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父親(79歳)への誕生日プレゼント

父、79歳の誕生日。
当日は平日だったので「お誕生日おめでとう」の電話だけした。

さて。
プレゼントを何にしよう?
もう、欲しいものは、あんまり無いだろうし…。
と、普段と違うものを贈ろうと考えて。

父について書いたnote。

これを。
プリントアウトして、封筒に入れて。

「お誕生日おめでとう。少し前にネットで公開した記事です。素敵なお父さんだねって、コメントもらいました」の手紙とともに実家に置いてきた。

そして、今日。
父から電話が来た。

「年齢を重ねて、身体はしんどいことも多いけど、まだ仕事ができていて、いろんな人と関われている。自分は幸せだって感じながら生きられているよ」と話してくれた。

79歳で現役の経営者。
我が親ながら、すごいなぁと心から思う。

久しぶりに、ゆっくりお互いの近況を話す。

父「そういえば、用意してあった墓地に、ようやく墓石を置くことにしたよ。もう発注したから、来月には届く。」
私「あ、そうなんだ。気に入った石、あった?笑」
父「まあ、そこそこね。笑」
私「私もそこ(墓)に入るかもしれないねぇ。」
父「おお!そうだなぁ。」
私「あ、でも、わかんないよ?再婚するかもだしね?笑」

父「まあ、自分が納得のいくように生きればいいよ。さくらの人生だ。さくらが幸せなら、それでいい。」

私「ありがとう!私も、もう、人生は折り返したから、終わりを考えながら生きてるよ。」
父「俺も、もう、あと何年かわからないけど、悔いのないように生きるよ。お互い頑張って生きような。」
私「うん!ありがとう!お互いにね。」
父「またな。」
私「うん。またね。」

そうして、父との電話は終わった。

もしかして万が一、これが最後の電話になることだって、あり得る。
だから、会話ひとつでも悔いのないように。

きっと父も私も、命の儚さと尊さについては同じような感覚を持っているのだろう。

「さくらが幸せなら、それでいい。」
かあ。

私は。
父の娘に生まれて。
幸せな人生だ。

あらためて、そう、思った。