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パラダイスロスト

自分の頭の中の整理のブログ



あんまり共感されないのだが、コロナ禍が嫌だったわけじゃない。

人のいない街、乗り降りのない電車、全てが停滞したかのような街並み。どれも嫌いでなかった。

会社もほとんどのメンバーが休業していたが何故か私は仕事があったし、同じように何故か働いてる同僚と「これからどうなるんだろうね」と楽しく未来予想図を描いていた。

映画館は隣を一席空けてくれるし、人気の飲食店も入りやすい。テイクアウトなら大体やってくれてるし、美味しいものをたっぷり味わえた記憶がしっかり残ってる。

なんて快適なのだ。それが私の感情だった。人ごみが嫌いな人はこんな風に脳天気に暮らしていた。


観光客の戻りとともに徐々に当時が懐かしくなっていって、なんなら少し不便さすら感じる。そういう人間なので失った感覚がまるでないのだ。だからまだ抱えている人を見ても本気で寄り添えない。取られたものが何もなかったから。

これが学生だったらと想像してみても、やっぱり自分にはしっくりこない。友達付き合いは限られた人だけで良かったし、そもそも土日に呼び出される行事が嫌いだった。修学旅行は無かったらショックかもと思うが、それはそれで後世のネタになる。多分深刻には考えなかっただろう。


良くも悪くも楽観的なのだ。状況が変わればそれを楽しむし、人の意見も全然聞かないので自分が不幸とも思わない。その分不幸を感じたら全力でアピールする面倒くささもあるが、数日したら大体治ってる。なんて楽観的なのだろうと自分でも思う。

そんな人生でもまあまあ折れたこともあった。今でこそまあまあと言えるが、当時は間違いなくどん底だった。でも今となっては必要な経験だったとも割り切れる。脳天気極まりない発想だ。

もし自分がしんどいと思ってるなら、もうちょい脳天気になってみても良いのかもしれない。実際なんとかなってる人はいるし、案外意外な人が助けてくれるもんだ。


そんなことを思う三連休前の午後。
もっとちゃんと感謝して、もっとちゃんと大人にならねば。

ちゃんと反省できるようになりたいね。

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