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HSPやINFJは「許せない」という生々しい感情を無理に消さない方がいい理由

長く生きていれば誰だって、ひとりやふたり「こいつだけは許せない」という人間がいる。「これは忘れようにも忘れられない」という出来事がある。

過去のnoteで何度も言及しているが、僕の場合、それらは歪な自己愛を持つ者、自己愛が肥大した者の存在と、彼らとの関わりだった。

「自分が許せないこと」を徹底して深堀した結果、一冊のkindle書籍が書けた。

ありがたいことに上記のkindle書籍を書きあげる過程で、重要な気づきを得られた。

理不尽に何度も傷つけられた僕は、防衛のために許せない人物を無意識にコピーしようとしていたのだ。その罠に気づけたのは、自己愛者についてのインプットとアウトプットを繰り返し、2万文字以上、執筆してからである。

それ以降「心優しい人をターゲットにして愛を貪る人」「他者からの賞賛に依存する他人軸のナルシスト」「誰かをはけ口にする行為に依存する人間」への理解が深まった。

「許せない」という感情を抱くのは苦しい。「そんなネガティブな感情は、浄化してしまいたい」とさえ思う。

しかし「許せない」という思いは、きっとあなたが大切にしていることを気づかせてくれる。

なぜ許せないと強く思うようになったのか?

それを突き詰めるつらい作業が、ときにあなたを成長させることもある。

あなたはその人物から大切なものを奪われたり、迫害、侵害、さまざまな搾取をされるなどして、心をえぐられたのかもしれない。

またこちらの主張を聞いてほしくて、真摯に言葉を発したけど、不運なことに相手が自己執着とマイルールの強すぎる利己的な人間だったため、取り合ってもらえなかったのかもしれない。

同じ言語を話すにもかかわらず、ちっとも言葉が伝わらなかったり、心の交流を持てない人間は少なからず存在するものだ。

心優しい人が「許せない」と感じるのは、よほどのことだ。限界を超えるまで、耐え続けたにちがいない。

被害者ポジションに固執し「こういう被害を受けた」と訴え続ける生き方もある。

しかし「許せない」を、被害者として同情される利得に用いるだけでは、あまりにもったいない。被害者ポジションで生き続けると、人生は必ず行き詰まるようになっている。

被害者ポジションに安住してしまうと、内省ができず他責に明け暮れて行動できない人間になりかねない。それはちっとも、あなたらしくない。

「許せない」という生々しい感情は「あなたが誰と、どう関わり、どんな人生を送りたいか?」を知る手立てとなる。

せっかく「許せない」という気持ちを持てたのだから、有効利用しよう。

「転んでもただじゃ起きない」「逆に学んでやろう」くらいの反骨精神がある人は、一回り大きくなれる。ネガティブな出来事から多くを吸収することで、よりたくましい生き方ができるにちがいない。

自分の「許せない」を知悉できれば、こちらからはそういった振る舞いをしなくなる。そして忌避すべき危険人物にいち早く気づけるようになるだろう。

だから、あなたは「許せない」を手放さなくていい。

強烈な痛みを伴う思いは、やがていつか癒えてこともある。だがそれには時間を要するのだ。

無理をする必要はないし、矯正も必要ない。自分に抗い感情を抑圧すれば余計に辛くなるだけだろう。

今はただ「許せない」という感情を受け止めて、理解に努めるだけでいい。

あなたの「許せない」は、あなたが「何をかけがえのないものとして捉えているのか?」を克明に教えてくれている。

あなたの心に無関心で、あなたの聖域に土足で侵入し、踏み荒らしていく輩を無理やり許す義務、義理はこれっぽっちもない。

優しい人が憎しみを抱くには、相応の理由がある。

「許せない」は、愛情深く我慢強い人が、耐えに耐えたあとに抱きがちな感情だ。

深い傷を負った人が抱く思いだからこそ、残り続けるしそれだけ苛烈なのである。

最後にもう一度お伝えしよう。

だから、あなたは「許せない」を手放さなくていい。

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