北のいとこ、南の甥っ子

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1990年の夏、神戸の朝鮮学校に通っていた私は、高校3年の夏、修学旅行で初めて北朝鮮を訪れた。

それまでに両親が何度も訪朝して親戚を支援していたし、ひと足先に兄と姉が修学旅行や学生代表団で北朝鮮を訪れていたので、ある程度は北朝鮮訪問の情報やそこで暮らす親戚の様子は聞いていた。

それでもいざ、新潟から出発した船（修学旅行ではサムジヨン号）が北朝鮮・元山（ウォンサン）港に到着した時の感情は忘れられない。