『殺し屋ネルソン』(1957)感想〜真の名作は「共感」ではなく「驚き」をどれだけ与えられるか?〜
『殺し屋ネルソン』(1957)を何とか親友Fの伝手を借りて見たので感想・批評をば。
先に言っておくと、こんな凄まじい作品が1950年代にあって、しかも映画業界の中で歴史的に殆ど無価値のものと見做されていたのが不思議に思われた。
ただ、いわゆる世間一般でいうところの「感動作」ではないし、また単純な「ピカレスクロマン」と断じる事も出来ない凄まじい迫力が画面に漲っている。
特にラスト5分のあの締め付けられるような、それでいて画面を注視せずにいられない耐え難い何かが存在しており、今ま