見出し画像

お酒の存在感。手放してよかったもの。

こちらの企画に参加します。

「本当に死んじゃうからね」PCR検査の結果を待つ保護室で看護士さんから忠告を受けた。当時の私は睡眠薬とアルコールを併用して眠っていた。
鬱と睡眠薬とアルコールの組み合わせを死のトライアングルと言う。アルコールと睡眠薬が脳のブレーキをぶっ壊して自殺に至る人が多いからだ。
私も実際に未遂を起こしかけて入院する羽目になった。
「もうしません」と言って、シアナマイド(抗酒剤)を処方してもらうことになった。
これは禁酒を助ける薬だけど、これがお酒の代わりになる訳ではない。これを飲んで少量でもアルコールを摂ると、悪酔い二日酔いを増幅させたすさまじい症状に見舞われる。最悪吐瀉物を詰まらせたり呼吸が止まったりする。危険と隣合わせの薬だ。
主治医の先生は「あなたは狭義のアルコール依存症じゃないと思うけど」と前置きしつつ出してくれた。
本格的な断酒のスタートである。

とは言うものの、数ヵ月はシアナマイドを飲んだり飲まなかったりでつまりは酒も飲んだり飲まなかったり。
それが2021年の春くらいから自覚できるくらいに酒量が減る。誇張なしに百分の一くらいになった。

酒量が減ったと言うよりも、ただシアナマイドを毎日飲めるようになっただけ。それまでは「酔いたい」という気持ちに勝てず、シアナマイドを飲まずに酒を飲む日があった。それは断酒ではない。

年度が変わり、仕事も環境が変わって責任のある仕事を任されることがあり、しっかりせねば、酔っている場合ではないと、まぁ上手いように働いたんだと思う。

でも本当に大きな変化があったのはここ数ヶ月のことだ。
飲みたい理由を「さびしいから」と結論づけたのはこの頃↓。

さびしさと空虚さを誤魔化すために酒を飲む。やるべきことをやり、適切に自分の機嫌を取れるようになってからそれがなくなった。

お酒を止めてから睡眠がよく取れるようになった。朝すっきりと起きられるようになった。全てが良い方に回っている。

私に取ってお酒は「手放してよかったもの」ではなくて「手放さないといけないもの」なんですけど、結果的にはそれでよかったと思っている。

私はアルコールがなくてもやっていける。

断酒は継続なり。完遂はない。「手放してよかった~」と思い続けていけるよう頑張ります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。よろしければサポートのほどよろしくお願いいたします