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苦い思い出

うっかり出てきた。

ずっと忘れてた、苦い思い出。

何かのイベント準備のときに、「みんなで使って」と提供した、私のスタンプパッド。

返却されたら、かなり汚れていた。どんなにきれいにしても、インク部分の汚れは元に戻らなかった。

正直、こんなに雑に使われるとは思わなかった。せめて返すときに、「汚れちゃってごめんね」くらい言って欲しかった。「ありがとう」と言われたかも覚えていない。

自分の物を雑に扱われたと感じ、ショックで何も言えなかった。あのときのみんなは、私に対してもこんな気持ちだったのだろうか。

*  *  *  *  *  *  *  *  *

あれから随分時間が経った。心に刺さったナイフの傷は、深くてなかなか治らない。

でも今の私には分かるんだ。このナイフを刺したのは、他の誰かじゃない。私が深く突き刺した。

だからこれからは、自分にナイフは刺さないと決めた。自分にナイフを刺さないために、必要なことはきちんと相手に伝えよう。

伝えるとき、どう言えば相手に伝わりやすいかをこれから学んでいこう。

自分と相手、両方大切にしたいから。



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