【屋久島旅日記⑥】 九州博物館とおまけの話
屋久島から高知へ帰る途中、フェリー・新幹線・高速バスの乗り継ぎの都合で、博多駅前のシティーホテルで一泊。
朝ご飯を食べてしまうと、夜の高速バスの時間までやることがない。
ただ、旅行中はご飯を作らなくていい。
私はそれだけで時間と体力に自由を感じ、どんどんずんずんどこまでも行ける気がする。麦わら帽子を持ってきてよかったなぁ。
万歩計によると、旅行中、毎日17,000歩程度歩いていた。
とりあえず、夫が好きだろうと実物大ガンダム立像を歩いて見に行く。
人混みから離れたくて太宰府天満宮に行く(さすがにバスと電車を乗り継いで)。
都会では居場所を見つけられない自分たち。
新緑が眩しい太宰府天満宮は、街中よりもずっと凄い、人人人だった。
困ったなぁと言いながら、名物の梅ケ枝餅を食べた。薄皮で、なんともおいしい!熱々なのもたまらない。
本宮でお参りを済ませ、ちょっとでも人の少ないところをと、裏手の散策道を山の方へ向かう。
登ったり降りたりしていると、国立九州博物館へ出たので、入館。
旧石器時代からの日本の遺跡と、世界との関わりの展示。
土偶や彫刻、陶器、磁器、更紗、瑠璃色や赤色のビーズ、刺繍、織物…
子供の時から自分が無条件に惹かれる好きなものが並んでいた。
ずっと個人的に好きなものと思っていたものは、昔から日本人が好きだったもの、馴染んできたものだった。
もしかして遺伝子の仕業なのかもと、ふと思う。
ちなみに更紗は、ジャワなどインドネシアあたりが発信点だったが全世界で好まれたため、後にはヨーロッパ製のものが主流となったとあり、びっくりした。じゃああのリバティーやウィリアムモリスなんかの花や草木柄や鳥の絵柄がぎっしりの布や壁紙、あれは更紗だったんだ。
閉館直前の5時前までたっぷり堪能。
駅まで戻る途中、また熱々梅ケ枝餅を食べた。本日2個め。
無事、夜行バスに乗り、香川で乗り継いで、翌朝高知へ帰着。
おまけ。
高知へ帰って数日後、友人がギターを持って遊びに来て、話してくれたこと。
若いころ、一時、どうしようもなく北海道の自然やアイヌ文化に惹かれて、北海道中をさすらっていた彼は、帰ってきてから、自分にアイヌの血が流れていることを知ったそう。
おじいさんのお父さんかお母さんがアイヌだったらしい。
「じゃあ、俺があんなに北海道やアイヌ文化に惹かれたのは、血のせいなのか?」
遺伝子の仕業かあ、とうなずきあったこと。
その時感じたのは、自分たちは分かち難く、地球の一部なんだと。
「自分」という独立した個人であり人間だ、という気持ちでいるけれど、存在の成り立ち自体が、もうそうなんじゃないのかと。
なかなか実感することがないけれど、今回その機会に恵まれた…という感慨を持ったことでした。
旅日記は、これでおしまい。
読んでくれて、ありがとうございました。
とっぺんぱらりのぷう。
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