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【短歌一首】 そぎ傷の皮膚の自ずと治癒するをただ促すはレジリエンスぞ

そぎ傷の
皮膚の自ずと
治癒するを
ただ促すは
レジリエンスぞ

こんにちは。統合カウンセラーの猫間英介です。

いつも短歌は私にとってのレジリエンス=心の自己回復力だと言い、またカウンセリングにおいてもレジリエンスの重要性をクライエントにお話しているけれど、今回は体そのもの、特に皮膚の持つ自己回復力、自然治癒力の大切さを思い知らされた。

一昨日の夜に、新生姜を刻んで油揚げと一緒に炊く「生姜ご飯」を作ろうと、大きな新生姜を包丁で刻んで千切りにしていた。調子に乗ってまな板の上で生姜をストントン、ストトンと刻んでいると、ふとしたはずみで生姜が転んでしまい、その勢いで自分の左手の中指の腹を包丁で切ってしまい、ブワッと血が出てきた。

新生姜の残り半分

写真の新生姜は生姜ご飯を作るのに使った残りであり、切っていた新生姜はこの倍の大きさがあった。切って出血した指を水で洗い流し、おおかた出血が止まってきたところで、水仕事にも大丈夫という絆創膏(ばんそうこう)を指先に巻いた。使った絆創膏はお馴染みのバンドエイドの中のキズパワーパッドというもの。急いでいたのでこのキズパワーパッドの使い方や使用上の注意を全然読んでいなかった。

バンドエイドのキズパワーパッド

翌朝起きると、キズパワーパッドのはじから血が少し滲んできていたので、新しいものに取り替えることにした。 ところが、このキズパワーパッドはとても強い粘着力を持っており、剥がれてかろうじて指に残っていた皮膚の薄皮と傷口にパッドが強力に密着していてなかなか取れない。

悪戦苦闘してやっととったは良いが、剥がれて指に残っていた皮膚はむしり取られ、傷口も剥き出しとなり、前日の切れた時のように激しく出血。しばらく、キズパワーパッドに悪態をつきながら、出血を抑えていた。

剥がれて指に残っていた皮膚が取れてしまった後に、傷口をあたらめてよく見てみると、指先の一部が削り取られて月のクレーターのように凹んでいる。こりゃ、結構深いな。化膿でもして悪化したら、下手すりゃ、趣味でやっているピアノやギターやサックスも当分できなくなるのではないか、という恐怖が頭をもたげてきた。

医者に行くのは本当に嫌いなのがだが、仕方ないと近くの医院に朝イチで行くことにした。

医者のところへ行き、前日の夜に包丁で指を切ってしまったことを伝えると、開口一番「切り傷ですか、それとも、そぎ傷ですか。」と聞かれた。どうやら、私のように皮膚をスライスするように、薄く削るように切ってしまった場合は、「そぎ傷」と呼ぶらしい。そういや、料理ではよく「そぎ切り」ってのがあるけど、あれと同じか。自分の手をそぎ切りしてるんじゃ、世話ない。

先生曰く、

🔹そぎ傷は、なかなか出血が止まらないことが多い。
🔹そぎ傷は空気に触れる面が多いので、化膿しないように気を付ける。
🔹傷口にあまり消毒液などをつけ過ぎると、正常な細胞もダメージを受ける。
🔹化膿防止は、内服薬で対応する。

ふむふむ、なるほどと聞いていたが、ここからが目からウロコというか、自分の愚かさを再認識させられたというか・・・・・。 さらに先生曰く、

🔹そぎ傷には、バンドエイドのキズパワーパッドのような新しい機能を持ったばんそうこうが効果的。
🔹これは傷口をしっかり覆って、一定期間(できれば5日くらい)貼り続けることによって、皮膚の自己再生能力・自然治癒力を促進して、治していくもの。
🔹水に濡れたりしても、一定期間、キズパッドを剥がさないことがポイント。
🔹医療の現場でも、昔は傷口に消毒液をたっぷりかけてなんてことをやっていたが、そうすると正常な細胞もダメージを受けてむしろ治癒が遅れたり、悪化したりするので、今はそういう方法はとらない。


貼ってから12時間も経たないうちにキズパワーパッドをひっぺがした上に、傷口と一体化しようと頑張ってしがみついていた皮膚をむしり取り、再度出血してパニックに陥っていた自分って、単なる無知のおっちょこちょいのバカたりだね。

皮膚の自己再生能力を促し、自然治癒力を高めることが大事、か。
メンタルカウンセリングやキャリアカウンセリングの肝である、クライエント自身による気づきを促し、それに基づく自分自身による回復力を取り戻すことを支援していくのがカウンセラーじゃなかったっけ。

あ〜あ、普段は偉そうなこと言っていながら、自分自身の皮膚の自己回復力を削ぐようなことをしてたなんて、大いに反省。 バンドエイドのキズパワーパッドにも悪態をついて申し訳ない。素晴らしい機能を持った新しいタイプの絆創膏であることを認識しておこう。

それにしてもいい勉強になったな、当分傷が痛むけど。

猫間英介




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