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ドラマの話 離婚しようよ

「不適切にもほどがある!」を見終わり
久しぶりに触れたクドカン作品の雰囲気にセンチメンタルな感情になってしまった30代です。

10代の多感な時期に「木更津キャッツアイ」「IWGP」を見て、すくすくとなんちゃってサブカルに育ち
何者でもない大人になった今
Netflixで出会った「離婚しようよ」
脚本・クドカン×大石静
監督・金子文紀そしてTBS制作。
なんだかワクワクしちゃう

ざっくりあらすじ

新人議員である東海林大志と俳優である黒澤ゆいの結婚5年目の夫婦は世間体のためにおしどり夫婦を演じてはいるが、SNSの生配信の時くらいしか会話がなく夫婦仲が冷め切っていた。本作は様々な事情により離婚への道が険しい夫婦が一致団結して離婚へと突き進むホームコメディとして描かれる

Wikipedia

※以下ネタバレと感想

主演のお二人

まず世襲議員である松坂桃李さん演じる東海林大志。
過保護に育てられたボンボン(死後)で
政治に興味がある様子はなく母に言われるがまま
政治の世界に片足つっこんでいる様な男。
下半身の欲望に逆らう事が難しく
女子アナとの不倫現在をパパラッチされて以降
パートナーであり、国民的俳優である黒澤ゆい(仲里依紗)との関係はギスりにギスっている。
あと政治家あるあるネタなのか失言が多い。

はい、端的に言うと育ちの良いバカみたいな大志君ですが個人的にこれまで見てきたどの松坂桃李さんの中でも
ベストオブ松坂桃李。
近年だと「流浪の月」とか「空白」とかで見た彼も
良かったんだけど、所謂重い映画に出でくる
背負ってるもの重すぎない?
みたいなキャラより
悪意なきバカみたいな今回のキャラクターが
彼の雰囲気にハマったのかしらと個人的に思いました。

そして、大志君のパートナー役のゆいちゃんを演じる仲里依紗さん。
作中では何度も大志君に対してブチギレるシーンがありますが、とてもナチャラル。
仲さんが個人でやっておられるYouTubeを
時々見る身として、
普段通りの仲里依紗だ!って感じで良かった。
なんだ、ただの仲里依紗か、はいはい
安心感がありますね。
私生活より服が地味なだけの仲里依紗さん。
物語後半で子供を育てているシーンがありますが
それすらも自然。
余談だけど俳優役を演じる俳優(?)が
ででくる作品好きだな。

色気と書いて錦戸亮

「不適切にもほどがある!」にて
久々の再会を果たした私と錦戸亮さん。
なんか見る度にエロくなっていくなこの人・・・
と思って不適切をニヤニヤ見ていたのに
なんですかこの錦戸亮は
けしからん、もっとやれ!とはこのことでしょうか。

先んじて言うとジャニヲタ(死後?)でも
なければ面食いでも無いんだけど
錦戸亮という人間の色気に恐れ慄いてしまった。
色気を具現化したら錦戸亮になりました、みたいな
歳を重ねるほど彼は素敵になっていきますね。

そしてキャラクター設定も憎い
職業パチプロ(自称)で、アーティスト(自称)。ガレージ暮らし(本当)
強い、強すぎる
絶対に関わってはダメだと本能が告げているのに
彼の放つ抗いがたい雰囲気に押されてゆいちゃんは彼の虜になってしまうんですね。
物憂げで、ミステリアスで、浮世離れした言動
それでいて人懐っこい笑顔。
「これ、俺の今の気持ち」とゆいちゃんにプレゼントする
現代アートと呼んでいいのか分からないオブジェ。
その掴みどころのなさは、宛らスナフキン。
こりゃとんでもねぇ詐欺師か何かじゃねぇかと
心配して見ていても彼は最後まで心から
ゆいちゃんを愛していた男だった。

大志君のママも虜に

政治の話が分からん自分のヤバさ

このドラマの柱は大きく分けて
離婚までの道のり×選挙活動(政治)
なんですけど、
ぼんやり生きて来すぎた代償として
選挙に関するワードが本当に分からなくて
自分にドン引いたんですよね。
え?30代でお前、選挙のシステム分からないって、マ?
何が分からないのか分からない
野党とか与党とか分からない。
1回だけ選挙行った事はあるけど
付き合いで何となく投票したから分からない。
政策とか社会問題とかはニュースで見聞きしてるけど
政治の根本が分かってない。
地方選挙の時期なんて選挙カーがうるさいぜ、
くらいの認識でしかない。

これ、自分だけの問題というか
取り巻く環境にも原因があると思うんだけど
同世代で政治の話って話題に上がらないし家族間でも同じ。日本では政治と野球と宗教の話がタブーって昔聞いた事あるけど、今もそうなんだろうか。
アメリカなんかでは割とポピュラーに政治の話が日常のトークテーマとして上がるって聞いたけど
向こうってディベートの文化が根づいているし
宗教観の違いもあるから日本とはもちろんベースが違うんだろうけど。

ドラマ内では選挙の裏側を分かりやすく描いてくれているから、ストーリーを理解する上で取り残される事はなかったけどマジで自分やべぇなっていう危機感があったよね。
だからといってこれから学ぶ気がそんなにしてないのも更にやばい。
前に見た映画で、この世界は明日も生きていたい人の為にあると言っていた人がいた。
私から見たら政治もそんな感じで
未来の子供の為の政策とか
何十年、何百年後の地球環境の為の政策とか
今生きている人たちがより良い環境を子孫に残したいが為に行っている様にみえる。
それはもちろん間違っていないんだろうけど
子供を残さない自分には無関係に感じてしまう。
それがとても身勝手なのは分かっているけど。
そもそも1年先に自分がどうなっているか見通せない生活で未来にアテがなさすぎる。
困っている人ほど選挙に行くべきだとか言うけど
なんだかそんなフェーズに入れない。諦念が強すぎる。
来年また出生数が減っても、物価が上がっても
今のように生活できる自分を守る事が精一杯で、
視野が狭まる一方だ。

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