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【腐向け】キスの表現あれこれ①

「AとBはキスした」「AはBにキスした」。
「キスした」、このたった6文字を膨らませたい!もっと優しく、もっと激しく、もっとエッチに膨らませたい!そんなモヤモヤを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。私もその一人です。推しカプのキスシーンをたっぷり書きたいし、キュンキュンするキスシーンを書いて萌え転がりたい。そんな気持ちで、キスシーンの幅を広げるべく模索を続ける私なりの備忘録的表現集です。

【1】愛しさを伝える優しいキス

触れ合うだけで伝わる感情、体温。そうしているだけで幸せだったり、慰められたり、時に切ない気持ちになったり。そんな甘くて優しいキスシーンが好きです。仲良く寄り添う恋人同士はもちろん、お互いの気持ちを確かめあって、恋人としての一歩を踏み出すシーンなんかも良いですね。

例)結び合った視線に導かれるようにして、口唇を寄せた。吐息の熱を感じ、目蓋を閉じる。とくとくと刻む心臓の音がいやに耳についたが、それもやがて気にならなくなった。触れ合ったほんの少し口唇を蠢かせて、ただそうしていた。その先に進むためでも、何かを約束するためでもない、互いの存在を確かめ、今ともにあることを純粋に共有する、そんな口づけだった。

【2】切なさと愛しさが混じり合うキス

恋に落ちる瞬間、あるいは恋を取り戻す瞬間、そんなキスシーンもいい。切ないけれど幸せで、先にある明るい未来を想像させてくれる。苦難の末に結ばれた二人や恋は二の次だったキャラたちがお互いを大切だと認めるシーンに添えるキス。

例)花弁に舞い降りた蝶が瞬くように、柔らかく触れた口唇。それは、ほんの一瞬だけAの皮膚をかすめて、すぐに離れていった。泣きたいような切なさが胸に押し寄せてくる。腹の底に押し込めて、蓋をして、ずっとずっと見ないふりをして、今はもう形さえ忘れてしまった何か、それが何だったかを知りたいと思ったし、出来るなら取り出してこの人に見せたいと願った。湧き上がる感情の正体を、彼ならばきっとしっているはずだ。

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