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「歌うことは生きること」~世界の歌に挑戦⑤~ ”遥かなる影(カーペンターズ)”

こんにちは。
統合カウンセラーの猫間英介です。
歌うことは最高のセラピー&コーピングの一つだと思います。
私にとって、「歌うことは生きること」
 
歌うことが大好きで、歌のレッスンを受けるようになって12年になります。12年間、ほぼ週に1回、仕事帰りに夜7時半頃から約45分のレッスンを受けています。一回のレッスンで数曲やるときもあるから、これまで300近くはありそう。

仕事などでかなり忙しいとき、疲れているとき、なんとなく気分が乗らないときも、とにかくまずは行って歌っています。ひとたび歌い出せば自分の心と体に活力がみなぎってくるのを感じます。

この12年間で先生は何度か代わりました。声楽やオペラなどクラシック出身の先生ばかりですが、私は全くジャンルを問わず、自分の好きな曲、歌ってみたい曲の楽譜を持ち込んで、先生のピアノ伴奏で歌っています。毎回、発声トレーニングのあと、そのとき持ち込んだ曲を歌います。

私はクラシック音楽に明るいわけでもなく、音楽理論をよく理解していわけでもありませんが、ただ自分がいいと思った曲、心動かされた曲であれば何でもジャンルを問わずに歌いたいと思っています。

これまで歌ってきたのは、イタリア歌曲、日本歌曲、カンツオーネ、ポップス、ジャズ、ロック、ボサノバ、歌謡曲、演歌などです。言語は、日本語、英語、(意味をきちんと理解してしませんが)イタリア語、ポルトガル語などです。

ピアノ伴奏だけでマイクなしで歌うので、かなり集中して自分の声帯と五感と身体全体を駆使して挑みます。

このブログでは、これまで歌ってきた曲や今挑戦している曲、うまくできなくて奮闘していること、挫折感、高揚感、達成感、これからの目標などを書いていきたいと思います。

 私にとって歌は生きる力そのもの、「歌うことは生きること」、自分が死ぬまで歌を続けていきます。

それではさっそく取り組んだ曲から。


取組曲 【遥かなる影】
                 原題: (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
         ~カーペンターズ~
🔷歌: カーペンターズ  1970年
🔷Words & Music : Hal David and Burt Bacharach
🔷使用楽譜:ピアノ弾き語り「ピアノ伴奏の定番名曲選」                                               
🔷発行所:㈱シンコーミュージック・エンタテイメント
 発行日: 2023年10月26日 初版発行
🔷歌詞: 英語

🔷本曲を選択した経緯 
 カーペンターズを聴き始めたのは中学生の頃。ラジオから流れてくるヴォーカルのカレン・カーペンターさんの、しっとりと落ち着いた、その中に哀愁や喜びなどを感じさせる歌声、と兄のリチャード・カーペンターさんのピアノによる美しいメロディラインに魅了されました。

 ちょうど、中学生で英語が必須科目になり、英語の先生が好きな英語の歌を聴くのが良いと言っていたので、それなら難しい英語の理屈よりも英語の歌をたくさん聴いてやろうと、ビートルズカーペンターズを積極的に聴いていました。今でも、英語の勉強には、カレンさんの歌は最高の教材の一つであると思います。

 ちなみに、調子にのって当時はやっていたミッシェル・ポルナレフさんの歌も聞きながら英和辞典で単語を調べていたら、言葉が全く辞書に載っていないので英語の先生に聞いたところ、「それは、フランス語よ。アッハッハッハ。」と言われて赤っ恥をかきました。

 1983年にカレンさんが急逝してしまったことは本当に悲しく悔やまれます。まちがいなく最高のポップスシンガーの一人であると思います。
これまでに習ったクラシックの声楽の先生たちも、カレンさんの歌い方は一つの理想的な歌い方である旨の話をされていました。力みがなく、それでいてしっかりとおなかで支えが利いていて、「話すように歌う、歌うように話す」という一つの鉄則が貫かれている、といったように言っていました。

それでは、この曲への具体的な取り組みについて述べます。

【課 題①】: 歌う高さの設定。
  女性ヴォーカルで低めの場合には、それを1オクターブ上げる形で歌うようにしています。私の実感では、カレンさんとユーミンさんは私にとっては同じタイプで、通常カラオケ歌うときは原曲キーを♭2つ分下げて、そのうえで1オクターブ高く歌っています。 

  ▼《対応策》
  前々回のチャレンジのユーミンさん「雨のステーション」と同様に、声楽練習で高い声をかなり使っているので、原曲キーで1オクターブ高く歌うことで対応することとしました。
  曲全体で一番高い音は、後半の転調後の「シ♭」です。
 ⇒ なんとかギリギリで対応できました。
   

次の課題は、「シャッフル記号」への注意です。
実はこの表示の意味を、恥ずかしいことに以前は全く知りませんでした。

シャッフル記号

【課 題②】: シャッフル記号の理解と順守。
  シャッフル記号は八分音符2つを三連符ととらえて、理屈上、1つ目が2/3、二つ目が1/3の長さになるようにするもの。通常、楽譜の冒頭部分に示されています。

  この「ツンッ・チャ、ツンッ・チャ、ツンッ・チャ、ツンッ・チャ」のスウィング的なリズム感をキープしないと、平坦な間延びした歌になってしまいます。「遥かなる影」では終始このリズムを意識して実践する必要があります。
 
 《対応策》
  八分音符が続く部分では、常にこのシャッフル記号を意識して、スウィング感をしっかりとキープする。例えば、
 🔷1番の出だしの、"Why do birds    Su-dden-ly a-ppear?"の” su-dden-ly a”は、八分音符の4つを「「ツンッ(Su)・チャ(dden)、ツンッ(ly)・チャ(a)」のリズムで歌う。
 🔷同じく2番の出だしの、"That is why   All the girls in town"の”All the girls In ”は八分音符が4つ。 これを「ツンッ(All)・チャ(the)、ツンッgirls)・チャ(in)」のリズムで歌う。                                  

続いての課題は、シャッフルのリズムとは別の通常の3連符への対応です。

【課題③】: シャッフル記号に従ったリズムと3連符の組み合わせに注意
  
いろいろなところにシャフルとは別に通常の3連符は登場しますが、特に注意する必要があるのが、1番と2番のサビの部分。ここは同じ高さで同じリズムが続くので、平坦にならないように注意。

 🔷"On the day that you were born  The an-gels got to-ge-ther and de-ci-ded  To .cre-ate a dreamcome true"  の
     [8分休符+and de-]の3連符
     [ate a dream]の3連符
  
*なお、2番では、to-ge-ther の[ge-ther]もシャッフルではない通常の3連符となっています。

 🔷
"So they sprin-kled moon-dust in your hair__And gol-den star-light in your eyes of blue"の
  [in your hair] の3連符

▼《対応策》
  
それまでシャッフルのリズムで歌ってきたノリとは別に、3連符の部分は言葉が早めになるイメージを持って歌う。(実際に、均等に3分割されているので物理的にも当然早くなる。)
  *だんだん、何をどう表現してよいか分からなくなってきましたが、イメージとしてはその部分はスピードを上げて歌うという感じです。2番を例にとると、「ツンッ・チャ、ツンッ・チャ、タタタ~」というイメージ。

 「ツンッ(sprin-)・チャ(-kled)、ツンッ(moon)・チャ(dust)、タ(in)タ(your) タ~(hair~)」という感じです。

最後の課題は、最後まで気を抜くな、です。

【課題④】: 慣れに任せることなく、終わりまで気を抜かない。
 この曲の最後は、"Wow~~~~~~~~~~~!  Close to you"のフレーズの繰り返しでフェードアウトしていきます。
 このうち3回目だけが、”Wow~~~~~”の入りが他と異なり、半拍早く、前の小節の4拍目の裏拍から入ります。

 まったく意識することなく最後を惰性で繰り返して歌っていたところ、先生から厳しい指摘を受けました。「慣れに任せることなく、最後まで丁寧に楽譜を見なさい」と。全くそのとおりです。反省。

昔から知っていた曲ほど、もう一度細部を丁寧にみる必要があることをあたらめて痛感しました。 カレンさんの歌う、遥かなる影[(THEY LONG TO BE)CLOSE TO YOU]、本当に素晴らしかったな。

課題への対応ももちろん大事だし、できないこともいろいろあるけど、とにかく人生の最後まで大好きな曲を気持ちを込めて歌い続けたいと思います。

猫間英介

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