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NISA (少額投資非課税制度)の枠が余っている人は、iDeCo (個人型確定拠出年金)を始めないほうがいい?

近年、iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリットについて、新聞やマネー誌等のメディアで採り上げられる機会が増えています。NISA(少額投資非課税制度)と比較されることも多いiDeCoですが、具体的にはどのような人がiDeCoを始めるべきなのでしょうか?

ここで、2024年1月から新しくなったNISAを利用して投資を始めた人について考えてみましょう。

NISAではつみたて投資枠の120万円、成長投資枠の240万円と合わせて、年間で最大360万円まで投資することができます。毎月30万円も投資に回せる人は少数派かもしれませんが、生涯投資枠はそれぞれ600万円・1,200万円で、合算1,800万円までとなっています。

NISAで購入した株式などに関しては、保有しているだけで発生する手数料などはありません(投資信託の場合、信託報酬という名の手数料が発生する商品がほとんどですが、最近は料率の低いものが増えてきています)。

一方iDeCoの場合、どんなに拠出額が少なかったとしても、国民年金基金連合会に対して毎月105円、信託銀行に対して毎月66円を支払う必要があります。その他、受取時にも一回当たり440円の給付手数料が掛かります。

加えて、iDeCoは一度拠出を始めてしまうと、原則として60歳まで止めることができません。毎月の最低拠出額は5,000円ですが、5,000円に対する上記の手数料率は3.42%((105円+66円)÷5,000円×100%)であり、やや高い負担率です。

iDeCoには掛金が全額所得控除されるメリットもあるので一概には言えませんが、少しでも固定費の支出を抑えたいという方や、NISAとiDeCoの選択で迷っているという方に関しては、少なくともNISAのほうが始めるハードルは低いと言えるのではないでしょうか。

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