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【映画批評・感想】 関心領域 / ジョナサン・グレイザー監督
観終わったあとに、思考が停止した問題作。
響いてないわけじゃない。でもなぜか気持ちが前に進まない停滞した感覚。それがなんなのか。観ていけば次第に見えてくるでしょう。
無関心。 これが一番罪深いことなんだと。
本作は、アウシュヴィッツ収容所の隣で、平和に優雅に暮らす一家のお話。淡々とその生活が104分続きます。
煙突から立ち昇る煙の意味
たまに鼻をさす臭い
虚ろな顔で働く家政婦
そのど
喜ばせるだけが、愛じゃない。
「だれかのために」と、たくさん頑張ることを否定してるわけじゃないんです。愛し方の否定をしてるわけでもありません。
真剣にだれかのことを考え「どうやったら喜ぶかな」と、頭を悩みに悩んだその過程は、それだけでも尊く美しい。
きっと、それだけ考えたということだけでも相手は喜んでくれるだろうし、相手が望むことをしてあげられたら、なおさらよろこんで貰えることでしょう。
ただ、そのことだけを常日頃から考
【HSP】繊細さは、克服するな。
持って生まれたものを、嘆くことはない。克服しようとしなくてもいい。それはあるべくしてあるのだから。そして、その繊細さをなんにでも感動できるという強みに育てていけばいい。
なんてことを豪語するぼくも、繊細な感性をもって生まれたことを猛烈に嘆いた時期がある。
それは、鬱になる少し前のこと。
鬱になると内向きの感情(自分の感情)には鈍感になるものの、外から受ける感情(相手の感情)にはとても敏感にな
【HSP】狂ったもん勝ち。
狂ったように夢中になれるものがひとつでもあれば、人生、勝ちだと思う。それが独りでできるものであれば、なお良い。
だれにも干渉されず自分のペースで、自分の意思で狂ったように時間を過ごせることの気持ちよさたるや。
自分が自分として自分らしく、生きてる。
そう感じるのだ。
今のぼくでいうと「読書」がそれにあたる。
正直、狂ってると自分でも思う。
朝起きてすぐに読む。
仕事の休憩に読む。
仕事終
【読書メモ】 『東京放浪』 小野寺史宜 /ポプラ文庫
『東京放浪』小野寺史宜 : ポプラ文庫
▼以下、読みたてホヤホヤの感想です📖´-▼
3年務めた会社を辞め、あてもなく東京を放浪する主人公『森』の、新たな旅立ちまでを描いた爽やか青春小説。
仕事を辞め、学生時代の友人を頼りに毎日を過ごす主人公。
友人たちの人生に触れていくなかで新たな1歩を踏み出そうと決意する森の心の軌跡が緩やかに描かれています。
ぼくもそうでしたが、読みすすめるたび主人
【映画の感想・レビュー】『碁盤斬り』 :監督:白石和彌/主演:草なぎ剛
観てまいりました。草なぎ剛さん主演『碁盤斬り』
結論。
世界最高峰の演技力をこれでもかと目に焼き付けれる、間違いなく今期No.1の映画でした!
しかし。
ネットでの意見は賛否両論。いや、否の方がやや多い印象がみてとれます。むむむ……
でも、この酷評には訳があると思っていて、それは恐らくですがこの映画を酷評する人の多くは「世界観」を楽しみに、映画を観にいったのではないかなと。
それだとき
【読書メモ】横浜コインランドリー/ZOO2
『横浜コインランドリー』泉ゆたか :祥伝社文庫
新卒から3年間働いたブラック企業をやめ、家にひきこもっていた中島茜。茜はとあるコインランドリーの店長と出会う事で人の温かさや悩んでいるのは自分ひとりじゃないことを再認識していく…。
洗濯を通じて、人と人とが心を通わせ、成長していく様子をふんわりと描いている素敵な小説でした。本当に心が洗われるストーリーでぼく自身、寝る前や仕事おわりに読んでたくさ
【読書メモ】『どう生きる?』 藤原和博
『どう生きる?』藤原和博 : 祥伝社新書
今と昔の世の中の変化
キャリアの進め方
より自分らしく生きる方法
これらを、著者である藤原和博さんが、自身の経験をもとに丁寧に教えてくれる一冊。
著者いわく、社会的・人間的に大きな影響力や財を築いた人は才能や資質ではなく「場所取り」と「タイミング」に成功の秘訣があるという。
「1万時間続ければその道のマスターになれる」
「プロの分野を3つ持ちキ
自分の羽化に気づけない大人たち。
「大人になったな。」
そう感じる「瞬間」がある。
何かがとくべつ上手にできるようになったとかではないし、大きな目標を達成した時なんかでもない。
なにげない日常と日常のスキマのような瞬間にこそ、そう感じることが多いのだ。
それは、仕事終わりに家の駐車場で車のドアを閉めた瞬時だったり、大型スーパーであてもなくうろついている時だったりする。
そんな何気ない瞬間に「あ、なんかこれ大人になった気が
【読書メモ】 かにみそ/心の枝折り
『かにみそ』(小学館文庫)著者:倉狩聡
日本ホラー小説大賞も受賞し「泣けるホラー」
として有名になったホラー小説、かにみそ。
2つの話が入っていて、ひとつは何でも食べ、しゃべる蟹のお話。もう1つは人を誘いこむ百合の花のお話。どちらも共通してかかれているのは人の弱い心と、そこでの葛藤。そして決断。
個人的には、表題作も良かったのですが、百合の花の話が好きでした。
両親の死別後、知らない女の
【HSP】幸福は、耳から。
1曲。
たった1曲の音楽で、すべてが救われた経験がある。
青い時代の想い出たち。
大人になる1歩手前で味わった裏切り。
なにもかもが不安だった働きはじめ。
仕事に慣れはじめた頃の挫折。
挫折から立ちなおった朝。
すべての想い出の隣には、いつも音楽があった。
時にやさしく抱擁し、時に頬をつたうそれを促し続けた。
ぼくは繊細な心にこそ「これがあれば」という相棒たりうる音楽が必要だと思う。
【読書メモ】遠野遥 「改良」
読後感がいい意味で悪くて、惹き付けられまくった本作。読み終わりホクホクの感想をここに残しておきたいと思います。
▼以下、感想です▼
遠野遥さんの本をはじめて読みましたが、とんでもなく引き込まれました。
ものの2時間で読める軽さなのにまるで主人公の人生をすべて追体験したかのような読後感。本当に感動すら覚えました。
本作は、ゆるやかに絶望しながら生きる大学生「私」の納得して生きる部分と、理不尽
【読書メモ】徒然なるままに、感想。
昨日よみ終わった、2冊の本をご紹介します📖´-
「四つ話のクローバー」 水野敬也 さん
「夢をかなえるゾウ」でおなじみ、水野敬也
さんがかいた、身近な幸せを知ることができる本。
ちまたのビジネス書には小難しい単語などが
並べたてられていますが、本作はまったく異なります。
水野さんが小説風に、楽しい幸せの見つけ方を
伝えてくれているため、スっと学びがはいってきます。
楽しいと幸せがセッ