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装いは楽しい

最近、フリフリのお洋服を着られるようになった。白のレースやフリル、ふわふわとした素材の服。
汚れそうだからとか、きっと似合わないだろうからとか、可愛すぎるからとか。いちいち理由をつけて「本当は着たいけど着ない」選択をしていた。

というか「私にはとても似合わないだろう」という劣等感が激しかった。
ふわふわの白のレースやワンピースを身に纏う女性たちを街で見かけては、いいなあ、私も彼女たちのように軽やかに装うことができるなら、と、ぼんやり羨望の眼差しを注いでいた。




ある雨の日、友達と某駅で待ち合わせをした。
雨の日はだいたい気だるくなるので、少しでも心が軽くなるような格好がしたいなあなんて思い珍しくベージュ系のワントーンコーデで出かけた。Tシャツにふわっとしたマーメイド型のスカートというカジュアルな服装ではあったけれど、私にとってはだいぶ挑戦であった。
似合ってるか不安だな…と思いながらも、なんだかそういう気分だったのもあり着てみることにしたのだった。

友達に恐る恐る「今日の服装、どうかなあ…?」と聴くと、

「超似合ってるよ。天使かと思った!!!」

と、

予想外ながらめちゃくちゃ嬉しい感想を貰った。

全 私 が 泣 い た 。

勇気を出してこの服装で出掛けた自分にも「よくやったぜ!!!」と拍手を送りたいし、
褒めてくれた友達にも「言葉のチョイスが最高だぜ!!!!」と拍手を送りたいし、
私の胸の内はスタンディングオベーションで溢れ返っていた。と同時に、過去の私が浄化されるような、不思議と清々しい気持ちにもなった。呪いがひとつ解けたようなものである。

後日、謎の宣言をする私と友達のLINEメッセージ


もともと肩幅が広くガッチリした体型ゆえにパフスリーブを着れば
「私ってガンダムなのかな???」
と思っていた私も、今ではそれはそれでつよつよじゃん〜!存在感あっていいじゃん〜!と思えるようになったし、

むっちりずんぐりしていることでお客様から
「ムーミンに似てるよね!!」と言われたことを根に持って以前はしょんぼりしていた私も、ムーミンってトロルじゃん!つまり妖精じゃん!!超可愛いじゃん!!!と思えるようになった。

なんというかとっても楽に、軽やかになったのであった。
誰かの一言で気持ちが上を向いたり下を向いたり、解釈によって左右されるものだけど、

私は確実に友達のあの一言に大きく背中を押してもらった。

だから私もどんどん素敵だなと思ったことは褒めていこ〜〜〜!と思うし、あの日から私はなんだか揺るぎない自信を授かった気がする。






そして、挑戦することは案外悪くない。

着てみて初めてわかることもたくさんある。
というか着てみないとわからないことだらけだ。

思えばお洋服なんて、絶妙な色の違いや素材、シルエットによって雰囲気が驚くほど変わるもの。これらの組み合わせによって印象も異なるし、カジュアルにもドレッシーにもなれる。私が学んだのは「白のレースだから似合わない!」とか「ふわふわした服は全部似合わない!」と決めつけるのではなくて、寄り添う気持ちと一歩踏み出す勇気があれば「似合う自分になる」ことは可能なんだなということ。

例えばこういう服が着たい。それなら髪型はどうする?カラーは?メイクは?と、ひとつひとつ自分を紐解き、知る作業を繰り返す中で理想に近づいていくイメージ。着せ替え人形のようにイメージを頭の中で構築しつつ、実際にトライアンドエラーを何度も何度も行なって常にアップデートを図っていく。地道な作業だけれど、ぐんぐん理想に近づいていく過程はとても楽しい。

装いは、自分を「創造している」。
形から入ることで目指す方向に身体も心もシフトしていくし、いつしか自分の居心地や自信にも影響していく。ということは行動にも反映されていく。

自分のことをガンダムだと思ったりムーミンだと思ったり、残念な気持ちになったことも多々あるけれど。今では「いや、私、天使だし!!!」と思えるくらいになった。ワハハ

明るく楽しく軽やかに、自分を創造することで自分を超えていく。
私たちは皆、可能性と伸び代で溢れているんだなあ。

おしゃれは楽しい。装いは楽しい。

もっともっと自分を楽しめるようになったら、どんな未来があるのかなあ。

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