不安』なのか」「自分に合った薬の選び方」「ジェネリック医薬品は、だいじょうぶ?」「『薬は危険』は本当か?危険度と副作用を知る」「知っておきたい薬の常識 Q&A」という章で構成されており、
◇風邪を治す薬は存在しない!?
◇風邪を引かない人の3パターン
◇ジェネリックのメリット・デメリット
◇安全性に対するこの20年の世の中の変化
◇医師や薬剤師との〇〇〇〇〇〇〇〇〇があなたを救う
といった薬にまつわるいろいろな疑問や不安を取り除き、自分の生活に合った薬を納得して使ったり、違う方法を探すきっかけとなる内容が紹介されている。
・また、「病院でよく処方される薬ガイド」という特別付録も収録されており、
◇風邪薬
◇胃薬
◇睡眠導入剤
など、14種類の先発医薬品、ジェネリックの概要が解説されたものが記載されている。

「薬」について不安を抱いている方は、その不安を和らげるきっかけとなりますので、ぜひご一読ください。

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